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都立高校男女別定員制 これまでの報道に寄せられたご意見

  • 2021年5月19日

NHKがこれまでに報道したジェンダーギャップについて、寄せられたご意見の一部を紹介します。
投稿フォームからもご意見をお寄せください。

「受験制度の違い 明らかにして」

女性(2021年5月10日) 「私はこう思った 「都立高校入試の男女別定員制」への意見」
>私立女子高は、高校受験ナシの学校が増えています(中高一貫校になり、中学受験主体に)。
>高校受験時に都立高しか選択肢がない子も多いと思います。
>校数ではなく受験可能な人数で比較してほしい。

私もこの意見に賛成します。
私は東京都大田区在住です。2021年2月に娘が高校受験をしました。娘が中学1年生になるときに、仕事の都合で、大阪から東京へ転居しました。そのため中学受験は検討しませんでした。
高校受験に際し、志望校を選定するにあたって、東京には素敵な私立女子校がたくさんあるのに、そのほとんどが、高校1年生の募集をしていないことを初めて知り、愕然としました。同じようなお子さんはたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
公立中学校で成績上位の女子の進学先は、進学校の私立女子高校の募集がないため、大学付属高校か都立高校に限られます。進学先の大学を固定したくない場合は、都立高校しか残りません。
娘も都立高校を第1志望に決め、受験し、合格し、4月から通っています。
娘は中学3年生の春から大手の受験塾に通いましたが、都立高校が男女別定員制をとっているためか、塾の中のクラス選抜にも男女で点数差が設けられていました。私自身は中学高校と私立の女子校だったため、そんな性別による区別がある可能性にさえ気づきませんでした。
転居せず大阪で高校へ進学したほうが良かったのではないか、それとももっと早く転居して、東京で私立中学に通ったほうがよかったのではないか、「たられば」になりますが、娘にとって、他により良い選択肢があったのではないか、と今でも考えることがあります。
高校受験の制度は地域によってとても差があります。できれば、高校受験の制度や状況を、自治体自身が、比較可能な形で公表してほしいです。
そのためにも、NHKさんには、東京都のこの高校受験の問題の調査と発信を継続してほしいです。

「都と私学の関係は?」

男性(57歳)(2021年5月9日) 現役の都立高校教諭です。30年ほど前に、普通高校に異動した時「東京は私学協会が強いから私学の言いなり」という話を聞きました。その後、推薦入試、若干の男女緩和等の制度変更をしましたが、男女比の抜本的改革はされずじまいです。
とくに一般入試では「定数を超える合格はまかり成らん」しかし「1名でも欠員が出れば2次募集」との東京都教育委員会(以下都教委)の絶対的な通達があり、担当者や管理職はとても神経を使っています。20年くらい前には私学協会から「各都立校で1~2名定員より多い」と、厳重な抗議もあったことより厳しくなりました。このことからも、都教委と私学協会は特別な関係にあると強く感じます。

