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北関東の逆襲1 最下位脱出へ茨城の“アイデア勝負”

  • 2017年11月20日

47都道府県の魅力度ランキングで、北関東の群馬県が41位、栃木県は43位、そして茨城県は47位と、5年連続で魅力度が全国最下位になっています。さまざまな魅力があるのに、なかなか伝わらない。茨城県の職員が、ある勝負に打って出ました。
(水戸放送局/記者 吉岡桜子)

茨城県庁が制作したPR動画が話題に

温泉にたたずむ筋肉隆々の男性。茨城県庁が作った動画です。
筋肉と温泉の“熱い”共演。この男性が各地の温泉を訪ね、PRします。

こちらは、人気ラーメン店の紹介。これも県庁が制作し、再生回数はなんと73万回です。

これまでに配信した動画は1万1000本以上。魅力度最下位でも、自治体が作る動画サイトでは再生回数、番組数ともに日本一です。

動画を制作したのは、茨城県庁が作ったインターネット放送局「いばキラTV」のチームです。

大手IT企業出身の広報監が率いる制作チーム

チームを率いる県の広報監、取出新吾さん。5年前、大手IT企業から抜てきされました。
メンバーは、元廃棄物対策課や統計課など広報の“素人集団”。取出さんの指導のもと、自由な発想で動画を作っています。

会議でも自由な発言が次々と出ていました。

広告代理店の男性が「温泉で筋肉ってどういうこと?みたいな違和感、意外性もあって、再生回数が伸びた」と分析すると、元空港対策課の職員は「例えば筑波山の山頂で卓球をやるとか??」とアイデアを出し、元廃棄物対策課の職員は「最近ドローンが流行ってきたので、バードビューで見せたい」と提案を出します。
また、元統計課の女性職員は「できればイケメンで・・」と発言すれば、すかさず「イケメンのきれいな動画を作りたいんだろう?」との声も上がっていました。

“蛇口から納豆” これまでの常識を超える映像に挑む

取出さんは「相手が望んでいるものに、僕たちが出すものを加工しないといけない。茨城と言えば納豆しかないだろう、それ以上はないですよ」とヒントを出します。

確かに「茨城と言えば納豆」ですが、「いばキラTV」はこれまでの常識を超える映像作品に挑みます。

茨城県では、“納豆は水と同じ生活に欠かせないもの”ということで、水道の蛇口を作っちゃいました。

「じゃあ行きますよ」「蛇口開けます」と、出てきたものは納豆。

「出たー!!」

独自の路線で奮闘する「いばキラTV」。

しかし、茨城の魅力度はことしも全国最下位、取出さんはじくじたる思いです。

取出さん
「正直言うと試行錯誤です。魅力的だと思われているか、茨城県に親しみを覚えてくれているかは、どれだけいっぱい情報を出して、それに接触してもらうかによって変わってくるんですね。ちょっと面白い動画で接触を増やすことはできる、それによる効果はある」

若いうちから“茨城愛”を根づかせたい

茨城の魅力がなかなか伝わらない。

ならばと、取出さんが着目したのは、ふだんからSNSを利用している高校生です。

この日、取出さんは龍ケ崎市の高校を訪ねました。

若者の情報発信力に期待して、若いうちから“茨城愛”を根づかせ、魅力を発信していくのが狙いです。
テーマは、ご当地グルメの「龍ケ崎コロッケ」でどうやって人を呼び込むか。それぞれアイデアを出し合いました。

夢は大きく「コロッケの世界大会を開こう」こちらでは、コロッケ運動会の種目を考えています。

「コロッケの中に紙があって借り物競走とか、フォーチュンコロッケとか」
さまざまなアイデアを高校生たちは出していました。

参加した高校生は「茨城県は魅力度が47位じゃないですか。もっと有名にしていきたい」と話していました。

取出さんは「将来この町に住み続けようと思ったり、仮に東京に住んじゃってもちょこちょこ帰ってこようとか、地元のために何とかしたいという思いを持ってもらうとか、それが最終的に魅力度が伝わる、貢献できるんじゃないかと信じている」と期待を寄せていました。

最下位からの脱却を!

衝撃の5年連続全国魅力度最下位からの脱却を。
アイデアを、練って 練って ひねり出す。その原動力は“茨城愛”です。

取出さん率いる「いばキラTV」チームが目標とする動画の再生回数は2300万回。
国内がダメなら世界へ!という訳ではありませんが、外国人ユーチューバーとタッグを組んで、茨城の魅力を盛り込んだ英語の動画を、ことし(2017年)中にも発信することにしています。

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