「避難場所」と「避難所」の違いを知っていますか?
いざというとき、命を守るためにぜひ知っておいてほしいのが「防災マップ」の見方です。
津波や火災など地域ごとに想定される災害について、自治体のマップが作られています。必ず確認し、地域のリスクを知っておきましょう。
地域のリスクがわかったら、あわせて、どこに逃げればいいのか確認しておきましょう。
ナレーション:林田理沙アナウンサー
地震で火災の危険が迫っている時、「避難所」と「避難場所」、どちらに行けばよいか、ご存知ですか?
正解は「避難場所」です。火災などから身を守るため、一時的に逃げ込む先が「避難場所」です。
「避難場所」には、河川敷や大きな公園など、広いスペースが指定されています。
一方、「避難所」は、災害のため自宅で過ごすことが困難になった時、一定の期間、避難生活をする場所のことです。
「避難所」には、学校や公民館などが割り当てられていますが、火災や津波の発生時に逃げ込むと、逆に危険な場合があります。
津波の危険性がある地域では、避難先として、高台や津波避難ビルが指定されています。
避難先を知るために役立つのが、皆さんの自治体が発行している防災マップです。
「避難場所」や「避難所」のほか、給水施設や防災行政無線の位置などの情報が載っています。
防災マップは、自治体の窓口で手に入れることができるほか、パソコンやスマートフォンでも見ることができます。
自治体のホームページの中には、地域の危険度を示した地図もあります。
東京都では、火災や家屋倒壊などの被害予測と救援活動の困難さをもとに、場所ごとの危険度を5段階で評価しています。
危険度が高いとされるのが、色のより濃いエリアです。
特に木造住宅が密集する「木密地域」と呼ばれる場所は注意が必要です。
全国に点在する「木密地域」では、いったん火災が発生すると広範囲に燃え広がる恐れがあります。また道幅が狭いところが多いため、消火活動が遅れる可能性もあり、避難も容易ではありません。
海に面した神奈川県鎌倉市では、海底を震源とする巨大地震に伴う津波も心配されています。
浸水予測を表した地図を見てみると、海岸から2キロ離れた内陸部まで浸水の可能性があることがわかります。色の濃さは浸水の深さを示していて、場所によっては、10メートルを超える恐れもあります。
地域のリスクがわかったら、あわせてどこに逃げたら良いのかを確認しておくことが大切です。
大地震が起こると、多くの混乱が起き、自治体からの的確な指示が期待できない場合も
あり得ます。自分の判断で適切な避難をするために、生活する地域のリスクを知っておきましょう。
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地域のリスクを知り、どこに避難すればいいか、地図の見方を知りましょう