1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. もっとニュース
  4. コロナワクチン4回目接種 効果や副反応は?接種間隔は5か月に

コロナワクチン4回目接種 効果や副反応は?接種間隔は5か月に

  • 2022年5月25日

新型コロナウイルスワクチンの4回目の接種が60歳以上の人や基礎疾患のある人などを対象に25日から始まりました。
4回目の接種、対象となる基礎疾患とは、どのような内容か?
効果や副反応はどうなのか、今わかっていることをまとめました。(5月25日 記事内容追記)

4回目接種 接種間隔や対象は

新型コロナウイルスワクチンの4回目の接種が、60歳以上の人や18歳以上の基礎疾患のある人などを対象に、5月25日から始まりました。

4回目接種は重症化の予防を主な目的としているため対象は、60歳以上の人のほか、18歳以上の基礎疾患のある人か、医師が重症化リスクが高いと判断した人に限定されます。

接種間隔は3回目から5か月で、ファイザーかモデルナのワクチンを使って医療機関で個別接種を受けられるほか、東京都などでは大規模接種会場も設けられます。

60歳以上の人には自治体から接種券が郵送されますが、基礎疾患のある人は自治体で把握できないため申告があった人に郵送したり、18歳以上の全員に郵送したりと自治体ごとに対応が異なります。

4回目接種をめぐっては、一部の自治体や高齢者施設でつくる団体などから医療従事者や介護職員も対象に加えるよう求める声も出ていますが、厚生労働省は当面は対象を変更しない方針で「重症化リスクが高いと判断されれば接種を受けられるのでかかりつけ医などに相談してほしい」としています。
 

対象となる礎疾患は?

厚生労働省によりますと、4回目接種の対象となる基礎疾患などは以下の通りです。

・慢性の呼吸器の病気
・高血圧など慢性の心臓病
・慢性の腎臓病
・肝硬変など慢性の肝臓病
・インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病またはほかの病気を併発している糖尿病
・鉄欠乏性貧血を除く血液の病気
・がんなど免疫の機能が低下する病気
・ステロイドなど免疫の機能を低下させる治療を受けている人
・免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
・神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えて呼吸障害などになった人
・染色体異常
・重度の身体と知的の障害が重複した状態の重症心身障害
・睡眠時無呼吸症候群
・重い精神疾患

また、肥満の程度を示す「BMI」が30以上の人も重症化リスクが高いとして対象になります。
このほか、医師が重症化リスクが高いと判断した人も対象になるとしています。

開始した自治体では

東京・港区では25日から4回目のワクチン接種が始まり、区内の集団接種会場では午前中、予約した人たちが接種を受けていました。

港区は、対象者はおよそ5万人いるとみていて、6月1日に2か所目の集団接種会場を開設するなどして態勢を整えることにしています。

接種受けた70代男性
「4回目を打っていただけたのはありがたい。年齢を重ねると持病もあり、重症化が心配なので接種を受けることにしました」

港区 土井重典 新型コロナウイルスワクチン接種担当課長
「今回の対象者は重症化リスクが高い人で、重症化予防が目的なのでぜひ積極的に接種を受けてほしい。区は基礎疾患がある人をすべて把握できているわけではないので接種の対象となる人は、コールセンターに問い合わせてもらい接種を受けるようにしてほしいです」

国際医療福祉大 松本哲哉教授
「3回目のワクチン接種後、5か月ほどたつと効果が下がるため4回目の接種が必要になる。これまでのワクチン接種は、発症を予防し感染そのものを抑えることが大事だったが、今後は重症化予防が大事になるため、高齢者や基礎疾患を持つ人など重症化リスクの高い人に優先して接種していくことが重要だ。
高齢者は年齢の基準があるのでわかりやすいが、基礎疾患の有無については、自分が該当するか分からない人がかなりいるだろう。持病があっても、重症化リスクのある基礎疾患に含まれない場合もある一方、病気ではない肥満なども接種対象に含まれている。『自分は該当しないのでは』と思う人も、かかりつけ医に聞いたり、自分で厚労省のホームページを確認したりして、該当するようであれば積極的に接種してほしい」

3回目接種の効果 いつ下がる

いま行われている3回目の接種も、2回の接種のあと、時間が経過して下がったワクチンの効果を再び上げるために行うとされてきました。
世界の新型コロナウイルスのほぼすべてを占めるに至ったオミクロン株に対しては、3回目接種の効果はそれまでのデルタ株などに対してと比べると低く、さらに時間がたつごとに効果が下がっていくことが分かっています。

