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埼玉県蕨市 「わらびりんご」 に書き方Tシャツ 日本最小の市で見つけたもの

  • 2023年9月13日

日本一小さな市、埼玉県蕨市。
市内で栽培されているりんご、「蕨」の漢字の書き方をデザインしたTシャツ、民謡に残るかつての機織りの世界。
蕨市を訪ねて、蕨にちなんだ歌を、3曲、見つけてきました。

(さいたま放送局 キャスター/齋藤 恵梨)

住宅街にリンゴ畑が⁉

旅の始まりは、JR京浜東北線の蕨駅。 

蕨の達人に、案内をお願いしました。市内のお店やスポットを、蕨市民に紹介する活動をしている蕨市にぎわいまちづくり連合会の田中雅子さんです。 

田中さん

蕨っこです!

駅から2キロほど離れた住宅街。

この住宅街の中に、りんご畑があるというのです。 

農家 奥田光由さん

これが、わらびりんごです

収穫期(6~7月)の様子

 40年ほど前、市内の農家が、この土地でもりんごができないかという探究心から、実験的に作った新品種です。

「わらびりんご」は初恋の味?

平成21年、市政50年を記念して、このりんごを使った町おこしが始まったんです。

蕨市の農家が中心になってりんごの木を増やし、成った実を使った商品を開発しました。 

それがこちら、サイダーです。市内でしか売っていないそうです。 

奥田さん

初恋の味がしますよ

齋藤キャスター

初恋の味がするんですか?
もう初恋忘れちゃったなあ。どんな味かな?

あ、酸っぱい。甘いのを想像していたのでびっくりしちゃいました。

でも、すごく後味すっきりさわやかで。
初恋思い出しました。私もちょっと初恋、甘酸っぱかったなって

それはよかったです

このりんごは酸味が強いので、りんごとしての出荷はなく、すべてサイダーやシャーベットなどの加工品になります。

サイダーは、去年6000本作られて、酒屋など蕨市内8か所で販売しているそうです。

「わらびりんご」テーマ曲も

この町おこしの活動から生まれたのが、最初に紹介する歌。わらびりんごのテーマ曲です。

 ♪「ほら蕨の町にりんごが咲いた~」

 市内の公民館にお邪魔すると… 中では子どもたちが、この歌の踊りを練習していました。 

♪「丸い小さなりんごも長い冬をたえながら」 

市内の小学生たちで作るチアリーダーのチーム。毎年9月、市内のお祭りでこのダンスを披露しているそうです。

かわいい。思わずまねしたくなっちゃいます

チアダンスグループ代表 山田由紀子さん
「歌ができて振り付けがあれば、わらびりんごっていう、こういうのがあるんだよっていう、子ども知ってほしいという思いがありました」

「蕨」の書き方Tシャツが人気

 りんごの歌を作ったのは蕨市民だということで、会いに行くことになりました。 

広告やデザインの仕事をしている影山洋さんです。
ちょうど作っていたのは旗。蕨という文字の漢字が、大きく描かれています。
影山さん、この漢字に、強い思い入れがあるんです。

影山洋さん

蕨のいちばんの面白いところ、いちばんのスターは「蕨」という漢字だと

音楽が趣味の影山さん、この漢字をテーマにした歌も作っていました。 

♪「ほら蕨の文字を書いてみましょう」 
♪「朔太郎の朔の字の月を外してください」 

「蕨」は、常用漢字に入っていません。その難しさに、影山さんは注目しています。

影山洋さん 
「住んでいる僕たちはもちろん書けるんですけど、子どもの頃から、よく友だちからもらう手紙とか葉書の蕨の字が、めちゃくちゃなんですよ。蕨ってちゃんと書いてくれる人、ほとんどいないみたいな」

そんな思いを、同じ蕨市民どうしで分かち合いたいと、作ったものがありました。 

漢字の書き方を、手順を追って説明するTシャツです。 

「蕨」書き順がわかりやすく!
田中さん

これを見たときに、蕨に住んでいる人は、出たーってなるんですよ

観光協会で販売を始めたところ、蕨市の人口7万5000人に対して、累計2万枚以上が売れているそうです。 

やっぱり、ずっと凝視しちゃいますね

案内してくれた田中さんは、埼玉県外に出かけると、このTシャツの背中を見せるようにして歩きたくなるそうです。

蕨の民謡に絶えた織物の面影

 蕨の歌、3曲目は、蕨市で生まれた民謡です。連れていってもらったのは、民謡教室。

 京極さんと、村松さんの夫婦です。

京極さん

歴史的価値のある歌です

 蕨市で盛んだった機織りをテーマにした歌です。

 ♪「おらが蕨で自慢な物は」

 歌詞は、史跡を紹介しながら、蕨の繁栄を歌っていきます。
室町時代に築かれた蕨城に、江戸時代、宿場に設けられた本陣。 

 ♪「宿場本陣双子織」「蕨双子織」(わらびふたこおり) 

蕨双子織は、明治時代、高級な綿織物として、全国的にその名を知られていました。絹のような輝きをもっていると、評価されていたそうです。 

京極さん

私たちが子供の時には、のこぎりのギザギザ屋根の、機を織る工場が家の近くにいっぱいあった

蕨双子織は残念なことに、昭和30年代には廃れてしまいます。しかし、民謡の中には、全盛期の工場の中の様子が歌い込まれています。 

♪「チャンチャカラーカ 茶の色きれたよ 管がないよ チャンチャカチャン」 

チャンチャカチャンは、機織機の音。材料の糸がなくなってしまい、大慌てしている様子です。

京極さんと村松さんは、弟子や地域の人たちと一緒に蕨の民謡を守り続けています。

京極加津恵さん
「こういう仕事があった、こういう生活があったんだということが、代々受け継がれていったらいいなと」

動画はこちら

今回見つけた3つの曲の様子は、こちらから聞くことができます。
「日本一小さな市“ご当地の歌”が伝える街の魅力」

  • 齋藤 恵梨

    さいたま局 キャスター

    齋藤 恵梨

    埼玉の好きなところは、農産物の美味しいところ(特にいちごとさつまいもが大好きです!) 

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