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埼玉 飯能 3人殺害事件 クリスマスの住宅街で何が

  • 2022年12月28日

12月25日のクリスマスの朝、静かな住宅街で事件は起きました。
埼玉県飯能市の住宅の敷地で60代の夫婦と娘の3人が殺害されました。
逮捕された容疑者は近所に住んでいました。
被害者と容疑者の間には何があったのでしょうか。

12月25日、飯能市美杉台の住宅の敷地で、この家に住む、アメリカ国籍のビショップ・ウィリアム・ロス・ジュニアさん(69)と、妻の森田泉さん(68)、それに夫婦の長女で都内に住む会社員の森田ソフィアナ恵さん(32)が、頭などを鈍器で殴られて殺害されているのが見つかりました。
近くに住む無職の斎藤淳容疑者(40)がビショップさんに対する殺人未遂の疑いで逮捕され、容疑を殺人に切り替えて身柄が検察に送られました。
これまでの調べに対し、供述を拒んでいるということです。

斎藤淳 容疑者

住宅に侵入し襲撃 外まで追いかけ殴打か

事件は、警察への通報で発覚しました。
25日午前7時10分ごろ現場近くの住民から「大声を出して騒いでいる」とか「口論をしている」、「建物の2階から火が出ている」などといった通報が相次いで寄せられました。
およそ20分後、警察が現場に到着すると、住宅の敷地に男女3人が倒れていて、死亡が確認されたということです。
捜査関係者によりますと、3人は玄関付近と庭先で倒れていましたが、この家の防犯カメラには容疑者が敷地に入るようすが写っていたということです。
警察は容疑者が建物の中に侵入して鈍器で襲ったあと、建物の外に逃げる3人を追いかけて殴打したとみて調べています。

目撃した男性

住宅からは逃げる男の姿が目撃されていました。
事件直後に容疑者と見られる男と遭遇したという、近くに住む68歳の男性は「妻が『助けて』という女性の声を聞いたというので、様子を見るため自宅の外に出たら、被害者の家の脇にある狭い通路から男が出てきた。『お前か』と聞くと、男は引き返していった。表情は平然としていて、息を荒らげる様子はなく、引き返すときも、走らず戻っていった」と証言しました。

静かな住宅街で何が 現場の周辺は

現場の住宅は、西武池袋線の飯能駅から南西に1.5キロほど離れた閑静な住宅地の一角にあり、周囲には学校や公園などもあります。 
飯能市は事件のあと凶器を持った男が逃走しているという情報があることから、防災無線で「玄関や窓を確実に施錠し、外出を控えてください。不審者を見かけた際は直ちに飯能警察署へ通報してください」と注意を呼びかけていました。

近くに住む80代の女性は「けさは、近くの住民が騒いでいたので、何かあったかなと思ったが、事件だとは思わなかった。1年ほど前に車上荒らしがあったが、それ以外は静かな住宅街なのでこんなことが起きてとても怖い」と話していました。
現場の近くをよく散歩で通るという70代の男性は「ふだんは静かな地域なのに、年末年始の時期にこのようなことが起きて怖いです。小さな子どもがいる家庭は心配だと思いますし、戸締まりが必要だと思います」と話していました。

現場から60m 容疑者の自宅で身柄確保

容疑者の行方を追っていた警察は、事件からおよそ15時間後の午後10時ごろ、現場から60メートルほどのところにある容疑者の自宅で身柄を確保ました。
容疑者は現場の住宅の隣の区画にある自宅に1人で住んでいて、事件の直後、逃げたとみられています。

25日の日中から警察車両が止まっていて、外から中の様子を伺うような捜査員の姿やさすまたを持って警戒にあたる警察官もいました。
警察は、変化がないか警戒にあたりましたが、出入りはなかったということです。
また、チャイムを鳴らし応答がなかったものの、警察は周辺の防犯カメラの分析などから容疑者が自宅にいる可能性が高いとみて、事件からおよそ15時間後の午後10時ごろ、逮捕状などを用意したうえで、中に入りました。

1階には誰もおらず、警察が2階の部屋を1つ1つ確認したところ開かないドアがあったということです。
ドアの前に物を置いて開かないようにしたとみられ、警察が5分から10分ほどかけてドアを開け、中にいた容疑者の身柄を確保しました。

捜査関係者によりますと、容疑者の自宅を調べた結果、おののようなものも見つかっていたということです。
自宅からは、ほかにも複数の鈍器などが押収されていて、警察は凶器の特定を進めることにしています。

一夜明けて、現場の近くに住む50代の男性は「早い段階で容疑者が逮捕され安堵しました」と話していました。
40代の会社員の男性は「きのうは、事件があったので外に出ず、鍵をしめて家の中にいましたが不安でした。何があったのか知りたいです」と話していました。
容疑者の自宅近くに住む80代の女性は「容疑者は、ごみ出しの時などに見かけてあいさつしたことがありますが、特に変わった様子はありませんでした。ただ、日中でも家にいて、仕事をしている様子はなかったので、どうしたのだろうと思っていました」と話していました。

接点は? 過去には車傷つけられる事件も

自治会の回覧

被害者の自宅では去年、車を傷つけられる事件が起きていて、自治会では回覧を回して注意を呼びかけていました。
事件後に自治会が配った回覧板には去年8月16日から17日にかけて車が傷つけられる事件が起きたと記されています。
被害の内容については、車のフェンダーや前後のドア、トランクルームまで広い範囲が傷つけられ、修理代は100万円にのぼったとしています。
そのうえで、警察による巡回の強化や、住宅への防犯カメラの設置などの対策を促しています。
また、文書には「警察官が犯人と思われる写真を持って訪れたが、見当がつかなかった」と記されています。

自治会で班長を務めた男性

自治会で、去年、現場とは別の班で班長を務めていたという70代の男性は「事件の際、警察に報告すると、警察も警備を強化するとの話でした。また、町内でも気をつけるように、不審な人物がいれば報告するようにとのことでした。当時も恨みによる事件かと想像していたが、それが今回の事件につながったのかもしれないと思う。自治会で防犯カメラを設置するか検討したのですが、管理や財源の問題で難しく、なかなか進まなかったのが実情でした」と話していました。

近所に住む60代の男性は「以前、事件があった家の近くを通りがかったときにパトカーが止まっていたので見に行くと、車のボディーにひどい傷がついていました。ナイフやドライバーか何かで深くえぐられたような傷が車の側面や後ろ、それにフロントまで、全面につけられていました」と話していました。

現場の近くに住む60代の女性によりますと、被害者の車は過去に2、3回、傷をつけられたということで、女性は「ひどいときは車のまわりにえぐられたような深い傷がついていました。奥さんは直すのに100万円くらいかかってショックだと言っていました。そのあと、駐車場につけた門にも傷をつけられたと聞きました。『なぜ、傷をつけられたのか心当たりはない』と言っていました」と話していました。

捜査関係者によりますと、車が傷つけられる被害は、去年8月から12月にかけて相次ぎ、6回にわたって警察に被害届が出されていたということです。
その際、警察に対し、被害者は、きっかけになるようなトラブルなどについて「心当たりがない」と話していたということです。
被害届を受けて捜査を進めた警察はことし1月、石を投げて車を傷つけたとして容疑者をその場で逮捕し、その後も再逮捕して調べましたが、不起訴になったということです。
警察は被害者と容疑者の接点やトラブルがなかったかについて引き続き捜査を進めることにしています。

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