1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. もっとニュース
  4. コロナ感染急増 オミクロン株「BA.5」感染力 症状 ワクチン効果は

コロナ感染急増 オミクロン株「BA.5」感染力 症状 ワクチン効果は

  • 2022年7月7日

新型コロナウイルスの感染が1週間前の2倍になるなど全国で急増しています。こうしたなか、オミクロン株のうち、欧米などで主流となっている「BA.5」という変異ウイルスが国内でも広がりつつあります。感染の増加に影響していると考えられている「BA.5」について、感染力や症状、ワクチンの効果など、わかっていることをまとめました。

感染急拡大の要因 BA.5の影響も

新型コロナウイルスの感染が急速に拡大しています。6日は全国で1週間前のおよそ2倍にあたる4万5000人を超える感染の発表がありました。
このうち東京都の感染確認は8341人で前日に続いて2日連続で前の週の同じ曜日の2倍を超えました。

都内の感染状況を分析した国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は6月30日、再拡大の要因を4つ、指摘しました。

「暑さ」や「人出」、「免疫」に加えて、オミクロン株のうち感染力が高いとされる「BA.5」というタイプの変異ウイルスに置き換わりが進んでいるとみられる点をあげ、「今後、急速なスピードで拡大する可能性は十分ある」としました。

広がるBA.5 “感染増加に影響”

「BA.5」はオミクロン株の一種で、2022年2月に南アフリカで確認されたあと、5月以降、欧米を中心に広がり、WHO=世界保健機関によりますと、6月中旬の段階では、世界で検出される新型コロナウイルス全体の40%ほどを占めています。

アメリカCDC=疾病対策センターによりますと、7月2日現在、アメリカで新たに報告された新型コロナウイルスの感染者のうち、オミクロン株の「BA.5」の割合は53.6%となっていて、このところの感染の増加に影響していると考えられています。

イギリスの保健当局の6月24日の発表によりますと、「BA.5」はそれまで主流だった「BA.2」と比べて、35.1%速く広がっているとみられるということです。

免疫逃れるBA.5 症状やワクチンの効果は

欧米などでは主流となっている「BA.5」のウイルスは国内でも広がりつつあります。東京都のモニタリング会議での報告によりますと、6月20日までの1週間で、「BA.5」が疑われるケースが25.1%を占めていたということです。わかってきた「BA.5」の特徴です。

〇BA.5の性質
「BA.5」はウイルスの表面にある突起で、細胞に感染する際の足がかりとなる「スパイクたんぱく質」に「L452R」などの変異が起きていて、免疫を逃れる性質があります。

スパイクたんぱく質に変異 免疫逃れる性質
中和抗体効果 BA.1比で7分の1以下の実験結果

WHOによりますと、「BA.5」はウイルスの働きを抑える中和抗体の効果が当初広がったオミクロン株の「BA.1」に比べて7分の1以下になったという実験結果があるということです。

また、ワクチン接種や感染によって得られた免疫が時間の経過とともに弱まってきていることも感染の広がりにつながっているとみられています。

〇感染した場合の重症化
感染した場合に重症化しやすいかどうかについてWHOは先月22日の週報で「BA.1と比べて変化しているという情報はない」としているほか、ECDC=ヨーロッパ疾病予防管理センターも6月13日の報告で、データはまだ限られているとした上で「重症度が増しているという証拠はない」としています。

WHO=世界保健機関
「BA.1と比べて変化しているという情報はない」
ECDC=ヨーロッパ疾病予防管理センター
「重症度が増しているという証拠はない」

ただ、感染者数が増えると、入院者数や死亡者数が増える可能性があると指摘しています。

〇ワクチンの効果
さらに、ワクチンについてイギリスの保健当局は5月下旬までの1か月余りの間に感染した人のデータを分析したところ、「BA.5」に感染した人と「BA.2」に感染した人との間で、ワクチンの効果に大きな違いはなかったと報告しています。

“ある程度 感染者増加は避けられず”

東京医科大学 濱田篤郎特任教授
「BA.5はいままで流行していたタイプのオミクロン株に比べて感染力がやや強く、免疫を持っている人もかかってしまうことがある。BA.2から置き換わるだけでなく、ある程度、感染者数が増えることは避けられない。
少なくともワクチンを2回しか受けていない人はかなりかかりやすいと思った方がよく、3回目の接種を早めに受けてほしい。高齢者は時期が来たら4回目の接種を早めに受けてほしい。
各国からの報告では感染した場合の重症度はいまのところあまり変わらず、従来のオミクロン株と同程度だとされている。ただ、感染者数がどんどん増えれば、重症になる人もでるので、注意していく必要がある」

世界の感染確認 2週間前より30%近く増加

WHOのテドロス事務局長は6日の定例会見で、新型コロナウイルスについて、オミクロン株の「BA.4」と「BA.5」がヨーロッパやアメリカ大陸で主流となる中、世界で確認された1週間あたりの新規感染者数が2週間前に比べて30%近く増えたと述べました。
ただ、多くの国で検査態勢が縮小していることから、実際の感染者数はさらに多い可能性があるとしました。

また、ワクチンの接種は依然として、重症化や死亡のリスクを下げるのに有効だとしながらも、変異を続けるウイルスに対して効果が弱まっていることが、感染者数が増えている背景にあると指摘しました。

ページトップに戻る