新型コロナの感染者数の把握は、5類移行後、一部の医療機関が1週間分を報告する定点把握となっています。7月16日にかけての1週間では、43都道府県で増加していて、全国では前の週に比べ1.21倍となりました。東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の1医療機関あたりの感染者数などの状況をまとめました。
(発表時点の感染者数です)
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コロナ定点把握 感染者数の前週比 東京 神奈川 埼玉 千葉~7月23日
厚生労働省によりますと7月16日までの1週間に全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は前の週から9042人増えて5万4150人となりました。
1つの医療機関あたりの平均の患者数が11.04人となり、前の週の1.21倍となっています。前の週から増加が続くのは15週連続となります。
都道府県別では多い順に、沖縄県が31.83人、佐賀県が23.05人、宮崎県が20.79人などとなっていて、43の都道府県で前の週より増加しました。
厚生労働省
「感染者数の伸び幅は横ばいで、全国的には緩やかな増加傾向が続いているが、特に九州や中国、四国では前の週より増加幅が大きい県が多い。一方で、沖縄県では2週連続で減少となった。各都道府県には夏の感染拡大に備えて医療機関の間の連携などの準備を進めるよう呼びかけていて、引き続き感染状況を注視したい」
東京都は20日、新型コロナの感染状況について、モニタリング項目を発表しました。それによりますと、定点把握の対象になっている都内419の医療機関のうち、413か所から報告があり、感染者数は7月16日までの1週間であわせて3407人で、1医療機関あたりでは8.25人となりました。
これは前の週の7.58人の1.08倍と、4週続けて増えています。
また、7月17日時点での入院患者数は前の週より157人増えて1333人となり、こちらも4週続けて増えています。
専門家は、「患者の報告数は緩やかな増加傾向にあり今後の動向に十分な注意が必要だ」として重症化リスクの高い高齢者などに早めのワクチン接種を検討するよう呼びかけています。
神奈川県は20日、新型コロナウイルスの定点把握による感染状況を公表しました。県によりますと、7月16日までの1週間は、県内363の医療機関から2954人の新規感染者の報告があり、1医療機関あたりの平均は8.14人で、前の週から増加しました。
5類に移行したのに伴い、ことし5月に定点把握に移行してから9週連続の増加で、最初の週と比べると3倍以上になっています。
年代別では、10代が最も多く、次いで50代、40代の順になっています。
埼玉県が7月19日に発表した新型コロナの感染状況によりますと、7月16日までの1週間に定点把握の対象になっている261の医療機関から報告があった新たな感染者数は2386人でした。
1医療機関あたりでは9.54人となり、前の週と比べて3%増えていて、7週連続で増加しています。
年代別では、10代が最も多く455人、次いで20代が340人、10歳未満が332人、40代が318人、50代が313人などとなっています。
埼玉県衛生研究所
「緩やかな増加傾向が続いていて第9波に入った可能性がある。感染対策を徹底してほしい」
千葉県は19日、新型コロナウイルスの「定点把握」による感染状況を発表しました。7月16日までの1週間の1医療機関あたりの新たな感染者数は13.18人で、前の週の11.00人から増加しました。
年代別では10代が最も多く、次いで40代、30代となっています。