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  • 2023年9月20日

コロナワクチン全世代接種「EG.5」「BA.2.86」に効果は 接種券は?

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生後6か月以上のすべての人を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種は、オミクロン株の派生型に対応したワクチンを使用して9月20日から始まりました。希望する場合の接種券への対応のほか、XBB系統からさらに変異した「EG.5」と呼ばれる変異ウイルスへのワクチンの効果について専門家の見方などをまとめました。

オミクロン株の派生型「XBB」系統に対応ワクチン

新型コロナウイルスは、5月に法的位置づけが5類に変更されましたが、厚生労働省は今年度末まで自己負担なしで接種することができる特例接種を続けています。

今回、希望する生後6か月以上のすべての人を対象に始まった新型コロナウイルスのワクチン接種で使用するのは、オミクロン株の派生型「XBB」系統に対応するファイザーとモデルナのワクチンです。

厚生労働省によりますとこれまでに国は、ファイザーのワクチンを2000万回分、モデルナのワクチンを500万回分確保しているということです。

「EG.5」や「BA.2.86」への効果は

20日、接種が始まるワクチンは、新型コロナウイルスのオミクロン株の一種、「XBB.1.5」に対応した成分が含まれたワクチンです。

国立感染症研究所によりますと現在、流行の主流となっているのはXBB系統からさらに変異した「EG.5」と呼ばれる変異ウイルスで、今週の時点では、このうち「EG.5.1」が63%を占めると推定されています。

「XBB.1.5」対応のワクチンを開発したアメリカの製薬会社2社は、ワクチンの効果について、臨床試験などの結果として「EG.5」や「BA.2.86」など新たに広がりをみせる変異ウイルスに対しても免疫の反応がみられたとしています。

感染症に詳しい東京医科大学 濱田篤郎特任教授 
「ワクチンの効果には、重症化予防と感染予防があるが、『XBB.1.5』対応のワクチンは『EG.5』に対しても重症化予防の効果は十分に期待できる。高齢者や慢性疾患のある人などは感染すると重症化のおそれがあり、できるだけ接種を受けてほしい。それ以外の人たちも、感染予防の効果がある程度、期待できるし、感染した場合に後遺症を防ぐことも期待できる。接種するかどうかは副反応と効果を天秤にかけて各自で判断することになるが、メリットのほうが上回っているのではないかと考えている」

接種券の発行 自治体で対応が分かれる

接種を受けるためには、今回も自治体が発行する接種券が必要ですが、接種券が対象者全員に送付されるとは限らず、対象者からの申請を受けて接種券を発行したり、接種会場で接種券を発行したりするところもあり、各自治体の判断によって対応が分かれます。

接種できる場所は地域の病院や診療所などが中心ですが、一部の自治体では集団接種会場を設置するところもあるということです。

厚生労働省は接種を希望する場合は自治体の相談窓口やホームページなどを確認してほしいとしています。

「接種勧奨」「努力義務」は重症化リスク高い人

今回の接種から厚生労働省は自治体が住民に接種を勧める「接種勧奨」や、接種を受けるよう努めなければならないとする「努力義務」については、高齢者や基礎疾患がある重症化リスクの高い人にのみ適用します。

また、多くの自治体で10月から始まるインフルエンザワクチンと新型コロナワクチンを同時に接種しても、安全性や有効性に問題はないとしています。

全額公費での特例接種は今年度末までで終了することが決まっています。厚生労働省は、来年度以降の新型コロナワクチンの接種については、一部自己負担が生じるケースもある「定期接種」に移行することも含めて、検討しています。

厚生労働省 
「接種の機会は生後6か月以上の全員に提供されるので、接種を悩まれている方は、これまでと同様に国のリーフレットなどを参考に個人の判断で検討してほしい」

廃棄するワクチンは

厚生労働省は、これまで使っていたワクチンの廃棄について発表しました。このうち、従来株に対応したファイザーのワクチンは、購入したおよそ2億7480万回分のうち、使用しなかった830万回分を廃棄します。

またオミクロン株に対応した2価ワクチンについては、ファイザーから購入したおよそ1億2510万回分のうち21%あまりにあたるおよそ2650万回分と、モデルナから購入したおよそ7000万回分のうち73%あまりにあたるおよそ5150万回分は、有効期限をむかえたものから順次廃棄する予定です。

ワクチン接種後の症状で国などを提訴

新型コロナウイルスのワクチンを接種したことで、どうきや息切れが続き生活に支障が出ていると主張して、神奈川県に住む40代の女性などが、国と製造元のファイザー、それに集団接種を行った自治体に、あわせて6000万円あまりの損害賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。

訴えについてファイザーは、「訴状が届いていないためコメントを差し控える」としています。 
また厚生労働省は「現時点で訴状を受け取っておらず、詳細を把握していないが、いずれにしても係争中の案件についてはコメントを差し控えたい」としています。

女性はことし5月、ワクチンの接種がどうきなどの原因になった可能性が否定できないとして、予防接種法に基づく国の健康被害救済制度の認定を受け、医療費などの支給を受けています。

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