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コロナ自宅療養者 1人暮らしで体調急変…どう備える 支える仕組み

  • 2022年8月25日

新型コロナに感染し、自宅で療養する患者が8月17日時点で全国で142万人以上に上る中、容体が急変した時の対応が課題になるのが1人暮らしの患者です。
自分で救急車を呼べずに対応が遅れるリスクもあり、訪問看護師やヘルパーなどが症状の悪化を確認して、ようやく搬送されるケースも相次いでいます。

1人暮らしで体調急変

新型コロナウイルスに感染し自宅で療養する患者は第7波に入って急増し、8月17日時点で全国で142万3431人に上っています。

東京都内の訪問看護ステーションでも、第7波に入ってから1人暮らしの自宅療養者で体調が急変するケースが出ていて、対応に追われています。

ステーションでは体調の変化などの個別の相談をSNSも活用して受け付けていて、8月14日の朝には、新宿区の40代の女性から「発熱した」「悪寒で動けない」などと訪問看護師のもとにLINEで連絡がありました。

看護師は、解熱剤の服用や発熱外来の受診を勧めましたが、女性は次第にせきや吐き気の症状のほか息苦しさも訴えるようになったため救急車を呼んで入院したということです。

女性には糖尿病などの基礎疾患があり、入院した時には酸素飽和度が急激に低下していました。

女性(救急車を呼ばなかった理由)
「今の状況で、熱が出たぐらいで救急車を呼んでは悪いなと思いためらいました。それでも急激に容体が悪くなっていたので、遠隔で訪問看護師がサポートしてくれたのはありがたかったです」

「第5波」でも自宅療養中の死亡相次ぐ

自宅療養中に体調が急変し、最悪の場合、死亡するケースは過去の感染拡大時にも相次ぎました。
東京都によりますと、今回の「第7波」と同様に、感染が急拡大した去年夏の「第5波」で自宅療養した人の数は最も多かった日で2万6409人に上りました。

同じ8月に自宅で容体が急変するなどして亡くなった人は44人で、このうち少なくとも10人が1人暮らしだったとみられるということです。

亡くなった人の多くは、ワクチンを接種していなかった人や、持病があった人で、年齢は30歳から50歳代の若い世代が半数以上に上ります。

中には救急車を呼んだ形跡がない状態で死亡していた人も多かったということです。

東京都によりますと、今回の「第7波」では、都内の自宅で療養していた人のうち死亡した人の数は7月は13人、8月は23日までで28人で、合わせて41人だということです。

宿泊療養 強く勧める自治体も

こうした中、茨城県では、65歳以上や重症化リスクの高い1人暮らしの感染者は症状が重くなくても、県が借り上げているホテルなどの宿泊療養施設への入所を強く勧めているということです。

茨城県内では、ことし2月に1人暮らしで自宅で療養していた60代の男性が死亡し、このケースをきっかけに取り組みを強化したということです。

持病に気づかない若い世代も

医療法人社団「悠翔会」理事長 佐々木淳医師

自宅療養者の訪問診療をしている東京 港区の医療法人社団「悠翔会」の理事長、佐々木淳医師は「第7波」では高齢者を中心に、もともと持病がある人がコロナの感染をきっかけに症状を悪化させるケースが目立つと指摘しています。

また、若い世代でもふだんあまり病院にかからずに持病に気付いていない人も多く、注意が必要だとしています。

医療法人社団「悠翔会」佐々木淳医師
「容体が急変し、対応する間もなく助けを呼べない状況になって亡くなるのが、1人で療養するときの怖さだ。困った時にSOSを呼べる自信がなければ、行政側は重症化リスクが高い順に宿泊療養施設なども利用できるよう、環境を整えていく必要がある。

○1人で自宅療養する際の注意点
「高熱が3~4日引かない、息苦しさが出るなど、症状が長引いたり、新たな症状が出たりしたときは重症化する兆候の可能性があり、急速に悪化した際にはためらわずに救急車を呼ぶことを心がけてほしい」

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