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草木染めを“野菜のアレ”で!? おうち時間の新たな趣味

  • 2021年5月27日

長いおうち時間、お天気も悪いし、家で何をして過ごそうかと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。そんな方にぜひトライしてみてほしいのが「草木染め」です。
難しそうなイメージがあるかもしれませんが、やってみると意外と簡単。しかも、材料は身近なあの野菜です。ハンカチや靴下、色あせたシャツも…。自分で染めると身に着けるのがもっと楽しみになりますよ!

自然が作り出す繊細な色あい 草木染めの魅力

今回、草木染めを教えていただくのは、染色家の小室真以人さん。

小室さんは、年間約300種類の染料を使うという草木染めのエキスパート。
多くの人に草木染めの魅力を知ってもらいたいと、毎月ワークショップも開催しています。

草木染めは日本で古くから使われてきた染色の技術。自然の中にあるもの、植物や土、虫などから色を取り出して生地を染めます。
小室さんが通常使っている染料は40~50種類ですが、思いついて身近な雑草で染めたりすることも含めると、300種類ほどになるのだそう。

小室真以人さん
「同じ植物でも季節によって色が違いますし、花を使うのか茎を使うのか、葉っぱ使うのかでも色が違ってきます」

捨てていたものから生まれる“色”

小室さんが今、積極的に取り組んでいるのは、廃棄されてしまうものを使って染色すること。
自宅や飲食店などで出た野菜の切れ端や、傷ついて売り物にならなかった作物を活用しています。
ブルーベリーの生産者から「地面に落ちてしまった実を使ってほしい」と依頼を受けたこともあるそうです。

小室さん
「無駄なものを減らそうと意識していると、結構捨てちゃうものって多いんだなと再認識して。昔から日本の文化でも“もったいない”とか“染め直して使おう”とかそういう文化があったと思うんですね。捨ててしまうはずだったものを使って何か色が出せたらいいなって。決して昔から染められている草木染めみたいにすごいきれいな色ってわけではないんですけど、それはそれで味のあるいい色になるので。それも一つの楽しみ方だなって」

いつも捨てていた“アレ”で染めます!

今回は、自宅でよく食べるあの野菜を使った草木染めを小室さんに教わります。
材料となるのは…。玉ねぎ!

小室さん
「玉ねぎの皮は意外に染めやすいですし、僕らも染めによく使う材料ですね」

玉ねぎの皮は乾燥しているため、ストックが簡単。さらに、色がきれいに染まりやすいので、初心者向きとのこと。

材料(シャツ1枚120gを染める場合)
玉ねぎ 5個
豆乳(成分無調整のもの)1リットル
焼きミョウバン 20g

 

今回は着古したシャツを染めてみます。
染める布は事前にぬるま湯などでよく洗い、糊や柔軟剤を落としておきましょう。
大切なのは、染める布の素材です。

小室さん    
「天然の染料を使うので、布も天然素材のものしか染められないんです。綿、麻、シルクなどの天然繊維を染めることができます。例外的にレーヨンとかテンセル、キュプラは植物繊維を溶かしてもう一回糸に再生したものになるので、これも染めることができます」

驚きの発色 玉ねぎで草木染め

まずはシャツを染める下準備から。お湯で2倍に薄めた豆乳にシャツ入れてよく揉み、絞って乾燥させます。
豆乳の材料である大豆のたんぱく質には、色素を引き寄せる力があるそうです。

次に、焼きミョウバンを3リットル程度の熱湯に溶かし、乾いたシャツを浸します。
全体にミョウバンが浸透するように15分ほど菜箸で混ぜ、水でよくすすぎ、固く絞ります。
ミョウバンはナスの漬物やクリの渋皮煮を作る際に使うもの。食物の色の発色を良くする効果があります。

続いて、染料を作ります。
5個分の玉ねぎの皮と、ひたひたになるぐらいの水を鍋に入れて火にかけ、沸騰したら中火にし、時々かき混ぜながら10分ほど煮出します。

上村リポーター

「お湯の量を変えたら色の薄さが変わったりするんですか?」

小室さん

「玉ねぎをどれぐらい煮出すかが重要になってくるんですね。たくさんの玉ねぎ、例えば10個20個使えばもっと濃くなりますし、逆に玉ねぎの色が少なかったらもっと淡いイエローになると思います」

玉ねぎの皮をこした染料に3リットル程度の熱湯を加え、お湯が冷める前にシャツを浸します。
このシャツの浸し方にポイントが…。

小室さん
「ぐちゃぐちゃのまま入れちゃうとムラの原因になっちゃうので、一回生地を広げてもらって屏風状に。カーテンを閉じたときのような感じです」

こうして浸したシャツを、5分ほど染料の中で揺らし、染めていきます。
空気を逃がすように揺らすことで、染料がいきわたり均一に染めることがきます。
あとは取り出して、色が出なくなるまで水洗い。日陰で干せば、完成です。
仕上がりは、くっきり鮮やかなオレンジ色。じめじめした梅雨も元気に過ごせそうな色に染まりました!

小室さんによると、自分なりに“こうなるよね”と予想して染めても、意外と思った通りにいかないところが草木染めの魅力。みなさんもぜひおうち時間でチャレンジして、“自分だけの色”見つけてみてくださいね!

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