シュトボー
  1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. シュトボー
  4. 津波発生の鳥島近海地震 地震の規模 震源 原因は?…2023年10月9日

津波発生の鳥島近海地震 地震の規模 震源 原因は?…2023年10月9日

  • 2023年11月24日

太平洋沿岸で津波が観測された10月9日の鳥島近海の地震は、震源やマグニチュードは不明とされていましたが、政府の地震調査委員会は11月10日、地震の規模や発生源などに関する見解をまとめました。鳥島近海の地震についてどんなことがわかってきたのかまとめました。

10月9日 鳥島近海の地震 震源など不明の理由

気象庁によりますと、地震のマグニチュードは通常、発生直後に伝わる「P波」と呼ばれる小さな揺れやその後の大きな揺れ「S波」が観測点に到達した時間から逆算して震源を決定し、震源からの距離と揺れの大きさを組み合わせて算出します。

ただ、10月9日の鳥島近海の地震は、「P波」と「S波」が小さかったり、揺れが10回以上連続したりしたことで地震の波形が読み取りづらく、1つ1つがいつ観測点に到達したかを決定するのが難しかったため、震源やマグニチュードは不明としていました。

「T波」観測データをもとに

このため今回は「P波」や「S波」より速度が遅く、通常は地震の解析に用いない「T波」と呼ばれる海中を伝わる音波の観測データをもとに発生源の決定を行い、マグニチュードを推計したということです。

発生源「孀婦岩」から西30~50km M4.4~5.2

政府の地震調査委員会は11月10日、定例の会合を開き、10月上旬に相次いだ鳥島近海を震源とする地震について分析しました。

このうち伊豆諸島や小笠原諸島のほか関東から西日本の太平洋沿岸で津波を発生させた10月9日の14回の地震のうち、詳細な分析が可能な6回について、「T波」の広がりや、「P波」や「S波」の観測データを元に検討しました。

その結果、いずれも鳥島の南にある活火山「孀婦岩」から西に30から50キロの地点を発生源としていて、マグニチュードは4.4から5.2と推定されるとの見解を示しました。これらの地震の発生原因は依然として分からないとしています。

最大70cmの津波 なぜこの規模の地震で発生

また会合では、一般的に津波はマグニチュード7以上の地震で発生するおそれがあるとされる一方、マグニチュード4から5程度の規模で最大70センチの津波が観測されたことについても議論されました。

出席した委員からはおよそ10分間隔で地震が繰り返されたことで津波が発生した可能性があるとする大学の研究結果が報告されたものの、要因の特定には至らず、委員会ではさらなる分析が必要だとしています。

地震調査委員会 平田直委員長
「津波の高さにしては地震の規模が小さかったことは珍しく、きちんと解明すべきだ。通常の地震ではなく、地下のマグマの運動や海底地滑りなどが関係している可能性もあるので、火山の研究者とも連携しながら解明につなげたい」

震源にあたる孀婦海山周辺 カルデラや火山

JAMSTEC=海洋研究開発機構は地震の震源にあたる鳥島の南西およそ80キロにある海底火山の孀婦海山周辺の地形を、音波を使って調査しました。

その結果、過去の噴火活動によってできた長さおよそ6キロのカルデラと呼ばれる巨大なくぼ地が見つかり、その北側には火口の直径が2キロほどある小規模な火山が確認されたということです。

JAMSTEC 冨士原敏也主任研究員
「津波を発生させたかどうかはまだ分からないが、10月の地震で観測された音波の発信源が今回の海底火山である可能性は高い。周辺に設置した地震計のデータなどをもとにこの地域でどういう現象が起こっているのか、詳細に明らかにしたい」

【追記 11月24日】

ページトップに戻る