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東京 神保町 “本の街”に活気を 新しいスタイルの本屋が誕生

  • 2022年6月22日

世界有数の本の街として知られる東京 神保町。インターネット通販の広がりなどの影響で本屋の数は減少傾向にあります。こうした中、神保町に活気を取り戻そうと誕生した、新しい発想の本屋が注目を集めています。

“本の街”神保町に新しいスタイルの店が登場

専門書や文庫本などさまざまな種類の古本を扱う個性的な書店が集まる東京 神保町。“本の街”として知られるこの街でも書店は減り続け、2009年の7割近くになっています。

厳しい経営環境が続く古書店街の一角にことし3月、新しい「本屋」が誕生しました。老若男女、多い日にはおよそ400人が訪れます。

この店のオーナー、由井緑郎さんです。この本屋には、ちょっと変わった「仕掛け」があります。それは、ひとつひとつの棚に店主ならぬ“棚主”がいるんです。いろいろな棚主のかたが軒を連ねているという形の共同型の書店なのです。
店内の本棚は、横幅40センチから80センチほどで区切られています。このひと区画が、いわば“小さな本屋”なんです。

“小さな本屋の”仕組みは?

本を売りたい人は賃貸料を支払い、「本棚のあるじ」になります。賃貸料は1か月5500円から。あとは本が売れるたびに価格の1割をお店に納める仕組みです。厳選された書籍がすでに4,000冊以上入荷しているということです。

こちらの棚は、イルカやクジラに関する本を置いている棚です。“海獣”のことを知ってもらいたいという熱意を感じる本棚です。

神保町の大学に通う経済学部の学生たちの本棚もあります。新入生が読むべき経済書のセットを販売しています。

裏には、先輩からのメッセージも添えられています。

このように、それぞれ棚主の趣味や世界観が表れている空間となっています。棚には、屋号とQRコードが掲載されていて、スマホをかざすと販売している本や、棚主に関する詳しい情報も知ることができます。
お客さんの反応は…。

 

ここに来ると、いろんなジャンルの本がまとめておいてあるので探しやすい。

 

こういう本があるんだ。読んでみたいなと。そこで出会った本ですごく世界が広がる

“本好きの思いがこもる本屋”

3月のオープン直後から棚主になっている生駒さんです。生駒さんの棚のテーマは「映画がもっと面白くなる」。映画の原作となった小説を中心に販売しています。生駒さんは、本を読むのが大好きで、昔から気に入った本を友人に勧め、感想を聞くことが何よりの楽しみだったといいます。

棚主 生駒瑛さん
「『こういう所がおもしろいよ』とコメントを書きながら、自分の好きな本をオススメできるというのは、楽しいです」

生駒さんはお客さんに楽しんでもらおうと、おすすめの本はあえてラッピングで表紙を隠して販売しています。中に何が入っているか分からない本を買うことで、新しい作家に先入観なく出会えたりすることがおもしろいと感じたからです。

ひとつひとつの棚に本好きの思いがこもる本屋。買ってくれた人からの反応にやりがいを感じている棚主の多さに、由井さんは可能性を感じています。

由井緑郎さん
「自分が感じた思いとか、自分の経験とか、そういった物を次のひとに手渡したいっていう気持ちがビシバシ伝わってきます。僕らのような形態の書店が増えていけば業界も変わるのかなと思います」

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