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北アルプス焼岳 噴火警戒レベル2 噴石など警戒 焼岳小屋は閉鎖続く

  • 2022年5月26日

長野と岐阜の県境にある北アルプスの焼岳について気象庁は24日午前、火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを「2」に引き上げました。気象庁は想定火口域からおおむね1キロの範囲で噴火に伴う大きな噴石などに警戒するよう呼びかけています。警戒レベルが引き上げられた時点での焼岳に対する専門家の見方や地元自治体の対応のほか、同じく噴火警戒レベル2の御嶽山の状況についてまとめました。

焼岳の噴火警戒レベル2  制度導入以来で初めて

噴火警戒レベルは、火山の活動に応じて住民や登山者、それに防災機関がとるべき行動を5段階で示す情報です。焼岳の噴火警戒レベルが「2」になるのは2011年の制度導入以降、初めてです。

焼岳の火山活動の状況

気象庁によりますと、長野と岐阜の県境にある北アルプスの焼岳では、山頂付近の緩やかな膨張が続き、23日夜から微小な火山性地震が増えているということです。
火山性地震は、23日夜11時からの1時間で12回観測され、その後は1時間あたり数回程度で推移し、24日午後3時までにあわせて49回観測されています。

このため気象庁は、想定火口域からおおむね1キロの範囲に影響を及ぼす噴火が発生するおそれがあるとして、24日午前9時30分に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを「1」から火口周辺への立ち入り規制を示す「2」に引き上げました。

登山道では立ち入り規制 焼岳小屋は継続閉鎖

焼岳の噴火警戒レベルが「2」に引き上げられたことを受けて、松本市は、2つの登山道の入り口など4か所に、立ち入りを規制する看板を設置しました。
松本市によりますと、焼岳の想定火口域から1キロの範囲内にある焼岳小屋は冬の休業期間を終えて6月17日から営業を再開する予定でしたが、噴火警戒レベルが「2」の間は引き続き閉鎖されるということです。

過去には繰り返し水蒸気噴火 噴石に警戒を

気象庁や長野県によりますと、焼岳では、過去に繰り返し水蒸気噴火が発生しています。1962年には噴火に伴う噴石で火口付近にあった当時の焼岳小屋が壊れ、従業員2人がけがをしました。
また、1995年には山頂から3キロほど離れた山すその工事現場で水蒸気爆発が起きて、作業員4人が死亡しました。

今回、焼岳の噴火警戒レベルを引き上げた気象庁は、想定火口域からおおむね1キロの範囲で噴火に伴う大きな噴石に警戒し、地元自治体などの指示に従って危険な地域に立ち入らないよう呼びかけています。
また、噴火した場合、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石も風に流されて降るため注意が必要です。

“23日夜からは異常事態に入っている”

信州大学の齋藤武士教授は、焼岳の活動に危機感を示すとともに、今後については、詳しいデータ解析などを行う必要があるとした上で次のように話しています。

〇焼岳の活動
2017年と2019年には火山学者が注目するような空振を伴う火山性地震が起きたが、そのときは噴火警戒レベルが上がらなかった。今回間違いなく言えることは、焼岳の活動がこれまでの10年20年と比べ、23日の夜からは異常事態に入っているということだ。

〇見通しと注意点
地熱活動が盛んになったり噴気の温度が上がったりといったさまざまな異常が出てくると恐ろしいが、今のところは地震活動だけだと聞いている。当然、警戒は必要だが、注意して推移を見守るという段階だ。特に想定される水蒸気噴火では、火口周辺に最も噴石が飛ぶので、周辺に近づかず、警戒区域内には入らないことが1番大事だ。

御嶽山 火山活動やや高まった状態続く

長野と岐阜の県境にある御嶽山について気象庁は、ことし2月23日、噴火警戒レベルを「1」から火口周辺への立ち入り規制を示す「2」に引き上げています。

気象庁によりますと、レベル引き上げから3か月となった御嶽山では、火山性地震は、レベル引き上げ前の少ない状態に戻りつつあるということです。
また、地下の熱水やマグマの動きを示すとされる火山性微動は3月19日以降2か月以上観測されておらず、噴煙に特段の変化は見られないということです。
一方、山の膨張を示す地殻変動は観測されていて、火山活動がやや高まった状態が続いているということです。

気象庁は引き続き、「剣ヶ峰」の南西斜面の地獄谷火口からおおむね1キロの範囲で噴火に伴う大きな噴石に警戒するとともに、地元自治体などの指示に従い危険な地域に立ち入らないよう呼びかけています。

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