「ジェンダーの問題は教育から始まる」

女性(15歳)(2021年5月9日) 今年、都立高校に入学した者です。
私は、自由な校風で知られ、ジェンダーに対する問題意識を持った私立中学校に通っていたため、都立高校の制度や伝統には疑問を抱くことが多く、投稿させていただくことにしました。
まず、受験制度に関してです。
私は推薦入試で合格したのですが、推薦入試では、男子の募集人数は32人、女子の募集人数は30人と差がありました。かつ、女子の応募人数の方が多いため、倍率も高くなっていました。通っていた塾の講師からも、女子の推薦入試は難しいと言われました。少なくとも私の受験した都立高校では、男女によって難易度に差があるのは事実です。ジェンダーは個人の能力に影響しないのにも関わらず、男女という区別の上で選抜を行うのは生徒のみならず都立高校や社会にとっても不利益なのではないかと考えています。
次に都立高校の授業や行事に関してです。
私の通っている都立高校では、体育の授業が男女別に行われます。単なる人数調整のためではなく、カリキュラムが異なります。例えば、男子は柔道を学びますが女子は学びません。
男女によって体のつくりの違いから、一般的に言って体力の差があるというのは理解しています。ただ、例外は溢れています。一人一人の能力を見ずに、カリキュラムを変えてしまうと、伸ばすべき能力が伸びないのではないかと思います。そして、多様な性のあり方が認められている世の中においては時代遅れだと思います。
また、行事に関してですが、年に一度行われる体育祭では有志のペアダンスというものがあります。男女のペアでダンスをするのですが、男女が親交を深め、お付き合いするということが前提となっているのです。教師たちも、生徒に恋をしようと参加を促します。異性に好意を抱かない人はこの行事に参加できないのかと思い、実行委員の生徒に質問しても、同性同士も参加できるようにすると、友達としか踊らなくなるという答えが返ってきてしまい、男女という区別が凝り固まっているように感じました。
ジェンダーの問題は、教育から始まると思っています。小学校、中学校と男女で常に分けられてきた以上、それが当たり前になっているのです。責めることはできないと思います。ただ、教育の現場を変えることで、次の世代の大人たちはジェンダーに囚われない考え方が当たり前に感じられるようになり、社会も変わっていくはずなのです。当たり前は自然発生するわけで無く、作ることができると思います。
長文になってしまい、申し訳ありません。
私自身も日頃の生活からジェンダーの問題を考え、社会を構成する1人として、高校で学びを深めていこうと思います。

「子育て中にふと感じる疑問」

女性(2021年5月7日) 子育て真っ盛りの今、長男8歳に対して、自分が口にする言葉に疑問を感じる瞬間があります。 精神的に踏ん張り、辛抱ができない長男に「男のくせにすぐにグズグズして、どうするのッ!」や「男の子がメソメソするんじゃない!」などと言葉にすることがあります。私たちの子供の頃はごく当たり前に聞いていた言葉ですが、性差別に注目が集まる昨今、こう言った子育てがそもそもいけないのか?と自分で言いながら、ふと疑問に思いました。
性差別を持たない人に育って欲しい、と思う一方、自分が性差別的な事を言ってしまっている事に気付き、これからは言い方を変えなければ、と感じました。

 

「優秀な人材が正しく評価され 活躍できる社会に」

女性(61歳)(2021年5月7日) 優秀な人材が不合格にされるのはありえない。社会に入れば、男子にゲタを履かせて新入社員の男女比のバランスをとる会社があることは周知の事実。*私の勤めていた会社(上場企業)がそうでした。
学校だけでなく会社でも優秀な女子は自分より成績の低い男子に権利を奪われ、さらには男性中心の社会構造によって、その後出世していくのも男性社員となる。もちろん優秀な男性社員もいるが、圧倒的に少ないことになる。そうなると、多くの「それほど優秀ではない男子」によって日本社会が回されていくと言っても過言ではない。今の日本を建て直していくためにも、優秀な人材が正しく評価されて、活躍できる社会にする必要があると強く感じる。

「教育の影響大きい 改善を」

女性(66歳)(2021年4月27日) 【権利について】
都立に限らず税金を原資にする公立高校は、教育を受ける権利から言えば、得点のみが合否の基準となると思います。関東圏の公立別学高校も同じ理由から、改善する余地があると思います。
【教育環境について】
思春期を過ごす高校は、それまでより深く、社会関係について学ぶ時期だと思います。得点でスクリーニングするだけでも現実社会より不自然な環境を作るわけですから、それ以上の区別を加えることは、ますます社会的教育環境の悪化に繋がると思います。日本は諸外国に比べて学校で過ごす時間が長いので、影響は大きいはずです。

「記事を読んでの感想」

男性(55歳)(2021年4月17日) 「都立高校の男女別定員制」を問題にしてる人たちって、普段、「試験で、人間性は測れない」って言ってる方々ですよね。

「学校側の都合では」

男性(57歳)(2021年4月17日) 校長らの意見が、今の学校体制を維持するために、生徒を募集していると考えると納得できる。つまり、生徒のために学校があるのではなく、学校のために生徒がいると。以前安冨歩さんから聞いた、立場主義。ジェンダーギャップというより、それが原因と思います。

