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円安加速し約24年ぶりの水準 背景や暮らしの影響 24年前の状況は

  • 2022年6月13日

円安が加速しています。13日の東京外国為替市場、円相場は一時、1ドル=135円台前半まで値下がりしました。1998年10月以来、およそ24年ぶりの円安水準です。円安が進んだ背景と、24年前はどんな状況だったのか、まとめました。

1ドル135円台 24年ぶり

13日の東京外国為替市場は、円安が一段と進み、午後1時すぎに1ドル=135円22銭まで値下がりしました。これは、1998年10月以来、およそ24年ぶりの円安水準です。

24年前 1998年の状況は?

24年前は、どういった状況だったのか?

24年前の平成10年・1998年、日本経済は「金融危機」に直面していました。
前年(97年)に北海道拓殖銀行や山一証券などが相次いで経営破綻したことを受けて、市場では金融システムに対する不安から「日本売り」が強まり、円が売られて急速に円安ドル高が進行。前年の1月に1ドル=115円から120円程度だった円相場は、この年の1月には130円台に値下がり。

政府・日銀は、円安に歯止めをかけるため、4月と6月に「円買い・ドル売り」の市場介入に踏み切りましたが円安の流れは止まらず、8月には1ドル=147円台をつけました。
円安を阻止するための「円買い・ドル売り」の市場介入は、このときを最後に実施されていません。

ただ、その後、ロシアの経済危機を受けて、アメリカのヘッジファンドが経営破綻。アメリカ経済の先行きに悲観的な見方が急速に広がったことなどから円高ドル安に転じ、10月には1ドル=110円前後まで一気に円高が進みました。

この年は、日本長期信用銀行や日本債券信用銀行も経営破綻し、金融機関が不良債権処理を急ぐため、みずからの経営を優先して企業への融資を控える「貸し渋り」ということばが流行語にもなりました。

今回の円安の背景は

今回の円安の背景には、アメリカの中央銀行がインフレを抑制するため金融引き締めの姿勢を強めているのに対し、日銀がいまの大規模な金融緩和を続ける方針で、日米の金利差がさらに拡大するという見方があります。

さらに、先週末に発表されたアメリカの5月の消費者物価指数の伸び率が記録的な水準となり、アメリカの利上げが加速するのではないかという観測も出て、1週間で5円近い値下がりとなり、円安が加速しています。

市場関係者
「日米の金融政策の方向性の違いから円が売られやすい状況が続くとみられるが、政府・日銀が先週末に臨時の会合を開き、急速な円安をけん制する声明を出したこともあり、今後、政府・日銀がどう対応するかに投資家の関心が集まっている」

日銀総裁 望ましくない

円相場がおよそ24年ぶりに135円台前半まで値下がりするなか、日銀の黒田総裁は13日の参議院の決算委員会で、次のように述べました。

日銀 黒田総裁
「急速な円安の進行は、先行きの不確実性を高め、企業による事業計画の策定を困難にするなど経済にマイナスであり、望ましくない。
円安で収益が改善した企業が設備投資を増加させたり、賃金を引き上げたりすることで経済全体として、所得から支出への前向きな循環が強まっていくことが大事だ。政府と緊密に連携しつつ、引き続き為替市場の動向や経済・物価への影響を十分注視してまいりたい」

鈴木財務相
「円安にはプラスの面とマイナスの面の両方があると思う。円安が進んで輸入価格が上がっても、賃金がそれを補うだけ上昇する力があればいいが、今は賃金上昇の力が弱く、ややマイナス面が出ているのではないかと認識している。
○市場介入の可能性
私の立場からはコメントを控えたい」

官房長官 急激な円安進行に憂慮

松野官房長官は、13日午前の記者会見で、次のように述べました。

松野官房長官
「為替相場は安定的に推移することが重要だが、最近の為替市場では急速な円安の進行が見られ、憂慮している。政府としては日本銀行と緊密に連携しつつ、為替市場の動向やその経済や物価などへの影響をいっそうの緊張感を持って注視していく。
為替政策については、過度の変動や無秩序な動きは経済や金融の安定に悪影響を与えるというG7=主要7か国などで合意された考え方を踏まえ、各国通貨当局と緊密な意思疎通を図りつつ、必要な場合には適切な対応をとりたい」

また、アメリカ財務省が各国の通貨政策を分析する報告書で、円安が進んでいる日本について「為替介入は非常に例外的な状況に限定されるべきだ」とけん制を続けていることに関して「近年の報告書で繰り返し使われてきた表現を踏襲したものであり、何ら新たな見解が示されたものではない」と述べました。

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