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コロナ5類になるとマスク着用どうなる 専門家の見解や検討ポイントは

  • 2023年1月23日

新型コロナウイルスの感染対策として、屋内では距離が確保できていて会話をほとんどしない場合を除いてマスクの着用が推奨されてきました。新型コロナの感染法上の分類の見直しで、マスクの着用についてはどう検討されているのでしょうか。専門家の見解とあわせてまとめました。

新型コロナ 感染は主に飛まつで

新型コロナウイルスは主に、感染者がせきやくしゃみ、それに会話などの際に排出する飛まつ、それに「エアロゾル」や「マイクロ飛まつ」と呼ばれるごく小さな飛まつを通じて感染が広がります。

症状が出る前や無症状で感染したことに気づいていない場合でもウイルスを排出して感染を広げるおそれがあるため、屋内で人との距離がとれない場合や距離が取れても会話をする場合はマスクの着用が推奨されてきました。

また、マスクの着用で実際に感染の広がりが抑えられたとする研究結果も出されています。

新型コロナ 今春にも5類に マスク着用は

新型コロナの感染症法上の位置づけについて、岸田総理大臣は、原則としてことしの春に、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行する方向で検討を進めるよう、加藤厚生労働大臣らに指示しました。

国は分類の見直しにあわせ、マスクの着用についても推奨するのは症状があって感染させるリスクのある人などに限定し、原則、不要とする案で見直しを検討しています。ただ、専門家から、マスクは感染防止対策として重要で、慎重に検討すべきだという意見もあり、今後、方針や時期などを協議していくことにしています。

また、一般の人のマスクへの考えはさまざまです。

NHK世論調査では?

NHKは、2022年11月1日から12月6日にかけて、全国の18歳以上3600人を対象に郵送法で新型コロナに関する世論調査を行い、62.9%にあたる2266人から回答を得ました。
この中では、感染拡大が収束して屋内や人混みでマスク着用が求められなくなった場合にどうするかたずねました。その回答結果です。

◇「感染拡大が起きる前のように外す」23%、
◇「基本的には外すが感染拡大前よりは着ける機会を多くする」47%
◇「できるだけ着けたままにする」27%

〇男女別の回答結果

【男性】
◇「基本的には外すが感染拡大前よりは着ける機会を多くする」45%(最多)
◇「感染拡大が起きる前のように外す」30%、
◇「できるだけ着けたままにする」23%

【女性】
◇「基本的には外すが感染拡大前よりは着ける機会を多くする」48%(最多)
◇「できるだけ着けたままにする」31%
◇「感染拡大が起きる前のように外す」16%

〇理由についての回答結果
「着ける機会を多くする」「できるだけ着けたままにする」と回答した人にその理由をたずねました。その結果です。

◇「感染対策など衛生上の理由から」90%
◇「素顔をさらしたくないなど見た目の理由から」7%

専門家会合 “感染リスク高い機会があった人は着用を”

マスクの着用について、厚生労働省の専門家会合のメンバーなどは2023年1月11日の専門家会合に見解を提出しています。

見解の中では、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが変わった場合でも、感染者や症状のある人、濃厚接触者など感染リスクの高い機会があった人については人と会う外出を控えるともにマスクの着用が求められるとしています。
それ以外の人たちについては、流行状況や場面に応じて十分な換気を含めた感染予防対策が求められるとして、例として高齢者施設などでマスクを着用することなどを挙げています。

東邦大学 舘田教授 “状況に応じメリハリつけた対応を”

東邦大学 舘田一博教授(見解まとめた専門家の1人)
「これまでの対策で不織布マスクを正しく着用することで新型コロナの広がりを効果的に抑制できることが示されてきた。新型コロナの感染症法上の位置づけが見直されても、重症化リスクのある高齢者や基礎疾患のある人と一緒にいる場合や、長時間、換気の悪い場所で、大勢でいる場面、大きな流行が起きている時期はマスクを着用するなど、状況に応じてメリハリをつけた対応が求められる。
感染リスクを想像しながらリスクを下げる行動を一人ひとりがとる“マスクエチケット”のような意識をこれまで以上に持ってもらう必要があると思う」

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