1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. もっとニュース
  4. 東京・豊洲市場 原油高騰が魚の値段に影響の懸念 その理由は

東京・豊洲市場 原油高騰が魚の値段に影響の懸念 その理由は

  • 2022年6月10日

原油価格の高騰は、物流や燃料などのコストの上昇につながっていますが、魚の価格にも影響を与えるかもしれません。魚を運ぶ時に欠かせない発泡スチロールなどの価格も高騰し、さらなる価格高騰の見通しであるため、東京・豊洲市場の仲卸業者からは今後は、魚の価格に転嫁せざるをえないという懸念が出ています。

原油高で運搬用の発泡スチロールも値上がり

水産物の取扱量日本一を誇る豊洲市場で欠かせないものが、魚を運ぶ際に使われる発泡スチロールです。
石油から作られているため、原油価格高騰の影響を受けていて、豊洲市場の仲卸業者組合によりますと仕入れ価格が半年で3割から4割値上がりしているということです。

魚を入れる袋も値上げ

豊洲市場の仲卸業者などに水産物のこん包資材を販売する「東京魚類容器」によりますと、魚を運ぶための発泡スチロールや袋など取り扱う製品およそ1200種類のうち8割から9割の製品が去年から値上がりしているということです。

このうち、売り上げの3割を占める発泡スチロールは、すでに10%から20%上がっていて、ことしの夏ごろに再び値上げを通知しているメーカーもあるということです。

また、魚を入れる袋はことし3月と6月の2度相次いで値上げしていて、これだけ短い期間で値上げが続くのは過去15年でみても初めてだということです。
このため発泡スチロールのサイズを小さいものにしたり、袋の厚さを薄いものに切り替えたりする仲卸業者もあるということです。

東京魚類容器の原周作代表取締役
「魚の価格に転嫁すると肉などの食材との競争になり消費者が離れかねない。業者や漁師などの利益を守っていないと水産業自体が衰退していきかねない。将来、事業を継続していくためにみんなで知恵をしぼる必要がある」

発泡スチロール再利用 使用量の削減も

仲卸業者はコスト削減のための対応に追われています。値上がりへの対策として都内のスーパーや百貨店などに魚を卸している仲卸業者の「山治」では比較的きれいな発泡スチロールは再利用していて、店の倉庫には再利用するために洗った発泡スチロールが山積みされていました。

また、仕入れに訪れる客にも協力を呼びかけていて、これまでは、魚の種類ごとに発泡スチロールを別々にしていたものを1つにまとめてもらい、使われる発泡スチロールの量を減らしているということです。

お盆明けには魚の価格に転嫁の可能性も

この仲卸業者では発泡スチロールや袋などこん包資材の費用が現在、1か月あたりおよそ400万円ですが、7月以降は500万円ほどまでさらに高騰する見通しだということで、8月のお盆明けからは魚の価格に転嫁し、値上げせざるを得なくなる可能性があるとしています。

「山治」山崎康弘社長
「すでに今の魚の価格が高いため急には転嫁出来ず、消費者に直結する仲卸業者が我慢をしている状況だ。企業努力はしているが、すべての資材が値上げする中、全国の仲卸業者が苦しんでいて手に負えなくなっている。今後、価格に転嫁することで魚離れが進むことを一番危惧している」

ページトップに戻る