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大規模災害 ポリ袋で命を守る!?

カナボー第1弾 正谷絵美さん
  • 2022年11月22日

あなたの身近な地域で、防災・減災に取り組む人をお伝えする新コーナー、「カナボー(神奈川防災)」始めました!第1弾は相模原市の防災士、正谷絵美さん
ラップ、ポリ袋、ハンカチ、段ボール・・・。どの家にもある物が、災害時、あなたと周りの命を助けるかもしれません。未曾有の大規模災害に備え、身近な物で“命を守る”術を伝えます!

災害時の景色 見えますか?

正谷絵美さん(右)と大学生

2022年11月、東京・町田市の法政大学で、大学生が応急手当を学んでいました。講師は、防災士の正谷絵美さん。なぜ応急手当を学ぶのか、学生にこう訴えます。

正谷さん

相模原市で大規模地震が起きれば、死者約500人、重傷者約600人です。
生き埋めになっている人は約3000人、火災も同時多発します。
救急車は約20台しかない。ですので救急車は来ません。
周りの街も同じ状態になり、助けは来ません。誰もが被災者になります。
普段なら死ななくて済む人を必ず助けなくちゃいけません。

できるだけ、リアルな数字を伝えていきます。
災害を想像してもらい、「自分でどうにかしなきゃ」と思ってもらうのが狙いです。

ラップとポリ袋が命を救う!?

では、被災してけがをしたら、どうすればいいのでしょうか?
正谷さんは身近な物を使った応急処置を伝えます。
放っておけば、生命の危険もある出血。
止血するのに使うのは、ポリ袋。
傷口に触れずに押さえることで、止血が可能だといいます。

レジ袋で止血の練習をする大学生

さっそく大学生も挑戦。
さらに、止血したあとにはラップで傷口を保護する方法が伝えられます。

正谷さん

血が止まったら、水道やペットボトルの水で流してください。
なければお茶、ジュースでもかまいません。傷が汚れていると化膿します。
消毒はせずに、ラップを使って傷口を覆います。

傷口を治す浸出液が出るよう一部を空ける

骨が折れた!それも自分たちで

さらに、骨折した時の応急手当も学びます。
大規模災害時、命に関わらない骨折では、治療は後回しになります。
自分や周りの人の手を借りて応急手当をする必要があります。
適当な大きさに切った段ボールを骨折箇所に当て、ハンカチの上からラップを巻いて固定。
さらにポリ袋を三角巾代わりに使って、身体に固定させます。

上からラップ(粘着テープ)を巻くとさらにガチガチに

最初は戸惑っていた学生たちも、見よう見まねで練習しました。

参加した学生の1人は「骨折しても救急車で運んでもらえないことを知らなかったです。実践的な応急手当を詳しく学べて良かったです」と話していました。

自分の命を守ることは他人も守ること

“防災は命を守ること”をモットーに、こうした活動を続ける正谷さん。
活動の裏にある思いを聞きました。

正谷さん

命がなければ、備蓄を食べられないし避難所にも行けない。
自分は大丈夫、という正常化バイアスに陥らないてほしい。
災害では、助けようとした人が亡くなるケースも多く、
自分の命を守ることは周りの命を守ることにもつながります。
あなたが亡くなることで、辛く悲しむ人のことを考えて、
災害に備えて欲しいです。

正谷絵美さん(52)
日本防災士会理事・法政大学兼任講師
神奈川県相模原市在住で、2011年に防災士の資格を取得。4児の母。
全国各地で防災に関する講演や訓練に取り組む。

  • 山田友明

    横浜放送局

    山田友明

    2015年入局。長野局を経て横浜局へ。2歳の子育てに奮闘中。

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