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アストラゼネカ コロナ重症化・発症予防に期待の抗体医薬とは

  • 2022年6月9日

現在、新型コロナウイルスの全国の感染者数は全国で減少傾向が続いていますが、専門家からは夏ごろには増加を懸念する指摘も出ています。
こうした中、感染した人の重症化予防に加え、事前に投与することで発症を防ぐ効果が期待される注射薬について、イギリスの製薬大手、アストラゼネカが国に承認を求める申請を行ったと発表しました。どんな効果があるのでしょうか?

全年代で感染者数減少

新型コロナウイルス対策について助言する厚生労働省の専門家会合が8日開かれ、現在の感染状況を説明しました。

感染状況は全国で減少傾向が続き、首都圏や大阪府、愛知県など大都市圏のほか、一部の地方都市でも去年夏の第5波のピークを下回っているほか、人口あたりの感染者数が全国で最も多い沖縄県でもこの3週間、減少傾向が続いているとしています。

年代別でもすべての年代で感染者数は減少し、これまで横ばいだった亡くなる人の数も減少に転じたとしました。

今後夏ごろに増加の懸念も

今後の感染状況について短期的には大都市部で減少傾向が続くことが見込まれる一方で、3回目のワクチン接種やこれまでの感染によって得られた免疫の効果が徐々に下がっていくこと、7月以降は夏休みの影響もあって人との接触機会が増えること、オミクロン株の新しい系統に置き換わっていく可能性があることから、「夏ごろに感染者数の増加も懸念される」として医療体制への影響などを注視する必要があると指摘しました。

アストラゼネカ 抗体医薬 承認申請

こうした中、新たな薬の動きも出てきています。
イギリスの製薬大手、アストラゼネカは8日、新型コロナウイルスの働きを抑える抗体を投与する「抗体医薬」について、厚生労働省に承認を申請したと発表しました。

この薬は2種類の抗体を注射で投与することで、感染した人の重症化を防ぐとともに、感染前に投与することで発症を防ぐ効果が期待されるとしています。

承認されれば、がんの治療で免疫の働きが低下し、ワクチンの効果が十分に得られない人などの発症予防のために使えるとしています。

治験結果 “効果半年続く”

会社による治験の結果は次の通りです。

アストラゼネカによる治験の結果

未感染者 発症リスク77%抑える
効果半年続く
軽症~中等症 発症から7日以内の投与で
重症・死亡リスク50%減
オミクロン株 効果みられる

 

会社によりますと、去年3月まで行われた感染していないおよそ5200人を対象にした治験では、発症リスクが77%抑えられ、効果が半年間続いたとしているほか、去年7月まで行われた軽症から中等症の900人あまりを対象にした治験では、発症から7日以内の投与で重症化や死亡のリスクを50%減らす効果が確認されたということです。

オミクロン株でも効果が見られたとしていて、欧米各国では感染前に使用できる薬として承認されています。

会社では今回、特例承認を希望するとしていて「薬を必要とする方々に一日も早くお届けできるよう、規制当局と緊密に連携し取り組んでまいります」としています。

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