山梨県富士河口湖町にあるハーブ庭園では、冬の厳しい寒さを利用した花の展示が人気となっています。「氷アート」と呼ばれるそうですが、いったいどんなものなのでしょうか?
(甲府放送局/カメラマン 名須川可帆)
こちらが、氷アートができるまでを15秒ほどでまとめた動画。まずご覧ください。
花の彩りを氷に閉じ込めるこのアート。コツは花をバランス良く並べること。あとはせっかく並べた花が崩れないように、そーっと水を注ぐことだそうです。
この氷アートを作っているのは山梨県富士河口湖町にあるハーブ庭園。この冬から始めました。冬場は屋外に草花の彩りが少なく、どうしても温室がメインになってしまいます。しかし、せっかく雄大な富士山を臨むこの庭園では、屋外でももっと楽しんでもらいたいと考えました。
夜の気温はマイナス10度を下回ることもあり、湖をも凍らせます。「氷アート」はそんな冷え込みを生かしているのです。
考案者 櫻井亜紀さん
「冬の間って外にお花が少なくなるので、少ないお花でお迎えするよりも何か工夫してたくさんのお花でお客様をお迎えしたくて始めました。色が明るくて鮮やかっていうところは目にも留まるし、見た人の気持ちも一瞬、『わあっ』てうれしい喜びに変わるんじゃないかと」
展示を始めたのはことし1月。氷の中の花が、冬の日の光に映えて一層鮮やかさを増します。
訪れた人
「癒やされますね、1個1個色合いとかお花の種類も違うので目で見て楽しめました」
「冬はほとんど花が見られないので、こういう形で残せるのはすごいなと思いました」
また、新型コロナウイルスの感染再拡大で園に来られない人にも楽しんでもらうため、SNSでの発信も始めました。
園の人たちの思いが詰まった、はかなくも美しい氷の花。冷え込みの状況にもよりますが、2月いっぱい、制作にチャレンジするということです。
櫻井亜紀さん
「コロナのこの状況で気分が沈みがちになると思いますので、氷の中で元気よく咲いているというか生きているお花を見ていただいて、ちょっとでも元気になっていただければうれしいです」