「発達の違いも考慮すべき」

男性(70歳)(2021年4月16日)そもそも男と女は発達の度合いが違う、現在の教育環境では、発達の早いものが優位で男女間だけの問題だけでは無い。早生まれであったり、兄弟の順番であったり、育つ環境(子供の多い、少ない)等、真の能力差ではない歪んだ形の落ちこぼれを作り出している、教育の問題を見ても多数出てくる、教育に関する点で見ただけでも改善点はいくつもある…。
改善の為の参考意見,小学校入学時点のと高学年、中学1年時点での調整等の研究を行ってみてからの、平等論を進めてみてはと考える。
世界全体見ると、男女差は教育環境なしでは語れないと思う、時代と環境等で大きく違いが出てくるのは当然、真の平等は現在社会の目先だけの価値観では何も変わらない。

「“男の子は~”“女の子は~” レッテル貼りやめて」

女性(38歳)(2021年4月16日) 記事とコメントを読んで
宮城県の共学校出身で、女子が多く女子トイレが混雑して大変だったが、そんな些細なことより受験で不利益を被ることの方が何倍も重大だと思う。ある程度成績の良い女子が経済的事情で公立校のレベルを落としたり、受け皿であるレベルの低い私立校に行くことになり、大学進学や就活にも影響が出るのでは。もちろん学力や学校のネームバリューだけが全てではないが、それを目指す上で男女格差があるのは大問題で、そのほかの些細な事情なんて変えればいい、変えなきゃいけないことなのに、その些細な方を理由にして既存の定員制を肯定する教育者の多さにヤバさを感じる…。
男子校出身者は大学に入ったとき、女子への接し方、見方が偏ってる人が多くいたので、時代的には男女別学自体廃止していく方向がいいのではと思う。別学を維持するのは昔を懐かしむ大人側の問題であり、初めから共学しかなければ子どもたちは何とも思わないのでは?と思う。
あとうちの子は男の子だけど、言葉を喋るのがとびきり早かった。確かに、おおまかに言って男子は(女子は)こういう子が多いというのはあるけど、そうじゃない子も少なからずいるので、男の子は~、女の子は~とレッテルを貼ること自体やめるべきだと思う。(確実にある生物学的なこと以外) 男女定員を同じにすることで男子のレベルが落ちるなら、それはそれまでのこと、昔女子を優遇したのとは違って、教育の機会は平等に与えられているので。
息子は保育園でもエプロンしたりリボンつけたり、女の子と同じようにしているので、この子達が成長したら性別でなく自分の能力や好みに合った生き方ができる社会になるのではないかと思う。

「トランスジェンダーの生徒は男女どちらの枠に?」

男性(51歳)(2021年4月16日) 今回の男女別枠について。現役都立高校教員です。
そもそも都立高校に来る生徒総数は、決まっている訳で私立女子校は関係ない。今まで男女枠でトップ校に行けなかった女子がトップ校に行き、押し出された男子は上から下へ志望校を下げていくだけ。変わるのは上の学校と、下の学校の男女比で全体での総数が変わる理由にはならない。そもそも私立女子校は初めから考えていない就学支援金頼みの生徒も多い(授業料だけ無償化しても私立と都立の費用格差は大きい。また一方で貧困層は確実に増えている)。
都立も偏差値50以下は定員割れか倍率1倍前後で、二次募集も多い。定員割れしたまま新学期を迎えた高校もある。都立に行けないから私立へ、とは単純には行かないし、行っていないはず。 繰り返すが、シミュレーションすればわかると思うが上の男女比が変わるだけで高校に行けない生徒は出ない。
また、近年ジェンダーレス化が叫ばれているが東京都は石原都知事の時に、東京都はジェンダーフリーという言葉は使わない、と発表している通りジェンダー問題に否定的な点がそもそもの問題。制服で女子のズボンを認める等、表面的には動いても人権意識は変わっていない。
トランスジェンダーの生徒は、男女どちらの枠で合否を出すのか? 性別による合否の区別はどう考えても正当性を欠くと言わざるを得ない。 そもそも生徒を無視して私学救済の視点で都立高校入試をしている点も人権感覚の欠如としか言えない。

