ジメジメとして蒸し暑い嫌な梅雨の季節がまもなく訪れます。
梅雨といえばカビが発生したり、増えたりして、掃除をしてもなかなかきれいにならないと思います。
そこで今回は、いまからできるカビ対策についてです。
カビ対策のポイントについて、東京ガスでハウスクリーニングの研修の講師も務めるベテランスタッフ、矢口隆之さんに聞きました。
矢口さんによりますと、梅雨の時期は、十分な換気をして水分を拭き取り、カビの養分となる汚れを残さないことが大切だということで、今回はカビが生えやすい浴室や洗濯機、エアコンの具体的な対策について教えてもらいました。
浴室でシャンプーなどのボトルの底や、浴槽の隅などに付く赤く見える菌は、スポンジなどでこすれば比較的簡単に落とすことができます。
一方で壁や床の目地の部分などに発生する「黒カビ」は、こすっただけでは落ちにくいといいます。
■浴室のカビ予防は
予防するにはどうすればいいのか、矢口さんは次のように説明しています。
まず、可能であれば換気扇を常に作動させます。
そして、入浴後は熱めのシャワーで床や壁を洗い流し、週に1回は風呂用の洗剤とスポンジを使って汚れを落とします。
シャワーで洗い流したあとは、水切りワイパーやマイクロファイバー性の布などでできるだけ水分を拭き取ることが大切だということです。
■黒カビが生えたら
もし、黒カビが発生した場合は、カビ用の塩素系漂白剤などを吹きつけてブラシで上からたたくようにして落とします。
それでも落ちない場合は、漂白剤を吹きつけたあとに、ティッシュなどを上からかぶせて30分ほど放置します。
そして、漂白剤をよく流したうえで全体をぬらし、洗剤をかけてスポンジや歯ブラシでこすると落としやすいということです。
矢口さん
「こびりついて固くなったカビを無理にこすって取ろうとすると傷がつく可能性があるので気をつけてほしい」
続いて洗濯機の対策です。
梅雨の時期の部屋干しで洗濯物の匂いが気になったことはないでしょうか。
原因の1つが洗濯機のカビだといいます。
洗濯槽の穴やフチ、洗剤の投入口などは汚れがたまりやすいほか、洗濯槽の裏側は水分が蒸発しにくいためカビが生えやすいといいます。
■洗濯機のカビ対策は?
カビを生えにくくするためには、使用しないときはふたを開けたままにして、洗濯物を洗濯機の中に入れっぱなしにしないことが大切だということです。
また、説明書に沿って、こまめに洗濯槽クリーナーで洗浄することも対策として有効だといいます。
矢口さん
「洗濯槽の内部にカビが大量に生えると一般の人では取るのが大変なので特に梅雨の時期は気をつけてほしい」
最後に、これからの季節に活躍するエアコンです。
エアコンの内部や吹き出し口、フィルターにカビが発生しやすいため、こまめに掃除をすることが大切です。
まず、電源プラグを抜き、モップや雑巾で吹き出し口などを拭きます。
次にエアコンのフロントパネルを開けて、本体からフィルターを外します。
フィルターの表面からほこりを取ったあとに水洗いをしたうえで細かいほこりを取り除き、タオルで拭いて十分に乾燥させればきれいに保つことができるといいます。
また、自動で掃除する機能がついていないエアコンの場合、使用後に送風モードにして内部を乾かすことも大事だということです。
■エアコン内部のカビは?
一方でエアコンの吹き出し口からカビが見えている場合は、その奥で多くのカビが生えている可能性があります。その状態になると、取り除くのは簡単ではないため、可能であれば、業者に依頼したほうが確実だということです。
梅雨の控えた今の時期、首都圏のホームセンターでは、カビ対策のグッズが店頭に並んでいます。
訪れたのは、さいたま市緑区のホームセンターです。
チェーン全店で、今週から梅雨対策の商品を並べた特設コーナーを設けています。
漂白剤や予防のための掃除グッズなどおよそ50種類のカビ対策のアイテムが並べられていて、店によりますと、ジェルタイプの風呂用の洗浄剤や、トイレや洗面台で使える汚れをはじく洗剤が売れ筋だということです。
この日は、午前中からコーナーを訪れて、商品を手に取る客の姿が見られました。
子どもがいる夫婦
「梅雨の時期はお風呂のカビがいやで、いつもより頻度をあげて掃除するようにしています。子どものベッドなども気を遣います」
40代 女性
「梅雨の時期はエアコンのカビや結露などが気になります。まだ対策は始めていませんが雨の日が多くなってきたら予防を考えたいです」
尾林優太 ラインマネジャー
「商品の使い方を説明するWEB動画もあるので見てもらいたい。梅雨が近づいているので、客のニーズを聞きながら地域に密着した商品販売に取り組みたい」