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夏バテ 回復の秘けつは鉄分 おすすめレシピを紹介

  • 2020年9月15日

朝晩は過ごしやすくなってきましたが、夏の疲れが取れていないという方も多いのではないでしょうか?その疲れ、回復のキーワードは “鉄分” です。

夏の疲れのカギは鉄分

【夏の疲れと鉄分】
・鉄分は、血液中のヘモグロビンの中に含まれ酸素と結びつき酸素を全身に運びます。
・夏は、大量の汗とともに体中に酸素を届ける役割を担う鉄分が体外に流出。
・鉄分が不足すると、体に運ばれる酸素量が減り、疲労感やけん怠感につながる。

原因について、スポーツ選手への栄養指導を長年行ってきた、大妻女子大学家政学部教授の川口美喜子さんに聞きました。

川口教授
「この夏、急に暑くなって、皆さん 汗をいっぱいかいたという感覚を持っていると思います。汗からもかなり “鉄分” は流れ出ていきますので、 “鉄分” が不足して、夏バテになっている方が多いと思います」

吸収されにくい鉄分 摂取のポイントは

特に今年の夏は、マスクをすることで例年以上に汗をかき、体から失われてしまった鉄分も多いのではないか…だからこそ、しっかりと鉄分を食事からとりたいところなのですが、実は、鉄分は体に吸収されにくい栄養素なんです。

【食事から鉄分を摂取するときのポイント】
★鉄分は吸収されにくい栄養素
・動物性食品に含まれる鉄分の吸収率は20~30%
・植物性食品に含まれる鉄分の吸収率は2~5%

★おすすめは大豆
乾燥大豆に含まれる鉄分の量は、ほうれんそうの約3倍。
豆腐や油揚げ、納豆など、バリエーションも豊富で、食事に取り入れやすい。

★鉄分の吸収率を上げるために
ビタミンCとたんぱく質を一緒に摂取すると吸収率UPが可能。

なかでも、簡単にできるのが、「中華風冷ややっこ」です。

【中華風冷ややっこ】
<作り方>
豆腐に、それぞれ刻んだ ゆで卵、パプリカ、ザーサイをのせ、ごま油としょうゆをかければ出来上がり。
ゆで卵でたんぱく質。パプリカでビタミンCをプラスします。
食欲が無い時にでも食べやすくてお勧めです。

川口教授
「鉄分をしっかりとることが、夏バテの回復になります。どうか、日々の生活の中に、鉄分をとる意識を持っていただきたいと思います」

鉄分摂取のひと工夫

では、鉄分はどれくらいとったらいいのでしょうか?
1日の鉄分の推奨摂取量は、約10mg(1食あたり3mg以上)。(※個人差があります)

「しょうが焼き定食」を例に見てみます。
サラダやみそ汁もついていて、一見バランスよく見えるのですが、鉄分で考えると、1.6mgと多くはありません。そこでひと工夫。

【献立例】
しょうが焼き定食に含まれる鉄分量 → 1.6mg
ここに下記の食材をプラスすると…
・油揚げと豆腐(みそ汁の具) → 0.7mg
・納豆1パック → 1.5mg
・上記の「中華風冷ややっこ」 → 1.9mg
これで一食あたり5.7mg
1日の推奨摂取量の半分以上を取ることができます。

無理なく続けることが大切なので、鉄分の含まれている献立を少し足してみて、鉄分摂取について、もう一度見直してみてください。

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