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ウクライナからの避難民が日本到着 難民と避難民の違いは?

  • 2022年4月5日

ウクライナから避難してきた20人を乗せた政府専用機は、5日午前、羽田空港に到着しました。今後、検疫や入国手続きを経て、国内の滞在先に移動するなどし、速やかに受け入れが進められることになります。政府は、自治体や企業などとも連携しながら、避難してきた人たちをきめ細かく支援していく方針です。
関係者によりますと、ウクライナから避難してきた20人は女性が15人、男性が5人だということです。年齢は6歳から66歳だということです。

ウクライナからの避難民 日本に到着

ウクライナから避難してきた人たちは5日午後2時すぎ、政府専用機からおり始めました。午前11時半すぎに羽田空港に到着したあと、新型コロナウイルスに感染していないか調べる検査をして機内で待機していました。

出入国在留管理庁によりますと、ウクライナから政府専用機で避難してきた20人は、機内で受けた新型コロナウイルスの検査で全員、陰性と確認されたと厚生労働省から連絡があったということです。

上陸審査や税関の検査など入国のための手続きが終わりしだい、受け入れ先の人と面会するなどして、
それぞれの滞在先へと移動するということです。

難民と避難民の違いは?

ウクライナから日本に避難する人たちについて、政府は人道上の配慮から「避難民」として日本での在留を認めていますが、この「避難民」という言葉は、国際条約に基づく「難民」とは異なり、法律上の規定はありません。

国際条約に基づく「難民」は人種や宗教、政治的意見などを理由にその国にとどまれば迫害を受けるおそれがある人たちで、本人からの申請に基づいて法務大臣が認定します。

「難民」に認定された場合
・定住認められ、永住許可の要件が緩和
・年金や児童扶養手当、健康保険なども日本人と同じ条件で受けることが可能
※他国からの軍事侵攻を理由に避難する人は、日本では一般的に認定されず

おととしの各国の難民認定数と認定率
(認定NPO法人・難民支援協会) 
  難民認定数 認定率
ドイツ 6万3000人余 41.7%
カナダ 1万9000人余 55.2%
フランス 1万8000人余 14.6%
日本 47人 0.5%

難民を支援する団体などからは「日本は欧米と比べて認定の基準が厳しすぎる」といった批判があります。出入国在留管理庁は難民認定が少ない理由について、申請の中に、治安への不安や親族とのトラブルなど国際条約上の『難民』に該当しないものが多いことなどを挙げています。

ウクライナから避難した人から難民申請があった場合の対応について、政府は「申請内容を審査した上で適切に認定する。難民と認められなかった場合でも、人道上の配慮が必要と認められる者は在留を認めることになる」としています。

政府は、生活費や医療費の支給のほか、必要に応じて子どもの教育などにかかる費用も負担する方向で検討を進めていますが、こうした対応は極めて異例です。

専門家“極めて異例の対応”

国際NGO「難民を助ける会」の会長で、人道支援に詳しい立教大学大学院の長 有紀枝 教授は次のように指摘しています。

立教大学大学院 長 有紀枝 教授
「これまで日本政府は、紛争から逃れる人を積極的に受け入れてこなかったので、政府専用機を使って移動手段を確保し、生活支援まで検討するというのは極めて異例の対応だ。ロシアによる軍事侵攻は批判されるべきで、ウクライナから避難民を積極的に受け入れるのは良いことだが、アフガニスタンなど紛争によって人道的に困難な立場に置かれる人たちが出るケースはほかにもある。日本はこれをきっかけに、紛争から逃れた人たちをできる範囲で積極的に受け入れていくべきで、人道的な観点から世界に貢献することは、日本の国益にもかなうと思う」

 
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