東京・上野動物園の双子のジャイアントパンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」が、10日から母親と離れてひとり立ちするための準備を始めました。
上野動物園は、双子のジャイアントパンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」がひとり立ちするまで、母親と離して生活できる時間を4つの段階に分けて増やしていくことにしています。
上野動物園で生まれた双子のジャイアントパンダ、オスの「シャオシャオ」とメスの「レイレイ」は、3月23日で野生のパンダがひとり立ちを始める時期の1歳9か月を迎えます。
このため動物園は、10日から段階的に母親のシンシンと一緒に過ごす時間を減らして、ひとり立ちするための準備を始めました。10日は、午前中だけ母親と離れた場所で過ごし、2頭は仲良く同じ方向を向いて並んで笹を食べたり、元気に走り回ったりしていました。
動物園によりますと、「シャオシャオ」と「レイレイ」は、2月5日の検診ではいずれも体重がおよそ50キロと生まれたときの400倍ほどになりました。永久歯も生えそろい、順調に成長しているということです。
1日に2回観覧したという50代の男性
「親子一緒でないのは寂しいけど、元気に大きくなってくれれば」
2頭と同じ2歳の子どもがいる女性
「4月から息子も保育園に入るので、重なるところがあります。伸びやかに健康に育ってくれればいいですね」
動物園は10日ほどをかけて様子を見ながら段階的にひとり立ちを進めていくということです。
福田豊園長は、「母親のシンシンの頑張りで双子は大きく成長しました。これからも双子が仲良く成長してほしい」とコメントしました。
双子のジャイアントパンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」がひとり立ちするまで、上野動物園は母親と離して生活できる時間を4つの段階に分けて増やしていくことにしています。
10日から始まった最初の段階は午前中の3時間程度。次の段階は午前中から午後3時ごろまでの6時間程度。そして、3段階目は授乳の機会が多い午後3時ごろから翌朝まで18時間程度と徐々に長い時間を母親とは別の部屋で過ごします。
母親と2頭が、部屋の中をうろつき回るなど落ち着きがなくなったり、えさを食べなくなったりといった変化があれば、前の段階に戻すなどして別々の暮らしに慣れさせるということです。
動物園は、10日ほどでひとり立ちとなる最終段階に移行したいとしていて、その後も、双子の2頭は一緒に暮らすことにしています。
一方、1頭で暮らすことになる母親のシンシンは、父親のリーリーとの間で次の繁殖に向けた準備を進めることにしています。
動物園によりますと、メスのジャイアントパンダは、春ごろや、子育てが終わって早ければ数か月後に発情期を迎えるため、シンシンの行動やホルモンの変化を確認しながら、発情期を見計らってリーリーと同居させるなど繁殖に取り組んでいくことにしています。