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オミクロン株 XEとは イギリスなどで報告 今わかっていること

  • 2022年4月11日

新型コロナウイルスのオミクロン株のうち、複数のタイプが組み合わさった「XE」と呼ばれるタイプのウイルスが、イギリスなどで報告されています。また、国内の検疫でも初めて確認されました。
感染の広がりやすさなどははっきり分かっておらず、専門家は注目して監視する必要があるとしながらも、基本的な対策は変わらないとしています。

「XE」イギリスなどで報告

新型コロナウイルスは世界中で広がる中で変化を繰り返していて、1人の人が複数のタイプに感染することで遺伝子の組み換えが起き、複数のウイルスの特徴を持った新たな変異ウイルスができることがあります。

「XE」と呼ばれるウイルスは、オミクロン株のうち、「第6波」で広がった「BA.1」というタイプと、より感染力が高いとされる「BA.2」が組み合わさったタイプです。

ウイルスの表面にあり、人の細胞に感染する際の足がかりとなるスパイクたんぱく質を含むほとんどの部分が「BA.2」、ほかの部分が「BA.1」となっています。

WHOは「XE」をオミクロン株の一種としていて、イギリスの保健当局の資料によりますと、イギリスで2022年1月19日に最初に報告されて以降、4月5日までに1179件報告されています。小規模のクラスターも報告されていますが、解析が行われたウイルス全体に占める割合は1%未満となっています。

3月30日までのデータに基づいて、数理モデルを使った解析を行った結果、「XE」の感染が広がるスピードは「BA.2」よりも12.6%速いと試算されたとしています。

厚生労働省専門家会合 脇田隆字座長(6日の会見)
「イギリスでも広がっている状況ではなく、重症度の関連についてもよくわかっていない。今後の感染拡大の状況をしっかり見ていくことと、検疫で見つかるウイルスのゲノム解析を続ける必要がある」

国内の検疫でも初確認

新型コロナウイルスのうちオミクロン株の複数のタイプが組み合わさった「XE」と呼ばれるウイルスへの感染が国内の検疫で初めて確認されました。
厚生労働省によりますと、感染が確認されたのは3月26日にアメリカから成田空港に到着した30代の女性です。

空港の検疫所で新型コロナウイルスの検査を受けて陽性となり、国立感染症研究所で検体の遺伝子を解析した結果、「XE」と確認されたということです。
XEはイギリスなどで報告されていますが、国内で感染が確認されたのは初めてです。

ほかにも「XD」「XF」

複数のウイルスが組み合わさったウイルスはほかにもあり、このうち「XD」と「XF」は、去年夏の「第5波」で広がったデルタ株と、オミクロン株のうち、「BA.1」というタイプが組み合わさったタイプです。

「XD」
スパイクたんぱく質の部分が「BA.1」、それ以外のほとんどがデルタ株となっていて、イギリスの保健当局の資料によりますと、最初に検出されたのは2021年12月13日で、2022年3月22日の時点でフランスで40件、デンマークで8件、ベルギーで1件、報告されているということです。


WHOは、「XD」を感染力や感染した際の重症度、ワクチンの効果などに対する影響の度合いがはっきり分からない、「VUM」=監視下の変異株に位置づけていますが、感染の広がりは限定的だとしています。

「XF」
スパイクたんぱく質を含めた大部分が「BA.1」で、一部がデルタ株となっています。
イギリスの保健当局は、2022年1月7日以降、イギリスで39件見つかっているものの2月14日以降報告はなく、感染の広がりは見られていないとしています。

新たな変異 どう向き合う

WHOは、複数のウイルスが組み合わさるなどして、新たな変異ウイルスが生まれるリスクは今も高く、ウイルスの遺伝子を解析して、データを共有することは引き続き欠かせないとしています。

厚生労働省 専門家会合メンバー 国際医療福祉大学 和田耕治教授

2つの株の組み合わせは「想定内」
いわゆる組みかえ体と言われるもので、同じ人が同時に2つの株に感染した場合、その中で起こり得ます。
これまでも例えばアルファ株とデルタ株が合わさった組みかえ体といったものも出てきましたが、それは特に世界に広がることはなかった。
オミクロンについてもデルタ株との組みかえ体、デルタクロンと呼ばれたこともありますし、今もそれは存在している。

オミクロン株においてはBA1とBA2があれば、同時に感染してそれによって発生する株も出てくる、出てくるだろうということは想定の中にあります。全く予想もしなかった変異のあるウイルスではない。

感染の広がりや重症度見ていく必要
こういったものが、きちんとゲノム解析の中で見つかって、今一部の地域で増えている。特に今イギリスなどは熱心にゲノム検索しているので、特定されている。
ただ、どこまでBA.1やBA.2に置き換わり、 さらに凌駕するようなものになるかどうかはまだまだよくわかりません。
今後、どういうふうに広がり得るのか、重症度や入院者が増えるのか増えないのかといったことを見ていくための情報共有が、いま世界中に出されているような状態。 
過剰に恐れるといったところは今のところはないと考えます。 

基本的な対策変わらない
BA.2においては、すでに感染の広がりやすさというのは、当初のいわゆる野生株のものよりも非常に高くなってることが分かっています。
ただ、今まで感染しなかったような場所で感染するわけではなく、基本的に話をしたり食事をしたり、人が集まり、こういったところでの感染の広がりといったところになります。 
BA.2よりも感染が広がりやすいということですが、速度として、まだ分かりませんけど、急激に置き換わるというより、置き換わるとしても徐々に徐々にといったところではないかと考えています。 イギリスでも、まだBA.2が主流になります。
 XE株であっても基本的な日常の対策は変わらないし、3回目のワクチン接種を引き続き進めてほしいという方針も変わりません。

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