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リポート・企画

“江戸糸あやつり人形” を後世へ 3月18日

アナウンサー

原 大策

江戸時代から続く『糸あやつり人形』です。伝統を受け継ぐ一座では、この春から後進を育てるため 一般の人向けの教室を開きます。その稽古場に、原アナウンサーが行っています。

 

江戸幕府が公認した380年以上続く、『江戸糸あやつり人形』。

お化けが小坊主をおどかそうとするのですが、逆におどかされてしまうという、『千人塚』というお話の一幕を見せていただきました。

江戸糸あやつり人形『結城座』の稽古場にお邪魔しています。

この小坊主さんとお化け、動きがかわいらしいでしょ?

スタジオ)「なんかユーモラスですね」

 

この人形が生き生きと動く秘密のひとつは、糸の数にあります。

人形1体につき、17本前後の糸がついているのですが、これは、人の喜怒哀楽を表すのに、必要な本数なんだそうです。

 

さらに、この感情豊かに動く秘密は、人形の構造にもあります。男性と女性の人形では、ちょっと作りが違うんですよ。

例えば、男性の人形は、胴ががっしりとした箱型になっていますが、女性は空洞といいますか、筒形になっています。

こうすることで・・・

 

『高瀬さん。なんて女泣かせなの~~~~』

というように、泣き崩れるといった腰からすっと曲がるような、女性のたおやかな表現ができるようになっているんです。

 

そして、女性の足を見てください!足先が無いんですよ。

こうすることによって・・・

 

女性の人形は、着物の裾さばきで歩きが表現できるようになっているんです。

 

この江戸糸あやつり人形、この春から定期的に体験講座が開かれるのですが、その狙いは・・・この操り人形の難しさと、奥深さを知ってもらおうということなんです。

では、私も体験させてもらいます。

 

「では、しっかり足を地面につけていただいて・・・」

結構重たいですね。

「ちょっと低いですね。もうちょっと上・・・あッ 浮いてます!」

これくらいですか?

「右手で膝の糸を持ちます。下に引っ張ると、左の足が上がります。上にあげると、右の膝が上がります。上下させてください」

なるほど!これで歩いているような感じになるんですね。どうですか?

「ちょっと浮き気味ですね」

 

すごく難しいんですよ。と言いますのも、上から見ると、この操作盤によって人形がほとんど隠れて見えないんですよ。ですから、糸の張り具合や、手から伝わる微妙な振動を感じ取って、動きを想像しながら動かしているというわけなんです。

 

『結城座』の12代目座長、結城 孫三郎さんです。

「おはようございます」

見ているだけじゃなくて、体験して分かることってたくさんありますね。

「糸が付いているのが面倒くさいから、皆やりたがらないんですけど、結構やってみると面白い。見るだけではなくて、触れてみて、違う楽しさを皆さんに経験していただきたいなと思って、体験講座をやってみるわけなんですけどね。いい人がいれば、プロにしようかと」

後進を育てるためにも、まずはいろんな人に知ってもらいたいですね。

 

きょうは、受け継がれる『江戸糸あやつり人形』を、中継でお伝えしました。

結城座では、次回は5月に、東京千代田区の『神田明神』で 体験教室を予定しているということです。

問い合わせ先

◇「公益財団法人 江戸糸あやつり人形 結城座(ゆうきざ)」
 電話:042-322-9750(平日10時~18時)
 ※次回の体験教室は5月中旬、神田明神(東京千代田区)で開催。
  詳細は、結城座のホームページでお知らせします。