ブリといえばお刺身や照り焼き、しゃぶしゃぶが定番ですが、今回は、ブリのおいしさをガツンと味わえる方法を伺ってきました。
脂がのっておいしそうな寒ブリ。ウエカツさんがおすすめする料理は…。
「塩煮! “塩” で “煮る” と書いて “塩煮” 」
塩煮は、ブリを塩漬けにして煮る、長崎の郷土料理。ブリの濃厚な脂と身のコクをシンプルに味わう料理です。
ウエカツさん
「ブリの身って、ちょっと酸味を持っているんですよ。酸味と塩ってすごく合う」
ブリを味わうには丁寧な下処理が欠かせません。血の汚れをきれいに落としていきます。
(1)切り身は流水で3秒 洗い流し、水けをふき取る
(2)カマは一口大に切り、ボウルに入れて水が透明になるまで洗う
(3)切り身・カマに粗塩を多めにまぶし30分ほど置く
(4)塩が溶けてなじんだら洗い流し、水けをふき取る
じつはこの塩、目的は「味つけ」だけではなく、ブリの身を引き締めて余分な水分を抜く効果もあるんです。
塩煮に合わせるのは じゃがいもと玉ねぎ。
<材料>
・ブリ
・じゃがいも
・たまねぎ
・うす口しょうゆ
・昆布
<作り方>
(1)鍋に水を入れて、一口大に切ったじゃがいもを強火で煮る
(2)じゃがいもに火が通ったら(固め)、下ごしらえしたブリを入れる
(3)強火のまま あくを取りながら煮詰め、スープが透明になってきたら くし切りにしたたまねぎを入れる
ポイント!「青魚類の脂って酸化しやすい。だから短時間。いっきに沸かして短時間」
(4)昆布を入れて1分ほど煮てだしをとる
※最後に昆布でうまみを加えるのがウエカツ流!
(5)昆布を取り出し、うす口しょうゆで味を調えたら出来上がり
完成!「ブリの塩煮」。
味付けは塩としょうゆだけ。頂いてみます。
「うわ!ブリの味がすごく濃い。あっさりとした塩味がまたブリの味を引き立てています」
これで終わりではありません。
ハーブや香辛料のちょい足しでさらに楽しめるんです。
例えば、バジルと黒こしょうで洋風に。パクチーと七味とうがらしでエスニック風などお好みのアレンジをどうぞ。
<和風アレンジ>
・ねぎ
・しょうが
<アジアン風アレンジ>
・パクチー
・七味とうがらし
<洋風アレンジ>
・ハーブ(バジルなど)
・黒こしょう(粗びき)
ウエカツさん
「この変化が楽しい!それができるのは、ブリの “味の柱” がしっかりしてるからです。汁もおいしい、肉もおいしい、野菜もおいしい。いいことずくめじゃん!」
ほかにも、ニンニク・しょうが・ごま油を入れて中華風にしたり、ゆずこしょうを入れたりしてもおいしかったです。一度にたくさん作っておいて、2日目、3日目、味を変えながら楽しむのがおすすめです。
ウエカツさんが、青魚と じゃがいもとたまねぎは「絶妙のコンビネーション」だと言っていました。ぜひお試しください。