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藤沢と鎌倉結ぶ江ノ島電鉄 開通120年

~地元の人や観光客に愛されて~
  • 2022年09月07日

神奈川県の藤沢市と鎌倉市を結ぶ江ノ島電鉄が誕生して、ことし120年を迎えました。「江ノ電」の愛称で親しまれ、地元の人たち、そして観光客にも人気の鉄道。9月1日には、多くの鉄道ファンが駆けつけ、120年を祝う記念式典が江ノ島駅で開かれました。

日本で6番目の電気鉄道として開業

江ノ島電鉄は、1902年9月1日、藤沢市の藤沢駅から現在の江ノ島駅にあたる片瀬駅を結ぶ路線として開通しました。
当時の名前は、「江之島電氣鐵道」。日本で6番目の電気鉄道でした。鎌倉への観光需要もあり、その後、8年かけて、鎌倉市の小町駅までの全線が開通。当時は、およそ10キロの区間に39の駅があったといいます。
現在の江ノ電は、藤沢駅から鎌倉駅までの15駅の区間を、片道34分で運行しています。

記念式典開かれる

9月1日、藤沢市の江ノ島駅では、120周年を祝う記念式典が開かれました。江ノ電は、12分ごとに列車が発着するため、式典はその間のわずかな時間で行われました。
午前9時15分、江ノ島駅には現役では最も古い1960年に造られた300形の車両2両が姿を現しました。
車両の前後には、「藤澤・片瀨」と書かれた行先板と、「江ノ電開業 120thAnniversary」のロゴマーク。停車した車両の前で、白い制服を着た井口貴之駅長が、「かけがえのない時間、やすらぎの心、ゆたかな暮らしの実現に貢献してまいります」と挨拶し、くす玉を割ると、開通から120年を祝う垂れ幕が降りてきました。

連結した新旧の車両

午前9時23分、鎌倉方面から最新の500形の車両2両が江ノ島駅に到着して、停車していた現役最古の300形と連結されました。

写真を撮る鉄道ファンたち

このあと、井口駅長が右手を挙げて出発の合図。午前9時24分、乗客を乗せた車両が定刻で出発すると、集まった鉄道ファンたちが写真を撮りながら見送っていました。

鎌倉市
20代男性

小さいときから江ノ電が好きで、お祝いしたいと駆けつけました。ことしは鉄道開業150年の年にもなりますし、地元の鉄道の誇らしい出発式になりました。これからの未来に向けて新しい歴史を歩んでほしいです

江ノ島電鉄・井口貴之駅長
「さらに200年、300年と続いて、お客様に安全を提供できるよう努力して参ります。江ノ電は、時代に合わないかもしれませんが、のんびりできるところが魅力です。ぜひご利用ください」

鎌倉の山を抜け、湘南の海岸線を走り、時には道路や民家の軒を縫うように進む「江ノ電」。長年にわたり愛されてきた地域交通はその歴史を刻みながらきょうも走ります。

  • 中村早紀

    鎌倉支局 通報員

    中村早紀

    2015年、湘南エリアのニュースや話題を担当する通報員になる。ケーブルテレビや雑誌なども合わせると鎌倉の取材歴は約17年。「カメラを手に取材に駆け回っています。気軽に声をかけてください

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