新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に移行したことに伴い、感染者数の把握は一部の医療機関が1週間分を報告する定点把握となっています。東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の1医療機関あたりの感染者数など、6月5日から6月11日にかけての1週間の状況をまとめました。
東京都によりますと、定点把握の対象になっている都内419の医療機関のうち415か所から報告があり感染者数の合計は、6月11日までの1週間で2486人で、1医療機関あたりでは5.99人となりました。
これは、前の週の5.29人のおよそ1.13倍で、5週続けて増加傾向にあり、専門家は「感染拡大が続いている。今後の動向に十分な注意が必要だ」と指摘しています。
また6月12日時点の入院患者数は前の週より49人増えて1032人となりました。
神奈川県によりますと、6月11日までの1週間は、県内361の医療機関から1817人の新規感染者の報告があり、1医療機関あたりの平均は5.03人で、4.38人だった前の週よりも増加しました。
新規感染者数は、前の週と比べて4週連続で増加し、2.33人だった5月8日の週と比べると2倍以上に増えています。
年代別では、10代が最も多く、次いで50代、20代の順になっています。
埼玉県が発表した新型コロナの感染状況によりますと、6月11日までの1週間に、定点把握の対象になっている261の医療機関から新たな感染者として1700人の報告があり、1医療機関あたりでは6.51人となりました。
前の週の1.13倍に増え、2週連続で増加しました。
年代別では、10代が最も多く400人、次いで40代が233人、50代が227人、10歳未満が213人、20代が211人などとなっています。
県内では先週から今週にかけて2つの高校で、文化祭が開かれたあとに集団感染が発生しています。
県衛生研究所
「15歳から19歳の子どもたちの割合が増えている。文化祭や体育祭など人の交流が増えていくと感染のリスクが上がるので、今後の動向を注視していく」
千葉県は、新型コロナウイルスの「定点把握」による感染状況を発表しました。6月11日までの1週間の1医療機関あたりの新たな感染者数は6.46人で、前の週の6.66人から減少しました。
年代別では10代が最も多く、次いで50代、40代となっています。
厚生労働省によりますと6月11日までの1週間に全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は前の週から2731人増えて2万5163人となりました。
また、1つの医療機関あたりの平均の患者数は5.11人で前の週の1.12倍となりました。前の週から増加が続くのは10週連続となります。
厚生労働省
「全国的に緩やかな増加傾向となっていて沖縄県など地域によっては感染拡大がみられる状況もあり引き続き注視したい」