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ウクライナからの避難 自動翻訳サービスでことばの不安に対応

  • 2022年4月25日

ウクライナから避難した人が日本で過ごしていくために、避難民のことばの不安に対応した支援も必要になります。電車の利用など日常会話から、場合によっては行政手続きに使われる専門的なことばへの対応も求められるなか、注目されているのがAIを使った自動翻訳の技術です。「ことばの壁」をめぐる支援の動きをまとめました。

ウクライナからの避難 直面することばの問題

東京・目黒区は、ウクライナから避難してきた人たちのニーズを聞き取るため、区内で受け入れている2世帯3人と18日に面会しました。3人とその家族は、区の対応に感謝の気持ちを述べた上で、日常会話のほか、銀行口座の開設や電車での移動に難しさを感じているとして、自動翻訳機や自転車などの貸し出しを要望しました。

ウクライナから避難してきた人への支援などについて、4月21日と22日に東京23区に取材したところ、10の区が「区独自の支援がある」としていて、その内容については、一時金の支給のほか、ウクライナ語の通訳を置いた相談窓口の設置や、自動翻訳機の貸し出しなどを挙げています。

自動翻訳サービス 行政用語にも対応

「ことばの壁」の問題に対応するため、注目されているのはAIを使った自動翻訳の技術です。自動通訳のサービスを提供する企業の間では、ウクライナ語に対応したサービスを追加するなど、日本での生活を支援する取り組みが進んでいます。

このうち精密機器メーカーのコニカミノルタは、端末に話しかけるとあらかじめ選んだ言語にAI・人工知能が通訳し、音声で読み上げるという自治体向けサービスを提供していて。4月からウクライナ語にも対応できるようにしました。
日常的な会話に加え、「在留カード」や「課税証明書」といった行政手続きに使われる専門的なことばも通訳できるのが特徴です。

コニカミノルタ 小笠原堂裕さん
「ウクライナの人たちからも対応を望む声があり人道支援として優先して対応しました。急遽、来日することになり日本語が難しい場面が多いと思います。コミュニケーションに困る人の支援につなげたい」

端末を大使館に寄贈 アプリでも利用可能に

また、小型の通訳専用端末を手がける「ポケトーク」は、ウクライナ大使館に1000台を寄贈しました。

メーカーには自治体からの問い合わせも相次いでいて東京・狛江市は、市内に避難している日本語や英語が話せない70代の女性に端末1台を貸し出しました。今後も、希望者がいれば、積極的に貸し出す方針です。

25日からはアプリでもサービスを利用できるようにしていて、手持ちのスマートフォンでウクライナ語からさまざまな言語への通訳ができるということです。

ポケトーク株式会社 松田憲幸社長
「日本での生活は銀行口座を作るのも大変だし通訳機はすごく助かるという声も聞いています。今後も避難した人や支援する人に役立ててほしいと思います」

ことばの壁への対応 辞書で支援も

子どもの教育支援を行う公益財団法人「海外子女教育振興財団」は、日本語の簡単な会話や単語をウクライナ語に訳した辞書を作成し、財団のホームページで公開されています。
ウクライナ語の会話文や単語の横に、同じ意味の日本語や発音などが掲載されていて、「教室」や「体育館」など学校に通うことを想定した単語も盛り込まれています。
辞書の作成は日本で暮らすウクライナ人が監修を務め、3月下旬から進められたということです。

ウクライナから日本に避難する人は、23日までに680人を超えています。避難生活が長期化する可能性もあるなかで、自動翻訳による「ことばの壁」への対応など、日本での生活を支援する取り組みが進められています。

 
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