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黒岩知事 笑顔無い初登庁 謝罪と4期目の抱負を語る

  • 2023年04月10日

4回目の当選を果たした黒岩知事が初登庁し、抱負を語りました。
今回の選挙戦で無効票が増えたことについては、「批判票と受け止める」と厳しい表情で述べました。

当選から一夜明け初登庁

神奈川県知事選挙で4回目の当選を果たした黒岩知事は10日午前9時、県庁に初登庁しました。
正面玄関では職員や支援者が出迎えて拍手を送りました。
黒岩知事は硬い表情で、集まった人たちに深々と頭を下げました。

不快な思いさせ心からおわび

このあと、県庁の大会議室で職員を前に就任の挨拶を行いました。

本来ならば、満面の笑顔でお話をする場面だと思います。 
しかし今回の選挙戦におきましては、10数年前の私のプライベートなことで、皆さんに大変不快な思いをさせてしまいました。心からおわびを申し上げたいと思います。 
しかし、この非常に厳しい状況の中にあっても、県民の皆様からご支持を頂いた。そして、もう1期やれという信を頂いた。これは3期12年、命輝くマグネット神奈川という旗を掲げ、県庁の職員皆さん全体と一体となってやってきた、そのことが認められたと思っています。 
今回問題とされたのは、私のまったく個人的な問題であります。 
その個人的な問題があったとしても、評価を頂いたということは、県庁職員のみんなの仕事が高く評価された、私はそう受け止めております、そのことに誇りと感謝を感じています。 
この県庁職員の皆さん、この12年間本当に有意義なものであったと思います。 そして、ずいぶん県庁も変わったなと私は思います 。危機に対して対応するすばらしい力をつけたと自負しています。 その象徴が新型コロナウィルス、コロナとの戦いでありました。 
誰も経験したことがないコロナがやってきて、どう対応すべきなのか、というなかで全庁一丸となって取り組む。全庁コロナ対策といったものをあっという間につくった。普通の県の行政組織ではあり得ないことだと思います。そして外部から優秀な人材を入れて、それがまた県庁職員と一体となって取り組んだ。 コロナ医療提供体制神奈川モデルをはじめ、40を超える神奈川モデルをつくり、医療体制を支えることができた。これは大きな成果だというふうに受け止めています。

実際私が町に出て、多くの県民の皆さんとふれあいました。 たくさんの皆さんと写真を撮らせて頂きました。 そのときに県民の皆さんは一言かけていきます。「神奈川のコロナ対策、すばらしかったですね」何人もの方が即座に言ってくれました。 
それはやはり大きな大きな成果になったんだなと思っているところであります。 
今回のことで皆さん本当不愉快な思いをたくさんされたと思います。 県民の皆さんからの冷たい視線、それが私と一体となった形で、受け止めざるを得なかったんじゃないかと思います。その点について、心から反省したいと思います。 
それと共に、皆さん自身がそれでめげることなく、前に進んで行って欲しい。生まれ変わろうとする私と共に改めて一緒になって進んでいって欲しい。 そして自分たちがこれまでやってきた仕事に自信と誇りをもってください。 

デジタル行政で皆に優しい社会を

このあと黒岩知事は会見を開き、6月1日をめどに人事異動や組織再編を行い、選挙で掲げた、
▼窓口の手続きゼロをめざすデジタル革命、DXの推進や、
▼子育て世代に神奈川を選んでもらうための、デジタルを活用した支援の強化、
▼脱炭素社会の実現
といった政策を実現するため、体制強化をはかるとしています。
その上で、「県民目線のデジタル行政で、みなにやさしい社会の実現に全力をあげたい」と抱負を語りました。

無効票は批判票と受け止め

黒岩知事は今回の選挙戦の無効票が21万2482票(6点91%)と、前回の8万8964票(2点93%)を大きく上回ったことについて、「これはまさに私に対する批判票だったとしっかり受け止めていきたい」と述べました。
そして「マイナスからのスタートとなるが、失われた信頼を取り戻すために全力をあげて県政運営にあたり、仕事でお返しをしていきたい」と話していました。

  • 古賀さくら

    横浜放送局 記者

    古賀さくら

    横浜局、前橋局を経て、現在は横浜局で主に県政を担当。 新型コロナウイルスへの対策をはじめ、医療や介護福祉分野を精力的に取材。

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