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埼玉63市町村ご当地ソングのTAONさん 三芳町のふるさと大使に

  • 2022年05月11日

去年、埼玉県150年にあわせて県内63市町村のご当地ソングをつくった歌手のTAONさん。韓国出身で日本の大学に進学し、大学のキャンパスが所沢市にあったことから県内を中心に音楽活動を続けています。ことし3月には三芳町のふるさと大使になりました。曲づくりのコツや埼玉県への思いについて、保坂友美子キャスターが伺いました。

63曲を約1年半で

63市町村のご当地ソングをつくることになったきっかけはなんだったんですか。

2019年に埼玉県を舞台に私が主演を務めた映画「サクラ咲く」が制作されて、映画の挿入歌として上里町、本庄市、神川町の歌をつくりました。翌年、埼玉県知事を表敬訪問したときにその曲を聴いていただいたところ、63市町村すべての曲をつくってはいかがですかと提案されまして、「はい、わかりました」と即決しました。

63曲もつくれるかなと不安には思いませんでした?

曲をつくるのがもともとすごく好きで、全然、不安には感じませんでした。「やります」という気持ちだけでしたね。

曲の制作期間が2020年11月から2021年6月のおよそ1年半ということですよね。1年半で63曲というのはすごいペースですね。

63曲をつくるということになってから、ほとんど毎日、曲をつくることだけが頭にあったので、道を歩きながら、寝る前、お茶を飲みながら、ずっと曲のことを考えていました。

曲づくりで特にこだわったところはどんなところですか。

曲をつくる時期がちょうどコロナと重なってしまって、なかなか63市町村すべてを訪ねることができなかったので、地元に住んでいる皆さんに作詞をお願いしたりしました。 歌詞には、それぞれの市町村のマスコットキャラクターや有名な場所、おみやげの名前を絶対に入れてくださいとお願いしました。

実際に現地を訪ねて曲をつくった自治体もあるんでしょうか。

実は2020年9月に川島町を表敬訪問したときに、町長がメロディーをつける前に、川島町の風景を上から見てからつくったらいかがですかと、ヘリコプターを用意してくださいました。11月に乗ったのですが黄金色の田んぼが広がって、本当にきれいでした。

三芳町のふるさと大使に

3月には三芳町のふるさと大使に就任されたんですよね。 きっかけはなんだったんですか。

三芳町のご当地ソングが完成したことを伝えたところ、コロナで開催が遅れていた町の町制施行50周年記念の式典で、町の歴史を振り返る動画に合わせて歌ってほしいという話をいただきました。その際に町の職員を通じて、ふるさと大使の提案をいただきました。

そのときの気持ちはどうでしたか。

本当にうれしい気持ちもありますが、今まで以上に責任ある行動をしなければいけないという使命感に燃えています。

三芳町の魅力はどんなところにあると考えていますか。

私は食べるのが大好きで、秋になって三芳町の「いも街道」を訪ねると「サツマイモ直売しています」と書かれたのぼりを見かけるんですが、それを見るだけでお腹がなってしまいます。三芳町はサツマイモ以外にも、ホウレンソウや小松菜、ニンジン、サトイモ、大根など、みよし野菜と言われる おいしい野菜もたくさんありますので、野菜が大好きで食いしん坊の私としては、三芳町は魅力と固まりですね。

ふるさと大使として今後、挑戦したいことはありますか。

芋掘りです。実は、まだ一度も体験したことがなくて、三芳町のおいしいサツマイモを一人でも多くの人に知ってもらえるように、芋堀りをする私の姿をぜひ、見てもらいたいと思っています。

サツマイモや野菜以外の三芳町の魅力はなんですか。

春夏秋冬、四季折々に魅力がありますけれども、町にある「竹間沢こぶしの里」では、ホタルを見ることができます。5月下旬から6月中旬ということで、まもなく見ることができます。

曲づくりのコツは

実際に曲をつくるときは、曲が先か歌詞が先か、どちらのタイプですか。

歌詞ですね。歌詞さえあれば、そこにメロディーが浮かんでくるので、この歌詞は演歌かな、あるいはジャズかなという感じで、曲のジャンルが歌詞の内容で決まっていきますね。

メロディーはどんなときに浮かんでくるんですか。

机に向かって「よしこれからメロディーをつけるぞ」というというよりは、歩いているときとか、寝ようと思って布団に入ったとき、お茶をしてゆっくりしているとき、あるいは、ぼーっとしているときに急にメロディーが浮かんできます。

リラックスしているときのほうがいいんですか。

そのとき思い浮かんだメロディーを忘れてしまってはもったいないじゃないですか。ですので、必ず携帯電話のボイスレコーダーにメロディーをハミングで歌って録音しています。布団の中に入っても、もしメロディーが思い浮かんだら、ぱっと起きて録音してから寝ますね。

TAONさんが音楽活動を続けている原動力はなんですか。

1つは私を応援してくださっているみなさんの笑顔です。数年前、実は音楽活動を続けるのが大変だな、しばらくやめようかなと思ってしまったときもあったんですが、“私たちがついてるよ”、“諦めちゃ駄目”というように励ましてくださる皆さんの言葉を今でもはっきり覚えてます。

もう1つは、母の夢を私が叶えたいという思いです。実はうちの母も歌手になりたいという夢をもっていたんですが、環境的にちょっと諦めざるを得なかったんですね。今も私の1番のファンである私の両親への感謝の気持ちが大きな支えとなって、音楽活動を頑張ることができたのではないかなと思っています。

これからどんな活動をしていきたいですか。

コロナが落ち着いたら、埼玉県63市町村すべてを訪れたいです。そして、それぞれの市町村の皆さんにご当地ソングを生で聞いてほしいですね。私の音楽活動が本当に埼玉県63市町村の地域活性化、社会貢献につながればなと思っています。

キャスターからひと言

TAONさんは、先月、ウクライナへの軍事進攻の終結を願った曲をつくりました。上里町にある菅原神社の権禰宜で、ウクライナ出身の梅林テチャナさんがウクライナ語と英語で平和への願いを書き添えた御朱印を見たことがきっかけだったそうです。「ウクライナのみなさんが本当に1日も早く日常を取り戻せるようにという祈りを込めました」とTAONさんは話してくれました。

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