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デートDVチェックリスト どんな行為が該当?「機嫌が悪いと無視する」などは要注意

  • 2023年9月22日

交際相手から受ける身体的・精神的な暴力「デートDV」。国の調査では女性の約6人に1人、男性の約12人に1人が「交際相手から暴力を振るわれたことがある」と答え、殺人など深刻な事件に発展するケースもあります。

細かな段階を踏んでエスカレートすると言われるデートDV。被害に遭っているかどうかがわかるチェックリストや、危険度別の対処法、デートDVを未然に防ぐための対策について紹介します。(全2回の後編/前編を読む

デートDV危険度チェックリスト

前編の記事ではデートDVに遭っても被害に気づくのが難しかった事例や、対策の難しさ、加害者の共通点についてお伝えしました。

デートDVは細かな段階を踏んでエスカレートすると言われていますが、交際相手から受けている行為の危険度を知るチェックリストがあります。

フランスの教育現場で使われているものを日本の企業が翻訳し公開しているもので、緑から赤になるにつれて、行為の危険度が増していくことを示しています。

例えば、“警戒領域”とされる黄色のエリアには、「機嫌が悪くなると無視する」「あなたのことをバカにする」とあり、このような行為もデートDVなのです。

このチェックリストを開発した企業では、教育関係者を対象に配布を行っています。
10代にデートDVを伝えるには?学校で使える「デートDVチェッカー」with セイシル  (NHKサイトを離れます)

デートDV 危険度別の対策は

もしも自分や家族がデートDVの被害に遭ったら、どうすればいいのでしょうか。

デートDVやストーカーなどのトラブル解決を支援しているカウンセラーの小早川明子さんは、加害者の危険度を3段階に分けてアドバイスを行っています。

危険度が最も低いのが「自制レベル」。この段階で、相手に「NOと言ってみる」ことが大事だといいます。
それでも聞かずに、相手がののしったり、ものに当たったりするようになったら、「要介入レベル」。DVセンターなどに相談して介入してもらうことをアドバイスするそうです。
そして、さらにエスカレートし、暴力をふるう、脅すなどに至ったらそれは「切迫レベル」で、すぐに警察に介入してもらうよう伝えるとのことです。

NPO法人ヒューマニティ カウンセラー 小早川明子さん
「『要介入レベル』や『切迫レベル』になると、加害者に行動制御能力の障害などがある場合もあります。その場合は、精神科など医療の領域に入ってきて、入院治療による更生が必要になることも。

こういったことを被害者が知っておくことが大切で、その上で相談機関などに連絡すれば、相談に乗る中で具体的な方法を教えてもらえます。ためらわずに相談してほしいと思います」

デートDV 相談窓口
NPO法人デートDV防止全国ネットワーク(NHKサイトを離れます)
こちらのホームページでは、各地域の支援団体を紹介しています。

・性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター
望まない性的な行為に関する悩みを相談することができます。

これまでに数百人の加害者をカウンセリングしてきた小早川さんは、加害者を治療につなげるための法律や制度の整備が不可欠だと考えています。

小早川明子さん
「たとえ被害者と加害者を物理的に引き離したとしても、加害者を治療しないと、同じことを繰り返すだけで意味はありません。過去には加害者が出所後に相手を殺してしまうケースもありました。

デートDVの加害者支援のシステムはほぼないため、治療ができないことも被害が減らない要因です。加害者を更生プログラムにつなげる仕組みをつくるなど、法整備を含めた体制づくりが必要だと思います」

デートDV予防 教育現場の模索

デートDVの新たな被害を生まないために、教育現場でも模索が始まっています。

デートDVの被害者を支援しているNPO法人エンパワメントかながわの代表、阿部真紀さんは、全国の高校や大学などに出向き、デートDVの予防教育を行っています。この日は長野県の高校を訪れました。

阿部さん

実はデートDVは、皆さんの身近にある問題です。

 

伝えているのは、デートDVの芽は日常のいたるところに転がっているということ。この日は、動画で事例を見せました。

友達と遊ぶ約束をしていた女性。そこに突然、交際相手が現れ、強引に連れていかれてしまいます。

キスを迫る男性に対して「やめてよ」と断る女性。すると男性が「なんだよ!俺のことがイヤなのかよ」と怒って周囲の物をたたき、女性は「本当にごめんね」と必死になって謝ります。

このストーリーの中に、どのような暴力が潜んでいるのか。生徒たちに考えてもらった上で、阿部さんはこう伝えました。

 

どこからがデートDVですかと聞かれることがすごくあります。交際相手との関係が対等ではないとき、デートDVかなと思います。
本当は悪くないのに、悪いと思いこまされていることが暴力かなと私は思います。好きな人ができても、嫌なことは嫌だって、気持ちを伝えていいんだよ。

男子生徒

やっぱり人の気持ちを考えるということが、自分が一番考えていかなきゃいけないなということを感じました。

女子生徒

束縛を相手からされないように気をつけなきゃいけないし、自分もしないように気をつけたいなと思いました。

 

前編の記事
デートDV 女性の6人に1人が経験 高校生・大学生の被害事例も 被害防ぐ難しさとは

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