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コロナ オミクロン株 感染者が語る症状 第7波の状況と今後は?

  • 2022年7月19日

「熱がすごく、全身が痛くトイレにも行けないような状況で、自分が思っていたコロナのイメージと違った」7月、コロナに感染した女性が語った症状についての言葉です。
新型コロナウイルスの感染が再び急拡大。
東京都内に住む50代の女性は感染が疑われたあとも医療機関を予約できず、新型コロナの陽性と診断されるまでに発熱から3日かかったといいます。
第7波とされる現在の状況と今後の見通しをまとめました。

発熱から診断に3日間

東京都に住む50代の女性によりますと、中学生の息子の陽性が確認された翌日の7月9日、自身も発熱したため市販の薬を飲んで寝たものの、明け方に苦しくなって目覚めると39度6分まで熱が上がっていたといいます。

朝を待って、都の発熱相談センターに電話して専門の機関に病院を複数紹介してもらったものの電話がつながらない状況が続き、家族も病院を探してくれましたが忙しくて診られないと断られ、次第に熱は40度を超え午後には意識がもうろうとしてきたということです。

翌日の11日も、発熱外来などに電話をかけましたが予約がいっぱいで診てもらえず、熱が出てから3日後の7月12日に、子どものかかりつけ医の紹介でようやく診察を受けられ陽性と診断されました。

女性
○自身の症状について

「熱がすごくてインフルエンザの一番つらいときが一気に来たような感じで、全身が痛くトイレにも行けないような状況で、自分が思っていたコロナのイメージと違いました。ワクチンも打っているのにこんなに症状が出るんだと不安な気持ちになりました」

○診察なかなか受けられなかったことについて
「『助けて』『薬がほしい』と本当にそれだけでした。今の日本では相談センターもたくさんありすぐに病院を紹介してもらえて安心したのに、その先の病院にまったくつながらないので愕然としました。自分でなんとかしないといけないんだと思いました」

専門家に聞く 要因と今後は

コロナの感染急拡大。
感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎特任教授に、現在の感染状況や今後の見通しについて聞きました。

○第7波 感染者急増の要因は

要因は主に2つ考えられる。1つは感染力がある程度強いとされる『BA.5』が広がっていることだ。

また、日本が6月に水際対策を緩和したことで、世界的に広がっていた『BA.5』が直接流入してきたことも要因のひとつと考えられる。ただ、社会経済活動のためには水際対策の緩和は必要だったと考えられる。

○第6波と今回の第7波の違いは?
第7波の感染者はすでに第6波を越えている。ただ、重症者はあまり増えていない。第6波の時との大きな違いは国民の6割以上が3回目のワクチン接種を受けている。

ワクチンは、2回の接種ではオミクロン株への効果は小さいとされるが、3回接種すると感染を防ぐ効果がある程度期待でき、重症化はかなり抑えることができる。

○BA5はヨーロッパでは日本より早く流行。そこから分かることは?

ポルトガルが比較的早く流行した。5月ごろにはBA.5に置きかわっている。5月頃から大幅に感染者増えたが、比較的短期間で減少傾向になった。日本でも参考になる。
ワクチン接種率も違うかもしれないが、日本もこういった経過を取るのではと想定される。

○今後も同じように感染の波が来るか?
呼吸器の感染症は冬場に拡大しやすい。
欧米各国は、秋以降に使うものとしてオミクロン株に対応したワクチンの準備を進めている。日本では、いまは第7波への対策に集中する必要があるが、今後、政府には、秋以降の対策も力を入れてほしい

○今必要な対策は?
一人ひとりが感染対策を強めに行うことが必要で、特に換気は重要だ。
そして、高齢者はワクチンの4回目接種を受けてもらいたい。また、イベントに参加したり旅行したりするときは、気になる症状があれば参加を控えたり、検査を受けたりしてほしい

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