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埼玉県越谷市 古民家で極上のひととき ゆったり朝茶漬けを味わえるお茶屋さん

  • 2024年5月23日

5月17はお茶漬けの日です。埼玉県越谷市旧日光街道沿いには、月に1,2度、早朝に朝茶漬けを提供しているお茶屋さんがあります。そのお店は、およそ120年前に建てられた古民家で営業しています。古民家で食べる朝ご飯は、朝のひととき、喧噪を忘れさせてくれる贅沢で素敵な時間を味わえると地元の人や観光客に人気です。おはよう日本(関東甲信越)の中継で紹介しました。

(首都圏局 ディレクター/大淵光彦)

朝茶漬けを味わう!古民家で極上のひととき

 古民家複合施設「はかり屋」(画像提供:ポラスグループ 中央住宅)
おはよう日本(関東甲信越)で中継する齋藤恵梨リポーター

埼玉県越谷市の旧日光街道に面した古民家で商いをするお茶屋さんです。去年夏にオープンしました。お茶屋さんにもかかわらず、朝からたくさんの人で賑わっている日があります。
それが「朝茶漬け」の日です。月に1,2度、7時から9時にお茶漬けを提供していて、古民家で食べる朝ご飯は、朝から贅沢な気分を味わえると、地元の人や観光客に人気です。

朝から多くのお客さんでにぎわう

お店の中は、内土間に畳敷きの小上がり、もともとは反物を売っていたお店だったそうで、ほぼ当時のまま。反物をいれていたタンスも再利用し、売り物のお茶が入っています。

全国から取り寄せている選りすぐりのお茶

気になる!どんなお茶漬け?卵焼きや野菜のお味は?

この日のメニューは、桜鯛の朝茶漬けと地元越谷産の野菜の菜花のごま和えとからしな大根。
それから地元の卵を使った卵焼き。限定40食です。
そして、お茶漬けのお茶は、厳選してその時期に一番おいしいものを用意しています。

店主 河野知基さん

埼玉県出身の店主・河野知基(かわの・ともき)さんは、早朝5時から仕込みを行い、地元の野菜で作ったおかずや卵焼きなどとともに、お茶漬けを提供しています。

齋藤リポーター

どうして朝にお茶漬けを出そうと思ったんですか?

お茶を日常の暮らしに取り入れてもらいたいんです。朝はどうしてもせわしなく過ごすことが多いと思いますが、ほっと一息つけるような、ゆったりとした朝の時間を過ごしてもらって、暮らしが豊かになる道具としてお茶をひろめたいと思っています。

朝茶漬けの日は、早朝から東京や神奈川県など県外からも多くの方がいらっしゃるそうです。

卵の生産者 飯島雄介さん

朝茶漬けの日、毎回スタッフとして手伝っている人がいます。卵を生産している飯島雄介(いいじまゆうすけ)さん。このお店で出た茶殻を再利用してニワトリの餌にしています。

卵の特徴は?

こちらの茶殻を餌に混ぜて発酵させたものをあげてます。栄養価が高くカテキンが豊富で健康的です。卵の色は透明に近く、味は濃厚です。このように自分たちの暮らしの中から出るものを、資源として循環させて、持続可能な地域社会をつくって行けたらいいなと思っています。

朝茶漬けを味わう齋藤リポーター

地元の人たちが愛する古民家を地域の財産として活用!

古民家複合施設「はかり屋」

江戸時代、宿場町として栄えた日光街道。沿道には今も古民家がちらほら残っていて風情があります。
お茶さんが入るこの建物は、「旧大野邸 秤(はかり)屋」。およそ120年前に建てられた古民家です。リノベーションして、複合施設「はかり屋」として、カフェやフランス料理店など個性豊かなお店6店が入っています。

この立派な古民家、実は2018年に解体されかけましたが、地域の人たちの熱い要望で、地元の不動産会社が買い取って改修工事を施し、お店をやりたい人に貸し出されています。

越谷新町商店会会長 井橋潤さん

そのとき、存続の声をあげた商店会会長の井橋潤さんは、「この古民家が残ったのは、地元の不動産会社で中央住宅の品川社長の存在が大きかった」と、今も感謝を口にします。

株式会社中央住宅 品川典久 社長

なぜこの古民家を残そうと思ったのか、中央住宅の品川社長に伺いました。

越谷って宿場町なんで、そういう大事なものは残したいという気持ちがありました。
先代の創業社長の経営理念を今も大事にしています。地域の文化や暮らしを大事にして、住宅を通して、そこに住む人たちの豊かさであるとか幸せであるとかを考えていく会社にしようというのが、先代の社長の会社を作った目的だったんです。

(株式会社中央住宅 品川典久社長)

2015年に古民家を中央住宅のグループ会社が購入し、更地にして分譲する予定だったが、品川さんは古民家としての価値や地元の要望などを勘案し、建物を改修することにしました。改修には4500万円ほどかかりましたが、大きな意味があったといいます。古民家の具体的な活用にあたってはタッチせず、地元の商店会長など地域住民に任せています。

不動産屋として、できるところをやって、あとは地域の人と一緒にやるということですね。
そうすると何か地域の人たちも、自分たちが何かやれたということで、すごい誇りに思ってもらえるんですよね。今回もそうなんですけども、われわれはこの古民家を残して、そこを所有するだけがわれわれの仕事で、その後は地元の人たちがいろいろやると。
そうすると、自分たちがこれだけ頑張って街が活性化できたって喜んでもらえるんです。だからみんなでやったほうがいいと思うんですよね。

(株式会社中央住宅 品川典久社長)

埼玉県越谷市。地域の歴史的建造物や景観を貴重な公共の財産として保存し、そこに暮らす人々や地元の企業が一つになって、新たなにぎわいを生み出していました。

    古民家複合施設「はかり屋」(画像提供:ポラスグループ 中央住宅)
  • 大淵 光彦

    首都圏局 ディレクター

    大淵 光彦

    1998年入局。報道局のカメラマンを経て、現在はディレクターとして現場の取材を続ける。2021年から首都圏局で企画や番組を制作。

  • 齋藤 恵梨

    さいたま局キャスター

    齋藤 恵梨

    埼玉の好きなところは、農産物のおいしいところ(特にいちごとさつまいもが大好きです!)

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