「公立高校で男女比調整の必要あるのか」

男性(19歳)(2021年4月16日) 都立高校の男女別定員についてです。
第一に、男女の倍率に差がないかを確認すべきではないか。倍率が高い方が合格のハードルは高くなるはず。 男子の方が倍率が高い場合、男子の合格点の方が女子より高くなることだってありえる。例えば、国立学芸大学附属高校(外進)などがこれにあたるだろう。
第二に、問題の焦点がずれているように思われる。「女子が男子より不利になっているのはおかしい」だとか「男子は女子より有利なのでラッキー」といった見方ではなく、より根本的に「公立高校において、男女間の合格点の差を生じさせてでも男女比を調整する必要があるか」を検討すべきなのではないか。

「公立中高一貫校にも同じ問題がある」

女性(2021年4月15日) 19才と15才の姉妹の母です。
娘たちが受検した公立中高一貫校でも同じことが起きています。(男女で定員があり、全ての学校で男子の方が倍率が低く、入学しやすい。)
私立高校の受け皿が…の理由は全く響きませんでした。都立高校の定員割れは昔から続いており、公立校に受け皿は十分あります。
公立校の男女別定員廃止をしても、上位校は女子が多くなり、下位校は男子が多くなるだけではないでしょうか。 都の教育委員会は本当に男子を受け入れ先を問題にしているのですか。
公立中高一貫校と都立高校の入試において、男女の性差なく平等に選考される日が一日も早く来るべきだと思います。
また、NHKさんには男女別定員の廃止に踏み切れない納得のいく理由、現状を改めて提示してほしいです。

「女子中学生の親として悲しい」

女性(29歳)(2021年4月15日) 今日の放送観ました。
中一女子(都立高校進学希望)の母として、唖然とし悲しくなりました。 当初女子の救済策だった制度が、今は女子を不利にしているなんて。いままで誰も問題視していなかったのが悲し過ぎます。
都知事、都議会には不公平の是正をお願いしたいです。

「内申点に差別あるのでは」

男性(25歳)(2021年4月15日) 都立高校の女子の内申基準点の方が高いのは、女子の内申点の平均が男子よりも高いから、このようなことが起きてのではないですか。以前、難関高校進学塾で働いていた(アルバイトですが)者としては、NHKの女子校の数の方が多いからという報道がかなり滑稽で、上のことは教育業界からすれば、言わずとしれたことと思います。
逆に、女子と同じやそれ以上の偏差値や点数を持っている男子が、女子より低い内申点を付けられていることが多い印象も、働いていた当時持っていました。 その点において、ジェンダー差別が起きていないのかNHKで調べていただきたです。

「女子の不利益が大きすぎる」

女性(45歳)(2021年4月15日) 都立高校の男女別定員について。
私は他県出身で、男女別定員がなかったので皆同じ基準で合格が決まりました。 確かに女子の方が点数が高いのか、入学者の割合は女子が多かったですが、女子が多いことでバランスが悪いとか男子が弱いとかそういったことはありませんでした。
入学試験で同じ学校なのに男女で40点もの差がつくのは、女子に対する不利益が大きすぎます。男女平等の世の中で東京だけが遅れていると感じます。
男子が後伸びするといっても、伸びしろをみて入試を行っている訳ではなく、あくまでも入学時点の学力で判断すべきだと思います。そもそも、男子が後からのびるというのも人それぞれですし、男子は女子はと区別することこそ、ずれた考え方かと思います。定員の1割と言わず、もっと増やすべきですし、男女別定員制もやめるべきです。

