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震度5強で企業は 帰宅 社内待機 在宅勤務 事前に決めた社員の行動

  • 2021年10月15日

10月7日の夜、東京と埼玉で震度5強の強い揺れを観測した地震では、多くの帰宅困難者が出ました。駅周辺の混雑、一時滞在施設の開放の遅れ、さらに翌日も続いた交通機関の混乱。想定される首都直下地震など、大きな地震が発生した場合、どう行動すればよいのか。業務継続計画であらかじめ社員の対応を示し、安全を確保した企業もありました。

帰宅困難者 首都直下地震では800万人の想定

10月7日 午後10時41分、東京都や埼玉県で震度5強の揺れを観測した地震が発生しました。交通機関に大きな影響が出て、ターミナル駅の周辺を中心に多くの人が行き場を失ました。

都市部での地震で課題の1つが帰宅困難者の対応です。首都直下地震の想定では最悪800万人とも想定されていて、社員などが各地から通勤してくる企業にとっても備えが必要です。

社員がとるべき行動を事前に定める

このうち、東京に本社がある損害保険大手の三井住友海上では、震度5強以上の地震が発生した際、社員がとるべき行動をBCPと呼ばれる業務継続計画で定めています。

それによりますと、帰宅中に地震が発生した場合、原則として社内で待機するか避難することとしていて、状況が困難でなければ順次、帰宅すると決められています。

また、鉄道の運行情報のほか、自宅や勤務先までの距離を確認して「帰宅」「帰社」「避難」のいずれかを、個人で判断することとしています。

今回は、すでに帰宅していたり、在宅勤務をしていたりする社員も多くいましたが、事前の計画に沿って社員が各自で判断し、駅の混雑などに巻き込まれたという報告はないということです。

オフィスで過ごすための備えは

オフィスにとどまるための備え
3日分の保存食と備蓄品   デスクに備え付け
1週間分の水や簡易トイレ  地下倉庫に保管

この会社では社員をオフィスにとどまらせるための備えも進めていました。本社などで勤務するおよそ4500人すべてのデスクに、3日分の保存食など備蓄品をまとめたリュックサックがそれぞれ備え付けられているほか、地震後1週間は会社にとどまれるよう、地下の倉庫に水や簡易トイレなどを大量に保管しています。

翌朝の混雑を想定した備えは

規模の大きな地震では交通の状況などにより社員が出社できないことも想定されるため、発生から48時間以内は原則として在宅勤務を指示するよう決めています。
今回は発生およそ2時間半後に危機管理担当者が幹部に対し、交通状況を確認して安全に出社できるか判断するようメールで呼びかけました。

危機管理担当 三井住友海上 外之内貴洋課長
「今回の地震で大きなトラブルは無く、事前の計画どおり対応できたと考えています。一方、さまざまな場面や被害を想定し対策を練っておくことが本当に重要だと改めて認識しました。事前に作成していた計画や実際の対応が適切だったのか、この機会に検証してより良いものに変えていきたいです」

翌日も続いた混乱 求められる備えは

今回の地震で東京都は、2つの区に一時滞在施設の開放を要請しましたが、結果的に施設が開放されたのは地震から4時間から5時間が経過していました。

また、交通機関では、地震から一夜明けた8日の朝も一部の路線で運転の見合わせが続いたほか、大幅な遅れが続きました。入場規制によって駅前に長い行列ができた駅もありました。

JR東日本によりますと、今回の地震の影響で、あわせて36万8100人に影響が出たということで、改めて、都市の直下の地震について対策の必要性を突きつけました。

東京大学大学院 廣井悠教授
〇企業の備えは
「今回と同じ規模の地震でも天候や気温のほか、夜間に女性が1人で帰宅する際の治安など、さまざまなケースを想定した対策を検討していく必要がある。人々の行動に反映させるには行政だけでなく企業も事前のルール作りをしておくことが重要で、取り組む企業が増えることは大きな意義がある」

〇個人の備えは
「地震が起きたらまずは安全を確保し、行政や企業から帰宅抑制の呼びかけがないか確認する。混雑が予想される駅などにはむやみに行かず、情報収集をして危険性を判断してから帰るかどうか決めてほしい。移動する際のリスクを事前に知っておくことも大切だ」

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