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「冷凍ケーキ」コロナ禍の巣ごもり需要をチャンスに 栃木

  • 2021年9月15日

食べる前に解凍すると作りたてのケーキのような味わいを楽しむことができる「冷凍ケーキ」。コロナ禍で売り上げが落ち込んだものの新しいチャレンジで成果を出し始めています。

(宇都宮放送局/記者 川上寛尚)

高級冷凍ケーキ 国内トップメーカー

宇都宮市に本社がある、「冷凍ケーキ」の製造会社。1950年に創業したあと、冷凍ケーキ事業に乗り出し、高価格帯の商品を中心に扱う国内トップメーカーになりました。

冷凍するとおよそ1年間、保存が可能で、2時間ほどで解凍でき食べることができます。
追求したのは、解凍後でも作りたてのようなおいしさです。パティシエがクリームやスポンジの水分量などを独自に調整して、商品を開発しています。

日東コーンアルム 水野智也 営業部長
「冷凍ケーキというものは、その瞬間を冷凍技術で閉じ込めているので、食べたいときに解凍して食べられる。冷凍ケーキだからこそおいしいと自負しています」

コロナ禍でピンチ 巣ごもり需要に着目

 しかし去年、ピンチに直面しました。新型コロナウイルスの感染拡大で取引先のカフェチェーンは次々と休業。冷凍倉庫に在庫が積み上がり納入できない日々が続いたのです。
このピンチをチャンスに変えることはできないか。会社では新たな戦略を打ち出しました。

新たな販路の開拓です。これまでの販売先はカフェやホテルといった、いわゆる外食業界が中心でした。しかし、巣ごもり需要が伸びている一般消費者向けにコンビニなどの小売店にも取り引きを拡大することにしたのです。

日東コーンアルム 水野智也 営業部長
「冷凍ケーキという物自体を知らない消費者が多いと思うんです。何も知らない人に知っていただくのはハードルが高いことが多いが、新たなビジネスチャンスがあるのではという思いの方が大きかった」

コンビニに取り引き拡大

8月、担当者が訪れたのは、東京の食品専門商社。大手コンビニで扱っている冷凍ケーキの商談が目的です。ことし4月に売り出した商品は売り切れが相次ぐほどの売れ行きで、今後の展開を検討しました。

持ち込んだのはコーヒー風味のティラミスと、チーズや生クリームをベースにしたカッサータと呼ばれるケーキ。

水野智也
営業部長

すぐに食べられるよう解凍時間を10分ほどに短縮する改良をした。

 

食品商社の担当者

半解凍の状態で食べさせていただいていると思うんですけど、軟らかく食べられてとても美味しい。

 

商社の担当者からは、コーヒーの量を増やして風味を高めるなどのアドバイスをもらい、今後、ほかのコンビニやスーパーにも売り込んでいくことになりました。

食品商社の担当者
「コロナ禍で外に出る機会がなかなか減る中で、冷凍庫にストックしておいて食べたいときに食べられる需要は伸びていると思っている」

新工場も建設 海外輸出も検討

取引先拡大のめどが付いた会社では、新工場の建設にも乗り出しました。9月に完成予定の新工場は、生産能力がこれまでのおよそ2倍になります。多額の設備投資でしたが、会社では、いまが商機とみて、積極的な戦略を続けています。

会社では、冷凍ケーキが普及していないアジアなどの海外への輸出も今後、検討していきたいとしています。

日東コーンアルム 水野智也 営業部長
「ビジネスとしての頑張りどころであると考えています。多くのお客様に提案をしていかなければいけない。それが冷凍ケーキを世の中に知らしめる糧になってくるのではないかと思う」

  • 川上寛尚

    宇都宮放送局 記者

    川上寛尚

    2015年入局 大津局を経て、現宇都宮局所属。 遊軍担当として、経済や新型コロナなど幅広く取材。

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