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熱中症予防 感染防止 節電 学校は対応苦慮 コロナ専門家はどうみる

  • 2022年7月4日

記録的な暑さに、増加に転じた新型コロナの新規感染者数。学校現場でも、節電に気を配りながら熱中症対策と感染対策を両立させる難しい対応を迫られています。これらに目配りしながら、この夏、どう過ごしていけばよいのでしょうか。国の考え方と学校現場の状況のほか、感染状況と熱中症対策についての新型コロナの専門家の見方をまとめました。

熱中症予防と感染防止対策の考え方は

熱中症の予防と感染防止対策についての考え方です。厚生労働省は、屋外では人との距離が十分取れない時を除きマスクを外すよう呼びかけているほか、屋内でも距離が確保でき、ほとんど会話しない場合はマスクを着用する必要はないとしています。
また、文部科学省は、学校現場でのマスクの着用について考え方を示しています。

〇熱中症対策 優先の場面
それによりますと、特に熱中症のリスクが高いことが想定される場面として、体育の授業や運動部の部活動、登下校時を挙げたうえで、こうした場面では熱中症対策を優先し、マスクを外すよう指導することを求めています。

〇感染防止対策は
その上で、できるだけ児童・生徒どうしの距離をとる、屋内では換気を徹底するなどの対応を求めていて、エアコンを使っている時も換気は必要だとしています。
換気の方法としては、可能な限り常に2方向の窓を同時に開ける、できない時は30分に1回以上、数分間、窓を全開することを推奨しています。

暑さで体調不良を訴える子どもも

東京・三鷹市にある「連雀学園 三鷹市立第六小学校」では、7月1日も午前中から校庭で測った気温が35度を超えました。昼休みには、暑さ指数が基準を超えたため、外遊びをしないよう校内放送で呼びかけられました。
暑さで体調不良を訴える児童も相次ぎ、午前中だけで50人あまりが保健室を訪れたということです。いずれも、少し休憩すると体調は回復したということです。

エアコン設定を20度にしても

この学校ではすべての教室にエアコンが備え付けられていて使う際には、新型コロナの感染防止対策として文部科学省が示したガイドラインをふまえ、窓や扉を常に10センチほど開けて換気しています。

ただ、このところの記録的な暑さの中では、エアコンの設定温度を最も低い20度にしても、教室の中の温度は30度近くまで上がってしまうということです。
このため、二酸化炭素濃度の測定器を使い、窓を開ける幅を調節するなど、少しでも子どもたちが快適に過ごせるように、工夫を重ねているということです。

熱中症対策グッズの持参を呼びかけ

この学校では、窓を開けた状態では十分に教室の温度を下げるのは難しいとして、児童や保護者に対し、熱中症対策のグッズを持参するよう呼びかけました。
子どもたちは、水に濡らすと冷たくなるタオルなどを身につけながら、授業を受けていました。

5年生
男子児童

教室の中も暑くて辛いけど、コロナの感染を防ぐためなので窓を開けるのは仕方がありません。冷たいタオルを首に巻いて乗り切りたいです

 

藤原和彦校長
「この暑さの中では、子どもたちの命を守るために、暑さ対策を優先しています。感染拡大が心配ですが、コロナ対策については基本を徹底していきたい」

ブレーカー落ちる…マスク外したくない…

東京・渋谷区にある笹塚小学校では、新型コロナの感染防止対策としてエアコンを使う際には教室の窓や扉をできるだけ開けていました。ところが、記録的な暑さで電気の使用量が増え、ブレーカーが落ちることもあったということです。

測定器を使って換気ができているかを見極めながら窓を開ける幅を10センチほどにまで狭める決断をしたということです。

マスクをつけての学校生活が2年以上続き、体育の授業や外で遊ぶ時にマスクを外すよう指導しても外したがらない子もいるということで、その点も、記録的な暑さの中での感染防止策の難しさだとしています。

荒木憲秀校長
「感染者数が増加に転じる中、換気と熱中症予防を両立させ、さらに節電にも気を配るというのは学校現場として非常に悩ましい。ただ、熱中症は命に直結する問題なので、優先して対策を講じたい」

感染状況と熱中症対策 コロナ専門家は

新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会のメンバーで、東邦大学の舘田一博教授は「感染者数は増加傾向となり、今までやってきた基本的な感染対策をもう1度思い出して徹底していただきたい」などとした上で、猛暑の中での感染対策について次のように話しています。

東邦大学 舘田一博 教授
「熱中症になると1日か数日で重症化して亡くなる人も出るため、熱中症対策を第1に考える必要がある。熱中症のリスクがあるときにはマスクの着用は無理せず、室内や、大人数で話すような状況では着用するといったように効果的に使ってほしい。室内でクーラーを使っているときでも1時間に1回程度、気温が上がりすぎないように換気をするのも大事だ」

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