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節電要請&電気料金高騰 “ウォームシェア”? 冬の節電 どう取り組む?

  • 2022年11月2日
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この冬も、「節電」への協力が求められています。政府は、この冬の電力需給が厳しいとして全国を対象に、節電要請を行うことを決めました。

期間は12月1日から来年3月末まで4か月。数値目標を設けずに、「室内では重ね着をする」など、無理のない範囲での節電に協力を求めることにしています。冬の時期に節電要請を行うのは7年ぶりです。

このところ電気料金がとても高くてふだんから節電している方も多いと思いますが、皆さんがふだんどんな工夫をしているのか聞いてきました。

節電 どうしていますか?

極力暖房を使わないように暖かいものを自分で着ている。お風呂の追い炊きとかも極力減らすしかない。

この夏にエアコンを買い替えて、効率のよいものに買い替えた。

 

エアコンはつけるにせよ、こたつをつけるのは減らそうかなと思う。あとは、できるかぎり児童館とか、そういうところに出かけて、家に居る時間を減らしたい。

家電販売店 “来客時のみ点灯させる”

電気料金が値上がりし、この冬の電力需給も厳しい状況になるとされるなか、都内の商店街には、すでに節電につとめている店舗もあります。
 

このうち東京・板橋区の「ハッピーロード大山商店街」にある家電の販売店では、節電のため見本の蛍光灯はふだんは消し、客が来た時だけつけているほか、寒さが本格化するまで、なるべく暖房も使わないようにしているということです。

生花店 “節電できない部分も…”

一方、生花店では夕方でも店の前の照明を落として節電につとめていますが、鮮度が落ちないように花を入れておく「フラワーキーパー」と呼ばれるケースは、一定の温度に保つ必要があるため、節電はできないということです。

生花店 伊崎宏明さん
「節電できる部分に限界はありますが、極力、エアコンを使わずに、防寒着を着るなどして乗り切りたいです」

この商店街では、今後の電力の需給状況を見て、アーケードの照明の一部を消したり、点灯する時間を短くしたりすることも検討するとしています。

12月から全国対象に節電要請

政府は、この冬の電力需給が厳しい状況にあるとして、12月1日から全国を対象に数値目標を設けない節電要請を行うことを決めました。室内では重ね着をするなど、無理のない範囲での節電に協力を求めることにしています。

西村経済産業大臣は、11月1日の閣議のあとの記者会見で「夏に続いてこの冬も節電を要請することになるが、無理のない範囲で協力してほしい」と述べ、12月1日から来年3月末まで全国を対象に数値目標を設けない節電要請を行うことを決めたと発表しました。

冬の節電要請 7年ぶり

冬の時期に節電要請を行うのは7年ぶりです。
この冬の電力需給は、供給の余力を示す「予備率」が全国で安定供給に最低限必要な3%を確保できる見通しであるものの、火力発電の主な燃料であるLNG=液化天然ガスの安定調達に向けて厳しい状況が続いています。

このため、今回の節電要請では、家庭に対して、すべての世帯の消費電力を1%節電すると、コンビニおよそ1万5000店分の1日の消費電力に相当する電力を削減できるとしていて、室内では重ね着をするなどして無理のない範囲で暖房器具の設定温度を下げることや、不要な照明を消すことなどを求めています。

また、企業に対しては、すべてのオフィスで消費電力を1%節電すると、家庭およそ10万世帯分のエネルギーを削減できるとして、照明器具や空調などの使用を控えることなど無理のない範囲での節電に協力を求めることにしています。

群馬・館林市 ウォームシェアへ

政府の節電要請に加えて電気料金が値上がりする中、群馬県館林市は、市民に暖かい商業施設などで過ごしてもらい家庭での節電につなげる「ウォームシェア」と呼ばれる取り組みを始めています。

「ウォームシェア」
寒い季節に多くの人が商業施設などに出かけて過ごすことで家庭での節電につなげようという取り組みです。

燃料費の高騰に伴って電気料金が値上がりする中、館林市は、新型コロナ対策が取られている市内のショッピングモールに協力してもらい、11月1日から「ウォームシェア」を始めました。

この施設では取り組みのために、店舗などで使える割り引きチケットを発行したり、館内放送でできるだけ長く施設内で過ごすことを呼びかけたりして市民に参加を促しています。

ショッピングモールで運営管理担当 菊地由梨さん
「買い物や食事などに限らず、館内でウォーキングをするだけでもいいので、気軽に活用してほしい」

市では今後、ほかの施設にも協力を呼びかけて、取り組みをさらに進めることにしています。

館林市地球環境課 酒井進也さん
「節電や省エネに加え、市民の電気料金の負担を減らすためにも、市として自宅以外で暖かく過ごせる環境を整えていきたい」

冬に家庭で出来る工夫は?

東京都環境局は冬に家庭でできる省エネの工夫をホームページで紹介しています。
例えば、冷蔵庫の設定を「弱」にすること。

エアコンは、暖房の設定温度は20度を目安にして、扇風機などを使用して暖かい空気を循環させること。フィルターを掃除することも効果的だとして呼びかけています。

さらには、床に届く長さの厚手のカーテンを使用するなどして冷気を家の中に入れないことも呼びかけています。

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