色とりどりの花が咲きほこる春!
見て楽しむだけでなく、食べられる花、エディブルフラワーを知っていますか?
毒性のないお花を安全に育てた食べられるお花のことで、ケーキや料理の飾りつけとして使われているのを見たことがあるかもしれません。飾るだけで料理やスイーツの見た目がランクアップ!味もちょっとおもしろい!?エディブルフラワーの世界をご紹介します。
教えてくれたのは、園芸研究家の横山直樹さん。東京・清瀬市の花き農家の2代目です。
クリスマスローズやシクラメンなどさまざまな観賞用の花を栽培しているほか、食べられる花「エディブルフラワー」に力を入れています。花それぞれがユニークで楽しい!と、横山さん。その味わい方を教えてもらいます。
ビオラ
食用のビオラは、少しマイルドな味。わずかに、ハッカのような風味がします。
かつては薬用植物として湿布薬に使われていたんですが、あまりにもお花の姿がかわいいので、園芸化されて楽しまれている植物なんですよ。
ストック
花束にもよく使われている、ストックです。こんもりとした形がかわいいですよね。
アブラナ科の植物で、菜の花や大根の仲間になります。食べると「かいわれ大根」を食べているみたいだな~と、僕はいつも思っています。
お花によって味が違うのは驚きました!見て、味わって楽しめるだなんて新たな発見です。
グリーンサラダにパンジー&ストックを加えると…
グリーンサラダに、パンジーとストックを合わせます。グリーンサラダの緑に合わない花はないので、初級編としておすすめです。
ポイントは、ストックの花びらを一枚ずつばらして、自然な感じで散らすこと。桜の花びらが舞うように・・・野に花が咲いているようになりますよ。
高い位置からパラパラするとうまくいきました!深く考えず、無造作にお花を飾ったほうがおしゃれになりますね。
突然ですがクイズです。
使うのは、世界で最も食べられている食用花、ナスタチウムですが、どんな味がするでしょうか?この花は魚介に合うんですよ。
生のお魚に合う?「わさび」かな…
正解!わさびです。ナスタチウムは、ぴりっとした口当たりが、わさびみたいなんです。
ヨーロッパでは、マスタードともよばれていて、スパイシーさが特徴の花なんですよ。魚介類に合うのはナスタチウムと覚えて下さいね。
生春巻きにエディブルフラワーを入れると、ライスペーパーから花が透けて見えて、とてもきれいなんです。生春巻きの味にぴったりなお花が、「ベゴニア」なんです。
さてクイズ!ベゴニアの味はどんな味?
正解は、パクチーだと思います!香りが強そうな見た目ですし…
正解は、レモンです。
ベゴニアには酸味があるので、生春巻きとも相性がいいと思いますよ。
お花は、ゼリー液や水に入れると、キラキラしてとっても美しく映えます。簡単でおすすめ!
お花は軽くて浮いてしまうので、2回にわけて固める、層にして作ることが大切です。
(1)ゼリー液を容器に少し加えて、固まらないうちに花を乗せてから固める
(2)残りのゼリー液を容器いっぱいに満たして、固めて型からはずして完成
※ゼリー液が熱すぎると花が煮えてしまうので注意
花をどう入れようか迷ってしまいます…
横山さんのアドバイス通り、深く考えず、不規則にちらしてみると、おしゃれに!!
キラキラしてお花が輝いてます。
自然の世界では、お花は不規則に咲いています。きれいに並べようと考えるのではなく、気持ちのおもむくままに、ランダムにお花を置いた方が、おしゃれに仕上がるんですよ。
横山直樹さん
「農薬や化学肥料を使わずに、苦味やえぐみが少なく、香りやミネラル分などが感じられるように…レストランのシェフやパティシエの方からアドバイスをもらいながら、おいしい花を研究してきました。
花は虫が寄ってくるように咲くもので、はじめて2年間は失敗ばかりでした。虫には見えにくい色の網を使ったり、土づくりにこだわったり、お花にあてる日ざしの調整を細かくしたり、栽培にはいろいろな工夫をしています。
五感で楽しめるエディブルフラワーを、多くの人がふだんから楽しむような日がくるといいなと思っています」
園芸研究家 花き農家2代目 横山直樹さん
エディブルフラワーを研究、栽培。
イギリスでの研修を経てダイヤモンドリリー、クリスマスローズ、シクラメン、アネモネの育種生産も手掛ける。