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台風14号(2022)“過去に例がない危険” 暴風・大雨への備え

  • 2022年9月19日

台風14号(2022)の今後の予想進路。
台風は20日にかけて本州付近を北東へ進むと予想され、西日本から北日本の広い範囲で台風の影響を受けるおそれがあります。
台風は20日未明から朝にかけて関東甲信越に最も接近する見込みです。

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ニュース特設 台風14号最新情報

大雨や暴風の前に

暴風で飛ばされたものは住宅や人に被害を与える凶器となります。傘や物干し竿、植木鉢、雑誌、自転車など外に置いてあるものは室内にしまってください。室内に入らない場合は飛ばされないようにきちんと固定してください。

雨戸やシャッターのない窓は割れたガラスが飛び散るのを防ぐために飛散防止のフィルムを貼っておきましょう。フィルムがなければカーテンを閉めたり、テープを貼ったりしておいてください。

台風が接近した際、車での移動中に被害に遭う人や山や海のレジャーなど外出先で被害に遭う人が相次いでいます。

不要不急の外出は控えるほか、必要な予定のある人もスケジュールを変更することも重要な対策の一つです。

停電にも備え スマホの充電も

停電が長時間にわたって発生することもあります。懐中電灯やランタンなどのほかにカセットコンロとガス缶なども用意しておきましょう。

また、停電した時にろうそくに火をともして灯りにすることもありますが、火災を引き起こす危険があります。やむをえず使用する場合には目を離さず、眠る前には必ず火を消しましょう。

スマートフォンは緊急時の連絡や防災情報の収集に使えるため、災害時も必需品といえます。充電を満タンにして、電池式の充電器なども用意しておきましょう。「ポータブル電源」を持っている人はしっかり動くか、あらかじめ確認しておきましょう。

短時間の大雨に備えを

台風によって短時間で大雨が降ると、集まった雨水が下水道に入りきれず、地下や半地下にある家の玄関や駐車場が浸水するおそれがあります。低い場所がある場合は、土のうや、ゴミ袋に水を入れた水のうを準備すると安心です。

また家の中でも、トイレやお風呂、洗濯機の排水口などから水が逆流することもあります。小さな袋に水を入れた水のうを置くと安心です。

避難経路 ハザードマップで確認を

自治体から「避難指示」などが出た時に、どこに避難するのか、そもそも自宅は避難する必要がありそうなのか。ハザードマップを見て確認しておきましょう。

お住まいの自治体のウェブサイトで確認するのが最も確実ですが、台風が接近してからではアクセスが殺到して見られなくなるケースもあります。あらかじめ確認するほか、印刷して手元に置いていくのも有効です。

親族と離れて暮らしている高齢の方は、万一の際の避難先をあらかじめ伝えておきましょう。

川が増水すると、道路と川との境目がわからなくなったり、護岸が削られたりして車ごと転落するケースも相次いで起きています。

増水した用水路に落ちて流されたケースも多く、近づかない・通らないことが大切です。「いつも通っているから」と油断せず、避難ルートを慎重に決めておきましょう。

都市部ならではの水害リスク

排水が追いつかないと、周囲より低い土地や狭い道路には水が集まりやすくなり、川のような急な流れができて足元をすくわれる危険があります。
特に、線路や道路などの下を通る「アンダーパス」は、大雨で冠水しやすいほか、周囲より1メートルほど低くなっている場所は一見してわかりにくく、気づかずに車が入り込み乗っていた人が死亡する事故もたびたび起きています。

〇車が浸水すると
30センチ程度 エンジンが停止
50センチ以上 車が浮き流される危険が

急に天候が悪化した場合、見通しが悪い場合には無理をせず、安全な場所に車を止めて、雨風が弱まるのを待ってください。

また、都市部では、建物が多い上に、道路も舗装されて雨水がしみ込みにくく、1時間に50ミリ程度以上の雨が降ると、排水が追いつかなくなるおそれがあります。下水道などの排水機能が追いつかなくなり、地上に水があふれ出す「内水氾濫」と呼ばれる現象です。

新型コロナ療養者 早めに備えが必要 

新型コロナウイルスに感染して自宅で療養している人が避難する際、いつもと違う行動が必要になる可能性があり、早めの備えが必要です。

国の通知では自宅療養者は、原則としてホテルなどの宿泊療養施設に避難することとしています。自治体の担当部署などに連絡すれば、詳しい避難先を聞くことができます。ただ、避難先の施設が自宅から離れた場所にある場合などは、災害の危険度が高まっているとき、すぐに避難できないことも想定されます。

この場合はためらわず、自治体が指定する避難所などの少しでも安全が確保できる場所に移動するようにしてください。

避難の際は、飲み水や食料、携帯電話など通常、避難所で過ごすために必要なもののほか、マスクや消毒液、体温計、薬などの感染対策グッズを持っていくように心がけることが大切です。

コロナ禍の避難に詳しい日本赤十字北海道看護大学の根本昌宏教授は、自宅で療養している人はいつも以上に避難に時間がかかったり、準備に手間取ったりする可能性があることから、事前の準備が何より大事だと強調します。

日本赤十字北海道看護大学の根本昌宏教授
「災害が切迫したり、発生したりしている状況では、自治体への電話がつながりにくく避難の相談ができなくなるおそれがある。あらかじめ避難先の施設などを確認しておくことが極めて重要だ」
○安全な親戚や知人の家も有効な避難先の一つ
「新型コロナの感染対策には最大限、注意しなければならない。できれば生活空間が全く違う場所を用意してトイレや風呂、洗面所のコップなども含め、共用しないよう心がけることが大事だ」

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