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学童保育の待機児童 八王子市 足立区 定員増や需要把握の対策とは

  • 2022年4月12日

小学生が放課後、保護者の帰宅時間までを過ごす学童保育でも待機児童の解消が課題となっています。共働き世帯が増える中、学童保育の利用は、保護者にとって仕事を続けるかどうかに関わる深刻な問題です。学童保育の待機児童の解消に向け、どんな解決策が考えられるのでしょうか。東京都八王子市と足立区の取り組みをまとめました。

学童保育の待機児童 首都圏で去年6000人超

「学童保育」は、小学生が放課後、保護者の帰宅時間までを過ごす場所で、「放課後児童クラブ」とも言われています。学童保育についてSNS上では、3月末ごろから、こんな声が上がっていました。

 

 

学童落ちた。夏休みどうすれば…

 

新小3の息子、継続申請に落ちてきょうから学童に行けません。寂しくて感情爆発して泣いたらしい。

学童保育の待機児童は、去年、首都圏の1都3県で6113人にのぼり、全国でも首都圏に集中している状況です。共働き世帯が増え、ニーズが高まるなか、学童保育でも待機児童の解消が課題です。

八王子市 教室活用や指導員増員などで解消

東京都八王子市は子育て世帯が増加し、長年、待機児童の解消が課題でした。「待機児童0」に向けて、7年前から本格的に解消に向けて取り組み、ことし4月、ピーク時には370人いた待機児童のゼロを初めて達成しました。市が待機児童の問題を解消したポイントは2つありました。

◆教室活用で定員を増加

学童保育は部屋の数で定員が決まっています。このため、この学校では既存の学童保育室に加えて、日中は授業に使っている教室を活用することにしました。
市は、授業に使っている教室の利用や増設、それに公共施設の間借りなどで、使える場所をできる限り増やしてきたということです。

◆予算増額 指導員を300人増

学童保育の施設運営の予算は、今年度はおよそ24億円で、本格的に始めた7年前に比べると6億円増額しました。
また、子どもたちを見守る指導員の数も300人近く増やしたということです。

八王子市 放課後児童支援係 天野憲一さん
「子どもが待機児童となった働いている保護者から、子どもの居場所をどうしたらいいのかという相談を多く受け、学校と一緒に考えながら授業の時間割を考えてもらうなどして教室の活用を模索した」

足立区 需要把握と賃貸活用で解消目指す

東京・足立区は、都内でも待機児童が多く解消が急務です。大規模なマンション開発が進み、需要の予測が難しいことが課題になっていました。課題の解消に向けた取り組みは、需要への対応がポイントです。

◆地域を細分化し需要を把握

需要を把握するために区は、地域を33の地域に細分化しました。地図の色が濃い部分は、マンション建設などにより、今後、需要の高まりが予測され、新たに学童保育を設置する地域です。よりきめ細かく地域を分けることで、需要を正確に把握し、ニーズに合わせて設置計画をたてやすくしました。

年間3か所のペースで増設し、2年後には待機児童をゼロにする計画で、足立区の住区推進課では希望者が入室できるように整備を進めているとしています。

◆賃貸物件の活用で需要に柔軟対応

さらに、マンションなどの部屋を賃貸することで、需要に合わせて増やしたり、減らしたり柔軟に対応できるようにしました。去年マンションの1階に新設された学童保育室では、40人の子どもを受け入れているということです。

“指導員が長く勤め続けられる環境作りを”

学童保育は受け入れの施設だけでなく、子どもたちを見守る指導員の確保も課題です。
学童保育の団体によりますと、指導員の6割が年収150万円未満で、生活設計を立てて働き続けられる環境になく、仕事で行き詰まった時に職を離れることが往々にしてあるということです。
団体では、指導員の処遇改善や育成も取り組み、指導員が安定して長く勤め続けられる環境作りが、ひいては子どもたちとの信頼関係や安心して過ごせる場になることにつながるとしています。
今回取材した自治体の担当者も、子どもも大人も安心できる環境を整え、子育て世代を支援していくことが将来の地域の発展にもつながると話していました。

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