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「もっとTokyo」都民割再開 “休診 検査減で感染状況評価には注意を”

  • 2022年8月19日

新型コロナウイルスの東京都内の新規感染者数は、8月17日時点の7日間平均で2万2602人と、2週連続で前週比を下回りました。こうした中、都民の都内での旅行費用を助成する事業、「もっとTokyo」について小池知事は9月1日から1か月間、試験的に再開することを明らかにしました。都内の感染状況などについての専門家の見方とあわせてまとめました。

いったん終了「もっとTokyo」どんな内容だった? 

東京都民の都内での旅行費用を助成する事業、「もっとTokyo」は、宿泊がともない6000円以上の場合、1泊あたり5000円を、3000円以上の日帰り旅行は1回あたり2500円を助成する内容で、都内の新型コロナウイルスの感染者が減少傾向にあったことし6月から試験的に再開され、7月末でいったん終了しています。
対象はワクチンの3回接種が済んでいるか、検査で陰性が確認された都民で、いずれも予約やチェックインの際などに決められた書類を提示することなどが求められていました。

この「もっとTokyo」について都は、8月22日から改めて実施できるか検討してきましたが、18日夕方、小池知事は記者団に対して、8月22日からの再開は見送ったうえで、9月1日から9月末までの1か月間、試験的に再開することを明らかにしました。

〇「もっとTokyo」
・2020年10月~約1か月で停止
・2022年6月~7月末でいったん終了
・2022年9月1日~試験的に再開

小池知事
「お盆が終わり、社会経済活動が本格化する中で感染者の動向や専門家の意見を踏まえて再開することにした」

感染減少 “休診・検査減など評価に注意が必要”

新型コロナの都内の新規感染者数は、17日時点の7日間平均で2万2602人と、2週連続で前週比を下回っています。また、1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す実効再生産数は0.91と、およそ2か月ぶりに1を下回りました。

専門家(都のモニタリング会議18日)
「お盆休みで休診する医療機関が多く、検査数が減少したり、結果報告が遅れたりしており、評価には注意が必要だ。実効再生産数は減っているが引き続き気を緩めることなくリスクの高い行動をできる限り控えることが重要だ」

東京都の新型コロナの状況などを分析・評価するモニタリング会議は18日、都内の感染状況と医療提供体制の警戒レベルをいずれも最も深刻なレベルで維持しています。

専門家会合 “感染状況を過小評価の可能性”

また、新型コロナ対策について助言する厚生労働省の専門家会合は、現在の感染状況について首都圏を中心に減少に転じたものの、一部地域では増加が続き、これまでで最も高いレベルでの感染が継続していると分析しています。

その上で検査体制のひっ迫や夏休みやお盆などで検査の報告遅れもあり、感染状況が過小評価されている可能性があると指摘しました。

これまでの感染拡大と同じように感染者数の急増から遅れて重症者や亡くなる人の数が増加していて、亡くなる人の数はこれまでの最多を超えてさらに増加することが懸念されるとしています。
医療体制の状況は改善しておらず、コロナだけでなく一般医療を含めた医療提供体制に大きな負荷が生じていて、今後のさらなる深刻化が懸念されるとしています。

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