現職区長の死去に伴う東京・江東区の区長選挙が4月16日に告示されました。
立候補したのは、新人4人。
NHKは、候補者の訴えや考えについて、アンケートで聞きました。
※候補者の回答は原則そのまま掲載しています。
江東区長選挙に立候補しているのは、届け出順にご覧の方々です。
まずは、区長になってどんな政策を実現したいのか、聞きました。
江東区は北部がマイナスメートル地帯で水害に大変弱いです。学校や公的施設に水害の時どのくらい水が上がるか表示を掲げる、災害弱者を守る防災マニュアルを作成する、高所避難場所の表示と備蓄強化など、水害対策を強化したいです。
子育てや介護は家庭内だけではどうしても限界があります。そこで区行政がバックアップし、ご家族が社会でも思い切って活躍できるようにします。具体的には、教育費や介護費用といった予算面、保育園や老人ホームといった施設面、そこで働く職員の方々の待遇面等々あらゆる面で拡充に努めます。
安心してこどもを産み育てられる「子育て・少子化対策」、住み慣れた地域で住み続けられる「医療福祉の充実」、災害時に区民の命を守る「防災対策」、まちの基盤となる「地域コミュニティの再生」、未来のこどもたちに江東区を引き継ぐための「ゼロカーボンシティ推進」、甚大な可能性を秘めた「臨海部のまちづくりの推進」。
今まで光が当たらなかった子ども・女性・障害のある方も含めて、多様性を尊重した、すべての区民に優しい社会を実現します。その上で、まちの魅力を対内外に発信し、江東区の知名度・価値を飛躍的に向上します。
今回の選挙戦の争点は、どのようなところですか。
子育て支援や防災対策などで論戦が交わされています。それぞれの考えを見ていきましょう。
子育て支援をしているNPOや子育てサークルに区独自の支援をする(子育てチケットの配布など)。大学・専門学校に進学する学生に給付型奨学金制度を設け、将来の結婚・子育てへの不安を軽減する。保育園の園庭確保。
教育費などの予算面、保育園などの施設面、そこで働く職員の方々の待遇面等々あらゆる面で拡充に努めます。もちろん江東区だけではできないこともありますが、国や都に積極的に働きかけるとともに、工夫しながら江東区独自の施策もすすめていきます。財源は区の潤沢な基金を積極的に活用することで賄います。
「学校給食の無償化」や「すべての子育て世帯への3万円クーポン支援」「高校生までの医療費無償化」「返済不要の給付型奨学金制度の創設」などの経済的な不安解消や、子育て孤立感や負担感解消のための「ひとり親家庭への家事・育児サポーター派遣」「子ども家庭支援センターのさらなる整備」に力を入れていきます。
・「江東区版こうのとりのゆりかご(仮称)」構想のバックアップ・妊娠・出産・産後ケアと切れ目ない支援(日本版ネウボラ創設)。
・学校給食費無償化の実現・学校の事務職員、ICT支援員の増員で、先生の負担を軽減し、子どもたちに向き合えるゆとりをつくる。
学校や公的施設に水害の時どのくらい水が上がるか表示を掲げる、災害弱者を守る防災マニュアルを作成する、高所避難場所の表示と備蓄強化、広域避難場所を他自治体と連携して確保する。家屋の耐震化工事の補助金上乗せ、感震ブレーカー設置の促進、災害時広報車の導入、携帯トイレの全戸配布。
江東区はゼロメートル地帯が多いにもかかわらず、地震や水害などの自然災害が起きたとき、区民はどこへ行ったらいいのか、行政はそこでは何をしてくれて、何をしてくれないのか、避難者はいつまでそこにいられるのか分かりません。そんな疑問や不安を解消すべく、地域ごとにきめ細かな情報提供をこまめに行っていきます。
防災カタログギフトの全戸配布により家庭の防災対策を進めるとともに、防災意識の醸成を図ります。また地震危険度の高い地域への感震ブレーカー設置助成や水害時に集合住宅マンション上層階へ垂直避難できる体制整備を進めます。DXを活用した集中豪雨予測の活用や、DXを活用した避難所立上げと運営体制の確立も進めます。
地域ごとの対策が必要です。地震の倒壊や火事のリスク、浸水被害のリスク対策が必要な地域もあれば、高層マンションの停電対策が必要な地域もありをます。それぞれ情報通信技術を駆使して、防災に務める、また電気自動車を電源として活用するなどの対策を講じていきます。福祉避難所の設置も検討していきます。
今回は、江東区長選挙としては16年ぶりに新人どうしの争いになりました。
どんな思いで立候補したのでしょうか。理由やそれぞれの人柄を見てきます。
訪問介護ヘルパーをしており、災害時にどのように訪問先の利用者様を守れるのか、自治体にマニュアルが欲しいと思ったことがきっかけ。また、在宅介護をしている家族のために行政として役に立てることがあるはずだと考えたことも理由の一つ。
子育てなど区民の生活に直結する施策が他地域・区の後追いになっている、区北部の高齢化が進み商店街などの活気も失われつつある、大災害が起きた際に区行政や区民がとるべき行動・対応が不明確である、吸殻などのポイ捨てゴミが目立つところもある、デジタル化が遅れている、以上のような課題を解消するためです。
江東区に生まれ育ち、江東区の発展に貢献しようと政治家を目指しました。現在、江東区には様々な課題があり、解決のための的確な判断が求められている中、4期13年間、都議会議員として働いてきた実績を活かし、「意欲・スピード・思いやり」に「プラスチャレンジ」の精神で、次のフェーズに挑戦する決意をいたしました。
有志の勉強会に参加して、長期区政による行政組織の硬直化の現状を知り、江東区のポテンシャルを活かしきれていないと感じました。政権与党の衆議院議員としての経験、医療・健康福祉の現場で働いた経験を活かして、一人一人に向き合える優しい江東区を実現したいと思いました。
地元で介護ヘルパーをしていて、生活が大変な方々のお世話をしていること。世襲政治家ではないこと。
四半世紀に渡る行政の経験、亡父の在宅介護の経験、先月まで東大法学部で学生として学んできたという経験。
都議4期の実績に裏打ちされた実行力。決断力と国や都との調整力、これまでの区政を継承する力。
主婦、母親、社会人学生、医療従事者と多様な視点をもちながら国政の現場で政策立案・実行をしてきたこと。
各候補のアンケートの回答の詳細は、こちらの候補者アンケートのサイトに掲載されていますので、こちらも参考にしてください。
区政のリーダーを決める大切な選挙です。投票の参考にしてください。投票は4月23日です。