「私立が男女別募集を廃止すべき」

女性(71歳)(2021年4月15日) 都立高校の男女別定員について。
男女別定員の設定は、背後の事情を考えなければ、改善しなければない、で終わる問題です。しかし都立高校には本来なら都による高校増設で対処しなければならない状況を私立高校に肩代わりさせた経緯があり、都立高校は常に私立高校に配慮して募集の内容を決めてきました。この点をぜひ取材してください。私立高校が男女別の募集を廃止することがこの問題の解決に大きな力になると思います。

「男女差に飛びついた感情論」

男性(49歳)(2021年4月15日) 都立高校の男女別定員制について。
高等学校への進学率に男女別の差があるなら問題視すべき。均衡を保っているなら、効果的に機能している制度。そもそも論が欠けている気がする。男女差という言葉に過敏に飛びついた感情論には不快感を感じる。

「公立の男子高、女子高に問題はない?」

男性(56歳)(2021年4月15日) 東京の公立校が男女別定員なのでよくないとのことですが、たとえば群馬県は公立校が男女別学なため、男女別定員はないのですが、これなら問題ないのでしょうか。

「制度保つための差別 許されない」

男性(61歳)(2021年4月15日) 制度や慣習だからと言って男女差別が許されていいものでない。
社会的秩序を保つため男女差別やむなしという考えが根付いているようだが、だから仕方ないと黙認してよいのか。

「男女を逆にして考えてみては」

男性(2021年4月15日) 都立高の男女別定員につき。一般的に世の中に男尊女卑の風潮がこれまで存在して、そこからの是正を求める最近の流れがあるので混乱するのであって、この問題をスッキリ考えるには男女を逆にして考えればいいだけのこと。
すなわち、これまでの世の中が女尊男卑だったと仮定して、男子への教育も広めるために私立男子校が多く存在して、都立高校には女子が多く入っていたと。しかし、男子は私立校が多いのだから、そちらへ流れてくれればいいという方針から、女子よりも定員が少なくなって男子は都立高への門戸が狭くなって、結果的に女子に比べて男子の都立高の合格点数は女子よりも高くなったと。この状態を考えてみてください。はい、ここで番組の事例が性差別だと唱えた人たちはこの状況にも「性差別だ」と異議を唱えるでしょうか?私の考えでは、この場合、誰も異議を唱えないと思います。なぜかと言うと、今の女権推進論は女性の権利伸長にばかり目が行っていて、男女の間で性差別が解消されることを目的としていないからです。表向きは男女同権を掲げてそう主張しているけれども、男女同権を目指しているのではなくて、ただひたすら女性の権利が拡大すればするだけ良いという考え方に立っているからです。なので、男女同権を通り超えて、かえって男性の権利が蔑ろにされている状況に至っても、そこで逆向きに男権保護の方向には目が向かないのだと思います。良い機会なので、この男女を逆さまにした事例についても視聴者の意見を集めてみればいいと思いますよ。見事なまでに現実の事例とは正反対の意見が集まるでしょうから。
こんな考え方もできる。女生徒の合格点を上げているのは誰ですかね?男女別に枠を定めている高校(都)のせいだけでしょうか?受験指導に当たる教師らが「点数が高いから女子はより必死になって勉強しなさい」などと言わなければいいのではないか?あるいは、当の受験生である女子生徒たちがそんな指導には乗らずに緩々と勉強していれば相対的に合格点は下がるのではないか?いったい入試を難しくしているのは誰の責任なのだということを考え始めると、この問題、正解は出てこないですよ。今説明したように、当の受験生自身の責任とも言えるのだから。間違いなく言えるのは、この件で男子生徒はいちばん原因からは遠い所にいるということでしょうね。