イギリスの保健当局のデータによりますと、オミクロン株の場合、ワクチンを接種していない人と比べて、入院に至るのを防ぐ効果は、ファイザーのワクチンを2回接種したあと、ファイザーのワクチンを追加接種すると、2週から4週間後にはおよそ90%でしたが、10週から14週間後にはおよそ75%とやや下がりました。
モデルナのワクチンを追加接種すると、9週間後までで90%から95%となっています。

一方、発症を防ぐ効果は、ファイザーのワクチンを2回接種したあと、ファイザーかモデルナのワクチンを追加接種すると、3回目の接種から4週間後で60%から75%でしたが、15週間後以降では25%から40%に下がっています。

3回目の接種で重症化して入院に至るリスクを下げる効果は一定程度維持されるものの、発症を防ぐ効果は比較的早く下がることがわかってきています。

4回目接種の効果・副反応は

海外ではすでに4回目の接種を進めているところがあります。イスラエルやイギリス、フランスなどは、医療従事者や高齢者などを対象に接種。また、感染者数が急増している韓国も重症化リスクの高い人などを対象に始めています。

イスラエルで医療従事者を対象に行われている4回目接種の効果について、3月16日、国際的な医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に研究結果が発表されました。

イスラエル保健省などの研究グループは、4回目にファイザーのワクチンを接種した154人と、モデルナのワクチンを接種した120人について、3回接種の人と比較して分析しました。

4回目の接種のあとでは、中和抗体の値は10倍程度に上昇し、3回目の接種を終えたあとをやや上回る水準になりました。

ファイザーとモデルナのワクチンで差は見られなかった一方、オミクロン株の働きを抑える働きは、従来型のウイルスを抑える働きと比べると、10分の1程度にとどまっていました。

また、無症状を含めた感染は、3回接種の人では25.0%で確認され、4回目にファイザーのワクチンを接種した人では18. 3%、モデルナのワクチンを接種した人では20.7%で確認されました。
その結果、4回目の接種によって、無症状を含めた感染を防ぐ効果は、3回接種の人と比較した場合、ファイザーのワクチンで30%、モデルナのワクチンで11%、また、発症を防ぐ効果は、ファイザーのワクチンで43%、モデルナのワクチンで31%と推計されるとしています。

一方、副反応の割合は、2種類のワクチンを合わせた全体で、局所の痛みが78.8%、けん怠感が33.2%、筋肉痛が24.5%、頭痛が21.5%、37度5分を超える発熱は6.6%などどなっていて、多くの人で何らかの症状が出たものの、大きな影響はなかったとしています。

研究グループ
「3回目の接種までで免疫は完成されていて、その後低下するが、4回目の接種で回復すると考えられる。4回目接種は健康で若い医療従事者にはわずかな利益しかない可能性がある」

4回目の接種間隔 海外では

4回目接種 海外の動き
  対象 間隔
イスラエル
(去年12月~)
60歳以上
18歳以上で重症化リスク
医療従事者など
4か月
ドイツ
(2月~)
70歳以上
5歳以上で免疫不全
介護施設の入所者
3か月
医療従事者など 6か月
フランス
(3月~)
80歳以上
免疫不全
3か月
イギリス
(3月~)
75歳以上
介護施設の高齢者
12歳以上で免疫不全
おおむね
6か月
アメリカ
(3月~)
50歳以上
臓器移植など免疫不全
4か月

 

4回目の接種をめぐっては、先行するイスラエルや欧米でも対象や接種間隔などにばらつきがあります。

米 50歳以上対象に4回目接種許可

アメリカのFDA=食品医薬品局は3月29日、アメリカのファイザーとモデルナの新型コロナウイルスワクチンについて、50歳以上を対象に4回目の接種を許可すると発表しました。

ファイザーとモデルナのいわゆるmRNAワクチンは、2回の接種に加えて効果を高めるための追加の接種をすることで、オミクロン株に対しても、重症化や死亡を防ぐ効果を高い水準で維持していると考えられていますが、接種から時間がたつと、効果が低下する可能性が指摘されています。

FDAは29日、両社のワクチンについて、最初の追加接種から4か月以上がたった50歳以上の人を対象に通算で4回目となる、2回目の追加接種を可能にするよう緊急使用の許可を改定したと発表しました。

許可の理由についてFDAの専門家は「50歳以上では重症化リスクの増加につながる基礎疾患のある人が多い」とした上で、「イギリスやアジアの一部では再び感染の拡大が起きている。2回目の追加接種を可能にすることで人々が自らを守る手段を提供するため」としています。

このほかFDAは50歳未満でも、臓器移植を受けるなどして免疫不全の状態にある人に2回目の追加接種を許可しました。

ページトップに戻る