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外来種ミドリガメ “殺処分も必要” 飼い主が最後まで飼えない場合

  • 2022年4月22日

ペットとしても飼われている外来種のいわゆるミドリガメについて、生態系への影響があるとして販売や自然に放つことを禁止するための法案の審議が衆議院環境委員会で行われ、環境省は、法律が成立した場合に備え、飼い主が最後まで責任を持って飼うことを基本としつつ、やむを得ない場合は殺処分も必要だとする考えを周知する方針を明らかにしました。

ミドリガメ 外来生物法改正案が審議

外来種でミドリガメとも呼ばれるミシシッピアカミミガメなどについて、国は、飼育は認める一方、販売や輸入、自然に放つことなどを禁止する方針で、必要となる外来生物法の改正案が国会で審議されています。

22日の衆議院環境委員会ではミシシッピアカミミガメは寿命が長く飼い主が飼えなくなる場合があるとして、法律で自然に放つことなどが禁止された場合、飼い主にどう対応してもらうのかを問う質問が出されました。

これに対し、大岡環境副大臣は、飼い主に求める考え方や処分の方法を周知する方針を明らかにしました。

大岡環境副大臣
「できれば最後までの飼育をお願いしたいが、もし、どうしても難しい場合は殺処分、安楽殺をしていただきたい。どういうやり方がいいのかを、ホームページなどにわかりやすく載せて、国民に理解してもらうよう努力していきたい」

環境省関係者によりますと処分の具体例として一般的な駆除の際に用いられる冷凍による方法を示すことも検討しているということです。

動物の処分をめぐっては、外来種が生態系に及ぼす悪影響を懸念する立場と動物愛護の立場とで見解が分かれていて、是非をめぐって議論になることも予想されます。

ミドリガメ 産卵回数多く繁殖力強い

「ミドリガメ」とも呼ばれる「ミシシッピアカミミガメ」は環境省によりますと1950年代後半に輸入され、ペットとして広く家庭で飼育されてきました。

幼体はわずか数センチほどの小さなカメですが、成長すると甲羅の大きさは最大で30センチ近くにもなり、寿命は40年とも言われています。

環境省の調査では、2019年度の家庭での飼育数は、全国およそ110万世帯であわせて160万匹あまりだったと推定されています。
一方、飼育放棄されたミシシッピアカミミガメが各地の池や川で増え、現在、北海道から沖縄まで全ての都道府県に分布しています。

産卵回数が多く、繁殖力が強いため、現在、国内ではおよそ900万匹以上が野外で生息しているとも言われています。
その結果、エサや居場所をめぐって競合する在来のカメの数が減るなど、生態系に影響を及ぼすようになりました。また、レンコン畑で新芽を食い荒らすなど農業への被害も確認されていて、対応を求める声が上がっています。

殺処分に対する専門家の見解は

ミシシッピアカミミガメの殺処分については立場によって見解が異なります。
生態系や外来生物に詳しい滋賀県立琵琶湖博物館の中井克樹特別研究員は、次のように指摘しています。

中井克樹特別研究員
「野外に捨てられたミシシッピアカミミガメが、ほかの生き物を食べたり、生息場所を奪ったりして、もとからいた生き物たちの命を奪っているということにも思いをはせてほしい。もとからいた生き物たちと影響を及ぼす外来種のどちらを選択するのかということが、いま問われている。
どうしても飼いきれないという人がいる以上、別の飼い主を探すことはもちろんだが、場合によっては安楽死させるという対応も選択肢として考えていかないといけないと思う」

動物愛護の活動を行うNPO法人「動物実験の廃止を求める会」の和崎聖子事務局長は次のように指摘しています。

和崎聖子事務局長
「ミシシッピアカミミガメは人間の都合で生息地から日本に連れてこられただけで、何の罪もない。生態系や在来種の保護は大事だが、動物1匹1匹の権利を守る活動をしている立場からは、外来生物だからといって命を奪うことが正しいとは思えない。
自分が飼育した以上、最後まで世話をし続け、飼えない場合は新しく飼ってくれる人を探すのが責任だと思う。最後まで責任と愛情を持って飼ってほしい」

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