「憲法違反では?」

女性(52歳)(2021年4月15日) 都立高校で、男女の別によって合格点が異なってくるのは、明確に憲法違反だと思います。
テストの点だけで決めて、それで男女比が著しく異なっても、段々と修正されていくと思います。著しい男女差が生じるということは、よっぽど女子が優秀なのだな、と思いました。もし、どうしてもあまり男女の人数が違いすぎるのは困る(1人対99人とか)、ということであれば、例えば、300人中、半数の150人は男女別に75人ずつの定員として、残りは性別に関係なく、当日試験の点数+内申点の点数の高いものから合格させるなど、より差別的でない方法があるように思いました。
私が住む埼玉県では、いわゆる高偏差値の私立高校は男子高が多く、共学のところでも男女別定員で男子の方が多いところが多い、と聞きました。その結果、塾でも、実績を出すために、成績順のクラス分けの際に、実績を出してくれやすい男子を優遇する、すなわち、クラス分けテストの点数が男子と女子で異なる、という扱いをしているそうです。
なお、意見の中に、この差別を認めないなら、アファーマティブアクションも認められない、という意見もありましたが、全く検討外れの意見だと思います。
アファーマティブアクションは、これまで男女の性差による差別、偏見、社会の仕組みがあったために、それをなくしていくための措置です。都立高校の男女別定員は、男女差別があって、このような措置が取られている訳ではありません。むしろ、女子の教育権を確保するためにもうけられた定員制であったのであるから、その必要が無くなったということなのですから、無くしていい制度と思います。

「男子校、女子校自体がジェンダーギャップでは」

女性(2021年4月14日) 都立高校の男女別定員の話題を知りましたが、そもそも男女別学校が残っていること自体がジェンダーギャップなのではないでしょうか。
女子校は男子定員0の学校、男子校は女子定員0の学校ともいえます。そちらのほうが問題で、男女別定員が1:1の割合の学校は比較的まともともいえます。 結局都立高校が男女別定員を廃止したら困るのは私学女子校なんですよね。 ジェンダーギャップについて問うこのフォームに性別欄があるのも無回答が選べるとはいえなんだか。

「女子高、女子大は逆ジェンダーギャップでは」

男性(57歳)(2021年4月14日) 都立高校の定員を見直す前に私立の女子高の共学化が先だと思います。女子大も共学にしましょう。逆ジェンダーギャップが生じていることは明らかです。

「男女比同じでなくても十分学べる」

女性(45歳)(2021年4月14日) 男女定員制に肯定的な意見が多いと書かれているが、何故そう思うのか理解に苦しむ。
男子の行き先がなくなると言うが、勉強して入れる能力にすることの平等制にかける発言である。努力した学力の者が上から順に入れるのが平等である。
私は地方出身者で理系でしたが、男女比なんてないようなもの。理系は1クラスに女子が数名。男女比が同じでなくとも充分学ぶ環境は作れる。発言を掘り下げると、レベルの下にいる男性の擁護に聞こえる。
きちんと説明してほしい。

「歴史的経緯を踏まえての議論を」

男性(34歳)(2021年3月30日) 突然のご連絡失礼いたします。
都内で私立中高の教諭として勤めている者です。
以下の記事を拝読いたしました。
「都立高校入試の“男女別定員制” 同じ点数なのに女子だけ不合格?」
問題意識として共感できるところもあるのですが、恣意的な記事な気もしたので以下、ご参考頂ければと思います。
都立高校については、旧男子校や旧女子校がある中、男女の格差を縮小するように定員を変えてきた経緯があります。
たとえば、エリート的な位置づけだった旧制中学は男子校でしたが、男女比が3:1から1:1へと少しずつ格差を緩和するように定員を変えてきました。
もともと男子校だったことで、女子が入りづらい空気感があった中から歩みを進めてきたわけで、いうなれば「男女比1:1」は、戦後教育改革の中でのひとつの成果といえます。 たとえば、具体的には日比谷高校に優秀な女性が集まる環境の形成は、東大の女子比率が半分に到底及ばない現実を見るにそう容易くはなかったのだろうと推察されます。
今後のあり方を考えて建設的な議論を進めるためには、いま現在の問題を「点」として紹介するより、歴史的経緯を踏まえて先人の努力や成果も踏まえて紹介して頂けたらと思う次第です。
NHKによる今回の記事で触れた論点も重要だとは思うのですが、 都立高校長のコメントにしても、男女別定員肯定の意見を箇条書きに強調表示するのに対して、懸念を示す声の取り上げが小さく、バランスを欠いていると感じました。
過去の取り組みを評価したうえで、そのうえで次に進むという視点を是非よろしくお願いいたします。
余談ですが、大学入試改革では、過去の取り組み(センター試験への改組)の総括をせずに、昨今の改革があり、それと比べると都立高校の定員問題はかなりオープンに議論がなされていると見受けられます。
まとまりのない文章になりましたが、以上、ご参考下さればと思います。

