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コロナ禍の防災(2)大雨・台風 避難時の備えは

  • 2020年8月4日

今週は、避難所で過ごすときに知っておきたい備えを紹介します。これまでに さまざまな被災地で救援活動を行っている、国際災害レスキューナースの辻直美さんに伺いました。

辻直美さん
「熊本の球磨村に行っていました。たくさん救援物資が届いているのですが、コロナの関係で外からのボランティアを受け入れられない、仕分けができないという状況で物がストップしていました」

だからこそ、いま1人1人が準備しておくべきものとは…

「 “衛生物品”“常備薬” です」

▽風邪薬・鎮痛剤・整腸剤・かゆみ止め薬など10日分ほど
※持病のある人は、1か月分の処方薬を準備しておけると安心です。
 前もって掛かりつけの医師と相談しておきましょう。
▽お薬手帳、または手帳のコピーも携帯しておくと、いつでもどこでも自分の病歴などを伝えることができるため、役立ちます。

辻直美さん
「常備薬ってなかなか自分のもとに救援物資ではやってこないものなんです。命に関わるものなので、ふだん飲んでいるものは必ず多めに用意してください」

そして、大雨や台風など、自分の住んでいる地域に危険が予想されたら、すぐ避難の準備を開始。
その際、非常用の持ち出し袋に必ず入れておきたいのが…

▽入れ歯・補聴器・コンタクトレンズ・眼鏡など、生活に欠かせない物
▽歯ブラシ・固形石けんなど

辻直美さん
「入れ歯や補聴器、コンタクトなど、それがないと生活できないものは、なかなか救援物資では入ってきません。絶対に用意しておいたほうがいいです」

コロナ禍の今だからこそ勧めるのが固形石けんです。割り箸で削って、必要な分だけ使えば、石けんが水で溶けてぐちゃぐちゃにならず、清潔を保てます。液体よりもコンパクトで、手だけではなく全身も洗えるので体を清潔に保つのにとても重宝するそうです。

さらに今回、辻さんが現地に行って特に必要だと感じたものが・・・着替えです。
避難所では着替えを洗ったり干したりする場所があるか分からないため、Tシャツや下着など、3日分は用意しておきましょう。

<大人1人分、3日分の目安>
Tシャツ3枚/下着3枚/靴下3枚/ズボン2枚/上着1枚
※避難時には雨で衣類が濡れないよう、Tシャツや下着、靴下は1日分ずつ “圧縮袋やポリ袋に入れることも大切” 。

辻直美さん
「着の身 着のままでいらっしゃる方とか、着替えをパッキングしないでリュックサックに詰めてきた方とかは、ずぶぬれのままで対応が大変でした。 水害でいきなり自分が被災した時から荷物を詰めていたら絶対に間に合わないので、前もって準備しておくことで、心が安定して避難生活でも豊かに暮らせます。ぜひきょうから始めてみてください」

もうひとつ、辻さんによりますと、いま避難所では、暑さと湿気でにおいもかなりあるということで、それがストレスのもとになっているそうです。
そこでおすすめなのが、以前 紹介した『ハッカ油』。
https://www.nhk.or.jp/shutoken/ohayo/20200616c.html
空のペットボトルに水を入れ、ハッカ油を一滴垂らして『ハッカ水』を作ります。
ペットボトルのふたに穴をあけておいて、シャワーのように使うととても便利です。水も少量で済みますし、これで体を拭くとすごくスッキリするそうです。

災害に加えてコロナのストレスもありますし、梅雨が終わっても、台風の時期が来ますので、ぜひ備えを大切に考えてみてはいかがでしょうか。

 

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