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オミクロン株「BA.2.75」 “BA.5感染による免疫効きにくい” 東大など

  • 2022年8月15日

新型コロナウイルスのオミクロン株の一種「BA.2.75」はワクチンや感染で得た免疫をかいくぐる“免疫逃避”の性質があると懸念されています。「BA.2.75」について東京大学などのグループは、現在、感染の主流となっている「BA.5」に感染してできた免疫が効きにくいとする動物実験の結果を公表しました。「BA.2.75」の感染力や性質などとあわせてまとめました。

BA.2.75 “免疫逃避”の性質が懸念

「BA.2.75」は、国内で6月まで感染の中心となっていたオミクロン株の「BA.2」系統の変異ウイルスです。
「BA.2.75」はワクチンや感染で得た免疫をかいくぐる“免疫逃避”の性質があると懸念されていて、今後の感染状況にどのような影響を及ぼすのか、見極めも必要だと指摘されています。

BA.2.75の実行再生産数は? BA.2とBA.5と比較

京都大学の西浦博教授と、北海道大学の伊藤公人教授らのグループは、5月から7月上旬にかけてインドで報告された「BA.2.75」やほかの変異ウイルスのデータをもとに、感染の広がりやすさの違いを分析しました。

その結果、「BA.2.75」の、1人が何人に感染を広げるかを示す「実効再生産数」は、現在、感染のほとんどを占めると推定される「BA.5」の1.14倍、感染の第6波で主流だった「BA.2」の1.36倍と推定されたということです。

グループは、日本で「BA.2.75」が急拡大する可能性は低いものの、少しずつ置き換わっていくと分析しているということです。

“BA.5感染による免疫が効きにくい”

「BA.2.75」は、国内の感染はほとんどを占めると推定される「BA.5」に感染してできた免疫が効きにくいとする、動物実験の結果を、東京大学などのグループが公表しました。
この研究は、東京大学医科学研究所の佐藤佳教授らの研究グループ、「G2P-Japan」が、第三者の査読を受ける前の論文として公表しました。その内容です。

〇中和抗体の働き
グループで、「BA.5」に感染したハムスターの血液を使って、ウイルスを抑える中和抗体の働きを調べたところ、「BA.2.75」に対しては「BA.5」と比べて12分の1に下がっていたしています。

〇病原性
病原性を調べるため、実際のウイルスをハムスターに感染させると、「BA.2.75」の場合、気管の炎症や肺の損傷を示す値が「BA.5」と同じ程度になったということです。

〇ワクチンの効果
ワクチンの効果について「BA.2.75」の特徴を再現したウイルスを作り、3回接種した人の血液を使ってワクチンで得られた中和抗体の働きを調べると、「BA.2」と同じ程度だったとしています。

東京大学医科学研究所 佐藤 佳 教授
「『BA.5』に感染してできた中和抗体が、『BA.2.75』には効果を示さない可能性がある。置き換わりが進むことで、いまの感染が十分減らない可能性があると」

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