「私立難関校を含めた複雑な事情」

男性(21歳)(2021年3月27日) 都内の某大手進学塾に勤務する者です。都立高校の点数の差異化には、私立難関校を含めた複雑な事情があります。
現在都内で受験できる私立難関高校は、中学校に比べて選択肢の幅が狭いです。中学入試男女御三家と呼ばれる開成・麻布・武蔵・桜蔭・女子学院・雙葉の中でも高校入試を行っているのは開成だけであることからもわかる通り、難関中高一貫校は高校募集を停止する傾向です。
それに加えて大学入試定員厳格化から人気を得ているのが、早慶やMARCHなどの大学付属校です。実はこれが男女別基準の元凶と言ってもいいでしょう。というのも、一般入試で受けられる早慶付属高校(早大学院、早大本庄、早稲田実業、慶應女子、慶應義塾、慶應志木)のなかで、男子がいける学校は慶應女子以外のすべてです。しかしながら女子は、早大本庄・早実・慶女しか受けることができません。
また、慶女は早慶附属の中でもレベルが飛びぬけており、男子で言うところの開成レベルの入学難易度となっています。「手ごろな」早慶付属高となると、女子には2校しか残らず、それも慶女受験層の滑り止めとなり、男子に比べて入学定員が極端に少なくなります。そうすることで、男子にとってそこそこの学校でも、女子にとっては最上位生とのパイの奪い合いとなるため、必然的に女子の入学者のレベルが上がらざるを得ないのです。
この問題を解決するためには、早慶MARCHと言った、人気付属校を擁する有名大学がアクションを起こし、男女の就学機会の均等化に努めるほかありません。もはや男子校や女子校と言った考え方が古くなっています。私は学生アルバイトなので、取材をお受けできるような責任能力はありません。ただこれは大手進学塾の本社担当であればどこも認識している筈です。塾内のクラス分けテストにすら男女別基準を設けるくらいなので。
末筆ながら、男性としても、女子生徒と保護者様にこの話をするのは本当に心苦しい限りです。ジェンダーギャップを解消するための一助となれば幸いです。長文失礼いたしました。

「男性が当事者意識持って考えて」

(24歳)(2021年3月26日) 都立の総合高校出身者です。私の出身校は男女の定員がないため1クラス約40人中男子は10人もいませんでした。それでも授業は滞りなく行われていたし、なんの支障もありませんでした。勉強が出来る女子生徒が、どうして学力で劣る男子生徒のために進路を諦めなければならないのでしょうか。医大の問題もそうですが、これは社会全体で、特に男性が当事者意識をもってよく考えるべき問題だと思います。

「男子の選択肢が少ない」

男性(34歳)(2021年3月26日) 女子の制服はスカートでもズボンでも自由に選べるのに、男子の制服はズボン一択であること。
女子大はあるが男子大は無く、男子は女子よりも選べる学校の数が少ないこと。
女子特別入試を行う大学はあるが、男子特別入試を行う大学はないこと。

「一刻も早く改善して」

女性(2021年3月26日) 同じ教育を受け同じ試験を受け同じ点数をとった子どもでも、男の子は受かって女の子は落ちる?そういうものだから諦めろと?酷すぎる。一刻も早い改善を。

 

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