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神奈川県知事選挙 候補者に聞きました② 統一地方選挙

「教育・子育て」「共生社会の実現」「新型コロナ対策」「災害対策」
  • 2023年03月29日

神奈川県の未来を決める県知事選挙。NHK横浜局が行った候補者アンケートの回答をシリーズでお伝えしています。2回目の今回は、「教育・子育て」、「共生社会の実現」、「新型コロナ対策」、「災害対策」の4つのテーマです。なぎさとカモメがお伝えします。

※候補者の回答は原則そのまま掲載しています。

神奈川県知事選挙に立候補しているのは、届け出順にご覧の方々です。

なぎさ

カモメさん、今回はそれぞれ具体的なテーマだね。

カモメ

そうだな。みんなの関心が高いテーマを考えて質問したんだ。
特に教育環境や子育て支援は、自治体によっても様々で、地域ごとの差も大きくなっているのが現状だ。各候補者の考えを見ていこう。

教育・子育て支援について、どう考えますか?

岸氏

結婚や子どもを持つことを経済的理由であきらめる状況をなくします。「ディーセントワーク条例」制定でブラック企業を規制、労働時間の短縮で良質な雇用を拡充。市町村と協力して、若者向け公営住宅の整備、医療費助成の18歳までの拡充、中学校給食の無償化、認可保育園の増設を進め、子育てしやすい環境整備をします。

加藤氏

欧米のアルバイト事情を参考に、ベビーシッターやレストランでのチップ制などを日本でも普及させる。ベビーシッターをより普及させて子育てへの負担を減らす。チップ制を導入して、時給以外を高める政策考えております。

黒岩氏

少子化に歯止めがかからないのは出産・子育てへの不安が最大の原因。経済的不安、子育て労力への不安、仕事との両立への不安。これらの不安を取り除くことが重要。今、子育て世代当事者との対話を重ねているが、それを反映して、コミュニティ再生・活性化などきめ細かい支援策を打ち出していく。

大津氏

地域活性には子育て世代への手厚い政策が最重要課題と考える。本当の意味での待機児童ゼロ、駅前送迎保育ステーションなどの拡充など、積極的におこなうことが大切であり、結果、女性の社会参加や少子化対策に寄与する。

なぎさ

同じ子育て支援でも、いろんな施策が考えられているね。

カモメ

そうだな。そういえば、おれもそろそろ恋の季節なんだ。

なぎさ

へーーー。良いパートナーに会えるといいね。
次のテーマは「共生社会の実現」だね。

カモメ

少しまじめな話になるぞ。
「共生社会」というのは、「障害や性別、年齢などにかかわらず、すべての人がお互いの権利や尊厳を大切にし、支えあって、生き生きと暮らせる社会」のことなんだ。神奈川県では、平成28年に県立の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で、入所者19人が殺害される事件が起きたのをきっかけに、県や福祉関係者などが様々な取り組みを行ってきているんだ。

なぎさ

あの事件は僕も覚えているよ。とても大事なテーマだね。
みなさんの回答を見てみよう。

共生社会の実現について、どう考えますか?

岸氏

性別、人種、年齢、障がいの有無、多様な生き方などによる差別を許さないために「かながわ人権施策推進指針」を実効あるものにし、情報発信、啓発に努め、人権や権利を守るための予算と推進体制を拡充。ヘイトスピーチ禁止条例を制定します。同性パートナーシップ条例を制定し、全自治体での「証明制度」実現を目指します。

加藤氏

個人的には、共生社会に対して賛成の立場である。

黒岩氏

津久井やまゆり園事件を契機に「当事者目線の障害福祉推進条例・ともに生きる社会をめざして」を策定した。これを具体の形にしていくために全力を注ぎたい。多数の虐待事案が発覚した県立直営の中井やまゆり園の大改革に取り組んでいるが、それを成し遂げることが最優先課題。それにより、共生社会のモデルを作り上げたい。

大津氏

共生社会とは本来、行政として当たり前に実施されているべきものであり、実現されていないということは既に怠慢であると言わざるを得ない。インフラと同じレベルで議論され実行するべき課題と考える。

なぎさ

次は、新型コロナについてだね。
長く続く感染症対策を今後どうするのか、とても気になるね。

カモメ

政府は、5月には季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行する方針だ。
候補者の考えを見てみよう。

新型コロナ対策について、どう考えますか?

岸氏

「5類」移行しても、医療現場でのコロナ患者とそれ以外の患者との動線分離は必要です。医療機関に対する財政措置の縮小により、コロナ対応できる医療機関が減少する恐れがあります。コロナ医療費の公費負担や無料PCR検査などの継続、パンデミックに対応できるよう医療体制や保健所体制の抜本的な強化などが必要です。

加藤氏

お金をかけすぎだ。感染症専門の病院を県内に1ヶ所設立する。

黒岩氏

ダイヤモンドプリンセス号から始まったコロナとの闘いで40以上の県独自の神奈川モデルを打ち出し、全国のコロナ対策をリード。但し5類への移行は、季節性インフルエンザと基本的に同じ扱いになるから、発想のスイッチを全面的に切り替え、他の疾患と同じように一旦特別扱いを止め、発想の転換を計っていく必要がある。

大津氏

未曽有の事態での対応の遅れなどについては、再検証が必要であることは当然であり、今後同じような事態になった場合に速やかな行政対応が望まれる。現在までの神奈川県独自の対応については賛否あるが、今後に活かすマニュアル作りの方がより大切であると考える。

なぎさ

最後は、「災害対策」だね。
地震、津波、台風、火山、いろんな災害が起きる可能性があるよね。

カモメ

「天災は忘れたころにやってくる」からな。

災害対策について、どう考えますか?

岸氏

地震・津波、自然災害に強い安全・安心な神奈川を作ります。道路、橋など老朽化したインフラ整備を計画的に進めます。気候変動の激甚化、地震被害想定の深刻化の観点から、地域防災計画を再点検し、津波・急傾斜地・豪雨・高潮の対策、コンビナート防災、避難場所の確保、木造住宅の耐震化などを優先し進めます。

加藤氏

津波対策として、地下シェルターを建設し津波対策を行う。

黒岩氏

市町村データ連携基盤を構築し、デジタル防災を推進。また、水防災戦略により水害時逃げ遅れゼロを目指す。消防・在日米軍・DMAT等と連携し「ビッグレスキュー」訓練も継続。震災、洪水、噴火、テロ等に関して危機管理能力を発揮できるように県民のいのちを守ることを優先し、デジタル防災、人財補充等危機管理を強化。

大津氏

神奈川県は海と山に恵まれ、それら自然環境の恩恵で観光産業や住宅開発が盛んとなっている。同時にこれらは災害時には大きな影響を与えるものでもあり、対策は講じなければならない。自然環境や景観を壊すことなく対策を講じることは予算も含め難しいことであるため、第三者機関を設置するなど意見聴取が大切であると考える

今回はここまでかな。
カモメさん、次回が最後なんだよね?

そうだな。残る質問は「地域間格差」、「エネルギー・環境問題」、「特別自治市構想」、「知事の多選」についてだ。早く候補者の回答が知りたい、という人はこちらを見てくれ。では、また会おう!

NHK横浜局では選挙の情報を、ホームページの「かながわ情報羅針盤」のコーナーや、特設サイトでも掲載しています。ぜひご覧下さい。

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