おはよう日本 関東甲信越

9月3日放送
人情豊か! 昭和薫る街

問い合わせ先

首都圏放送センター 島 紗理
首都圏放送センター
島 紗理
今回訪ねたのは、東京足立区です。実はこの街、とっても人情豊かな街なんです。ここで、昭和の面影を探しに行ってきました。
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まず訪ねたのは、足立区の玄関口、北千住。
駅前の商店街を歩いていると・・・
「何か人だかりができていますよ。何だろう? あ、ベイゴマやっていますよ」
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『ちっちの、ち!!』
こちらは、週に1度開かれているベイゴマクラブ。
クラブの会長は、『ベーゴマ普及協会』の会長でもあります、有澤次男さん、69歳。
子どもたちにベイゴマの魅力を知ってもらおうと1年前(2015年)に、クラブを立ち上げました。

これまで、延べ3,000人以上の子どもに教えてきました。
「昔は学校から帰ってくると “路地裏遊び” というので、みんな遊んでいた。みんな遊びはベイゴマだった」と有澤さん。
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早速、私もベイゴマに挑戦。
「おー、回った!」
すぐに回すことはできましたが、実はとっても奥が深いんですよ。
有澤さんの持っているコマは、全て回り方が違うそうです。
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グルグル回って相手を蹴散らす、通称 “暴れベイ” 。
コマの先端を丸く削っています。

一方先が尖ったコマは、同じ場所にとまって長く回るタイプ。
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子どもたちは、自分だけのコマを作ろうと夢中です。
「 “暴れベイ” を作っています。買ったコマを工夫できるところが魅力だと思います」
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会長の有澤さんの自慢は、子どものころに戦った相手から勝ち取ったベイゴマ。
子どもたちにとって有澤さんはあこがれの存在です。

そんな子どもたちの目標は、有澤さんに勝つ事。
黄色く見えるのが、無敵を誇る有澤さんのコマなのですが・・・
なんと先に止まってしまいました。
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「どうした?」
「どうした?会長」
「まだまだ負けてられないね、教え子には」
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『ちっちの、ち!!』
気合を入れ直してもう一勝負。
ようやく勝つことができました。
「誰かな?誰、勝ったの? ははは。会長の勝ちです」
有澤さんは「努力さえすれば、みんなより強くなれる。やっぱり強くなりたいから一生懸命やっている。努力の魅力というのを、自分たちで覚えてもらいたい」と話していました。
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昭和の男の子が熱中したベイゴマの次は・・・
女の子が夢中になったセルロイド人形です。
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今は珍しくなったセルロイド人形を作り続ける職人さんがいます。

平井英一さん、69歳。
貴重な人形作りを見学させてもらいました。
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使っているのは、昭和30年代から使い続けてきた機械。
金型にセルロイドのシートを重ね合わせて挟みます。

そこに空気を送り込むと・・・。
「何これ、最中みたいですね〜。ホカホカしてる。すべすべしてる〜」
人形作りは全て手仕事。
最も大切なのが瞳の描き方です。
「かわいい顔に描こうと思ってやるんだけど、1体、1体、手描きなので微妙に違ってきて、それが味わいになる。 “あどけなさ” を出そうと思って」
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「かわいいですね〜」
平井さんの父親が作っていた人形、その名もミーコちゃんを見せてくれました。
縁日や駄菓子屋で女の子たちに人気だったそうです。

その後、一時、生産をやめていましたが14年前に再開。
レトロな雰囲気がうけて、全国から注文があるそうです。
平井さんは「昭和の時代と共に消えていく運命だった。それを まだ今も続けていられるのはうれしい。生きがいになっています」と話していました。
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「こんにちは〜」
「こんにちは〜!!」
街には子どもたちが集まる場所が他にも。

昭和40年代から続く駄菓子屋さんです。
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店主の関野ヤヨ子さん、83歳。

お店に並ぶのは、10円から50円のお菓子。
仕入れ値は、年々高くなっていますが、30年以上値上げをしていないそうです。
たくさん買ってくれようとする子どもがいても・・・。

「お金、誰にいただいて来たの?」
「自分の」
「黙って持って来たんじゃないでしょうね? 大丈夫?」

商売よりも子どもの心配。
そんな関野さんのルーツは、17才の時。

当時、関野さんはふるさと熊本で、大衆演劇の一座に入団。
歌や踊りを披露しながら各地を旅する中、劇団員の子どもの世話を頼まれて、初めて 子ども好きな自分に気付いたと言います。
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『あったけぇ おっぱいもらってやるから それまで辛抱してくれな、坊や〜』

「すごい・・・」 「何だろう? 昔ながらっていうか・・・」と、子どもたち。
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そんな関野さんを慕って、店にはたくさんの子どもがやって来ます。
無口でシャイな子どもとは、五目並べで向き合います。
『強いね・・・、はるちゃん』

相手の手を読むことで、心の距離が縮まるというのです。

近所に住む男の子、最初は、ほとんど話しませんでしたが、学校や家族の話をする間柄になりました。
「ほとんど毎日のように来ます。優しいし、たまに無料で駄菓子くれたりする」
地域の子どもにとっては、なくてはならない、もう一つの我が家です。
『おばちゃ〜ん!』
『今日は雨ふったのに野球やったんだ?』
子どもたちからは「関野さんが大好きです。俺たちのことも好きだと言ってくれる」という声が聞かれました。
関野さんは「大勢、孫がいる、ひ孫がいると思って、いつも喜んでいる。宝です。私の宝です。子どもは」と話していました。

みなさん、手作りの温かさや、人と人とのふれあいを大事にしていて、懐かしさを感じました。
駄菓子屋さんでもベイゴマクラブでも、そこで仲良くなったという子どもたちがたくさんいて、子どもたちの社交場になっているんですよ。
子どもの成長に欠かせない場所になっていると感じました。

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問い合わせ先

◇ベイゴマ倶楽部について
 「ベイゴマ普及協会」
 東京都足立区千住旭町43−13 北村ビル3F
 電話:03−3879−8051

◇セルロイド人形について
 「セルロイド・ドリーム」
 東京都足立区辰沼2−14−2
 電話・FAX:03−3605−7724

◇駄菓子屋について
 「セキノ商店」
 東京都足立区新田3−15−10
 ※不定休

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