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新型コロナ 地域の医療機関協力で自宅療養者の重症化を防げ!

  • 2021年9月30日

神奈川県では新型コロナウイルスの新たな感染者数が減少傾向にありますが、いつ次の波が来るか分かりません。新たな感染拡大に備えて、横浜市にある「神奈川県立循環器呼吸器病センター」は、これまでコロナ患者を診てこなかった地域の診療所も巻き込んで、自宅で療養する人の重症化を防ぐ取り組みを始めました。
(横浜放送局/記者 古賀さくら)

第5波では自宅療養中の死亡相次ぐ

感染拡大の第5波では、医療体制が危機的な状態になり、容体が悪化してもすぐに入院できない事態になりました。神奈川県内でも7月から9月にかけて、自宅療養中に死亡する人が相次ぎました。

自宅療養の人をオンラインで見守る

オンライン診察の様子

自宅療養中に死亡したり、重症化したりするのを防ごうと、横浜市にある神奈川県立循環器呼吸器病センターでは8月からオンライン診療を始めました。

神奈川県立循環器呼吸器病センター 丹羽 崇 医師
「自宅で療養している人たちがたくさんいる。その人たちは、家が病床な訳です。そこまで重症じゃない人たちをできるかぎり早めにアプローチして重症化を防いでいく取り組みができれば」

看護師や医師の訪問診療も

容体によっては看護師や医師が自宅に行きます。50代の女性は長期間容体が改善しなかったため、看護師が直接自宅を訪れ、医師のオンライン診療をサポートしました。医師が診察を終えようとしたとき、そばにいる看護師が酸素の値の細かな変化に気づきました。

看護師

先生、しゃべっていると酸素飽和濃度が93から92まで下がっちゃうんです。

 

医師は新たに治療薬を出すことを決めました。

地域の開業医も巻き込んで

この病院では新型コロナの専用病床で入院患者の治療も行っているため、自宅療養の患者の診療ができるのは1日に4人が限界です。

そこで、地域の開業医などにも協力を求めることにしました。同じ地区の2つの医療機関の医師たちが呼びかけに応じましたが、これまでコロナ患者を診た経験はほとんどありません。

参加した医師
「本当に患者さんにとって一番良いチョイスをしてあげられているのかなと。もう本当に自信がないです」

まずは実際にオンライン診療を見学してもらい、患者への質問の仕方や、注意するポイントなどを説明しました。
患者の容体によっては自宅への訪問も必要になるため、改めてガウンや手袋などの着脱の仕方についての講習も行いました。

参加した
医師

どの医師もやっぱり、このコロナの状況で、なんとか力になりたいっていうふうなことは考えています

参加した
医師

やり方を教えてもらえれば、多分もっとやってくれる医師が増えるんじゃないかと思います。

 

丹羽医師はより多くの診療所に加わってもらい、患者が再び増加しても、自宅で重症化する人を減らしたいといいます。

 神奈川県立循環器呼吸器病センター 丹羽 崇 医師
「砂漠に水をまくような行動だなという風にみんなで言っていたんですけど、動き始めたら、地元の訪問診療をやっていらっしゃる先生たちが協力を申し出てくれました。そういう小さい声をちょっとずつ大事に広げていけるように動いていけたらと思います」

取材後記

丹羽医師は将来的には地域の多くの医療機関に協力してもらって、すべての自宅療養者が必要な医療をすぐに受けられるような体制を作りたいと話していました。自宅で療養中に重症化したり、亡くなったりする人を減らすために、それぞれの地域でこうした取り組みを進めていく必要があると改めて感じました。

  • 古賀さくら

    横浜放送局 記者

    古賀さくら

    横浜局で県政担当。新型コロナ対策を取材。

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